Dreams
ハンガリーっ子たちの夢

2014.2.17 / Hungary(Keszthely) 本日 自転車0km走行 : Total 50276km走行
天気:曇 自転車折りたたみ:2 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→ニンニク醤油パスタ 夕飯→パーティ飯 / 宿→チャバ&美奈さん宅

(English)
Today I talked my travel story to Hungary children in school.


 美奈さんからのメールに招かれてやってきたケストヘイ。実は、ただノンビリしに来たワケではないのですよ。美奈さん宅の近くに日本からの基金によって建てられた<人生の樹小学校>という小学校があるらしく、その小学校で旅の話をしませんか、ってな話があったんです。

 相棒が救出されてすぐの、テンションが高かった当時は「面白そう!」と、勢いで小学校で旅の話をすることを引き受けってしまったんですが・・・時間が経って、よくよく考えてみると、小学生相手にどんな話をしたらいいのやら、と悩むことになりまして。この話を引き受けた時点から、ブダペストで悶々と悩む日々が始まったのですよ。

 と、そんなある日、ブダペスト滞在中に、宿アンダンテで、ミズキちゃんに、「これこれこういうことで今ちょっと悩んでてさ」ってな話をしたところ「相手が何に興味があるか分かったら話のとっかかりになるじゃないですか。ヨシさんが話すことばかりを考えないで、相手から聞くことを考えてみたらどうですか?例えば将来の夢を聞いてみるとか」と素敵なアドバイスが返ってきた。

 なるほど、その手があったか。確かに、ワカラナイんだったら、聞けばいいんだよ、ということで、美奈さんに連絡して、事前にオイラの話を聞いてくれる小学生たちにそれぞれの将来の夢を聞いてそれをリストにしておいてください、ってお願いしておいたんですわ。

 で、今日がその小学校での講演当日。美奈さんに連れられて、小学校に行ったところ・・・迎えてくれた先生たちにまず手渡されたのが、巻物のようにくるくると巻かれた長い紙だった。

 「なんですか?これ?」

 「お願いされてた子供たちの夢よ。みんな張り切って絵で描いてくれたの。その絵を一枚一枚この長い紙に貼っておいたわ」

 ええ~、文字でよかったのに、絵とは・・・確かにオイラはハンガリー語が読めないからな。絵の方が助かる。いやはや、思ってた以上の心遣いに感激。

 さてさて、小学校の講堂に集まってくれた総勢50人は超える子供たち。これまた思ってた以上の大人数に緊張感が増したのだが・・・プレゼン自体は、社会人時代に嫌というほどやってきましたから。始まってしまえば、意外と慣れたもので、我ながらいい感じでこなせまして。

 子供って具体的なものがあると喜ぶからね。相棒のファニーバニーはもちろん登場してもらい、さらにキャンプ用品とかいろいろな旅グッズを持ち出して・・・実は、余分なものもいっぱい詰めてフルパッキングでケストヘイに来たのはこのためでもあったのですよ。さらに、つたないながらも、ムビラやアサラトの演奏を聞かせたら、結構くいつきよかったりして。ま、子供たちが一番反応してくれたのは、アフリカでの国立公園をチャリで走った時の映像だったんですけどね。キリンと競争しながら走っている映像にキャーキャー言いながら喜んでくれた。

 講演の最中に一人一人の将来の夢を聞いて・・・ってなことまでは出来なかったんだけど、描いてくれた絵を広げて、それをもとに話を展開させることができた。

 で、みんなが描いてくれた絵があまりにも素晴らしいものばかりだったんで、ひとつひとつちゃんと聞いてみたいなと思って、講演が終わった後、授業中の教室にお邪魔して、一人一人に夢を語ってもらった。

 もちろん、一人一人の夢を聞くってだけでも、面白い体験だったのだが・・・実は、授業中の教室を覗かせてもらえたってことが、興味深い体験となった。ハンガリーの小学校の教室って机がコの字っていうか、真ん中を囲むようなカタチで並べられているんですよ。日本の教室のように、教壇があってそっちに向けて画一的に机が並んでいるようなことはない。これはつまり、先生が主で生徒が聞くというカタチではなく、生徒が生徒同士で話し合いをするということを主眼に置いたカタチなのだ。

 さらに、上級生のクラスでは、ちょうど戯曲の練習(なんと、日本の古事記を題材にした戯曲!)の最中だということで、その様子を見せてもらったりもしまして。

 いやはや、貴重な体験ありがとうございました。そうそう、やっぱりこういうのって、こちらから何かをやらねば、って思うとただ単にプレッシャーになるだけなんだけど・・・そうじゃなく、こちらも何かを知りたい、って思えば、それは楽しみに変わるのだ。

 さてさて、夜、講演お疲れさんということで、先生たちが慰労パーティーを開いてくれた。その先生の息子さんで、オイラが音楽に興味があるということをききつけ、自前のスチームドラムを持ってきて披露してくれたりもして、いやはや嬉しいパーティーとなった。

 事前の精神的緊張や、準備とかいろいろ大変だったケド、やっぱりやってみると面白かったし、何よりハンガリーをより深く知ることが出来たのがよかった。自分の旅は、ただ自分が楽しいからやっているだけなので、人に聞かせられるようなもんじゃないですよ・・・なんて思ってたんだけど、今回みたいに、ただオイラが話すっていうだけじゃなく、相手のことを聞く機会でもあるんだって思うと、オイラ的にもいろいろ得るものがあって、やってみる甲斐があるなって思う。うん、講演はこんな感じでインタラクティブにやれるんだったら、今後も機会があったらやってみたいな、って思うのであった。

 とにかく、人生の樹小学校の子供たち、先生方、父兄の皆さん、そして、こんな素敵な小学校を紹介してくれた美奈さん、素敵な一日をありがとうございました!



























 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 












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