Bajo Río Napo y la entrada a Perú
ナポ川を下ってペルー入国

2009.08.06 / Ecuador~Peru (Nuevo Rocafuerte~Chingano) 本日自転車0km走行 : Total 12124km走行
天気:晴のちスコール 自転車折りたたみ:1
朝飯→カルネコミダ 昼飯→なし 夕飯→地元食 / 宿→サンドロの友人宅(ツアー)

(English)
  I entered the country in Peru finally.



(Español)
  Escribí en Perú finalmente.
 今日は、国境を越えペルーへ。そして、3日間ひたすらナポ川を下ることになる。今日から、もう一人ガイドというか、サポートしてくれる人がボートに乗り込んできた。欠けた前歯がチャーミングなギアルモおじさんだ。ツアー終着のSanta Clotildeまで3人で移動することになる。

 ちなみに、アマゾン川には大きな支流だけで200ほどあり、長さが1600kmを超える支流が17もある。ナポ川は、そんなアマゾン川の大きな支流のひとつ。アマゾンの源流の一つと呼ばれているマラニョン川の水源は、ペルー北西のアンデス山中にある。このマラニョン川とウカヤリ川が合流する点から下流をアマゾン川と普通呼んでいる。で、このマラニョン川とウカヤリ川が合流する地点の近くにあるのが、イキトス。そして、イキトスの下流で、このナポ川はアマゾン川に合流する。そう、いま行っている川下りは、正確に言えば、アマゾン川下りツアーではなく、<アマゾン川へ向かっての川下りツアー>なのだ。

 さて、お腹の調子は、微妙に不安があるものの、なんとなくよい。8時にさぁ出発。晴れた空の下、たゆたゆと流れる茶色いナポ川をゆったりとカヌーボートが進んでいく。川の水が茶色いのは木からでる樹液の色らしいのだが、近くで見ると意外と汚れている。得体の知れない泡なんか浮いちゃってて。まぁこの程度の汚れは、人々の生活川なのだからしょうがないのかもしれない。体洗いはもちろん、洗濯やら、食器洗いやら、ごみ捨てやら、ここでは、生活のあらゆることが川と結びついている。

 さて、2時間ほど経ち、Pantojaという村に到着した。ここは、すでにペルー。ペルーのイミグレがある村なのだ。ボートを降りて、早速イミグレへ・・・と思ったら、なぜかサンドロは売店に入っていく。「え?イミグレに行くんじゃないの?」と聞くと、「そうだ、イミグレだ」とサンドロ。なんと、ここPantojaのイミグレは、売店の中にあったのです。というか、売店の隅にテーブルがあり、そこにイミグレ職員が座っているだけなんですけどね。で、売店の中なんで、ホンワカムードでポンとスタンプを押してくれるのかと思いきや、「ペルーは初めてか?」「目的は?」「これからどこへいく?」と厳しい目の職員から矢継ぎ早に質問を浴びせられる。うっ、意外と厳しいのね、とたじろぎながらも、問題なく3ヶ月の滞在ビザスタンプを押してもらえまして、「ウェルカム・ペルー」と職員と固く握手。いやぁ、ようやくペルー入国ですよ。実は二度目になるペルー、再訪を楽しみにしていたんですよ。前回はツアーだったので、今回、自転車で回ることで、前回とは違ったペルーを垣間見たいなぁと思ってまして。当初の旅の計画では、もっと早く着くはずだったんですが・・・リマ在住のニシザワさんに「行きますから」と言い続けて、はや一年。お待たせしてます。

 さて、Pantojaで昼食。お腹を壊してから、口に入れるものは恐る恐るになってまして。それが例え店で出るものだったとしても。というのも、アマゾン地帯に来てからというもの飲食店内に結構ハエがブンブン飛んでいるし、そこらへんをニワトリが走り回っているし・・・まぁ衛生管理が行き届いているとは言いがたいのです。普段だったらちっちゃい虫が混じっているくらいなら、全然気にしないんですけどね、今はちょっとナーバスになっているので、些細な事が気になって食事が進まない(涙)。

 昼食を終え、Pantojaを出発。またしばらく川下り。川下り途中で、川で暮らす人たちの家々を二軒ほど訪問。最初に寄ったのは、米を作っている農家。川沿いで稲を作っている。この川沿いの稲畑、日本の田んぼというイメージではなく、単なる草むらってイメージなんです。最初案内された時、「これ、アロス(米)だよ」ってサンドロに言われるまで、気づかなかったくらい。雑然と生えている稲畑で、ちょうど収穫作業中。家族総動員で稲刈りをしていました。次に寄ったのが、子供達がいっぱいいる大家族の家。お母さんとおばあちゃんと子供5人にもてなしてもらいまして。お椀にタップリと注がれた、ジャングルジュースをごちそうになっちゃいました。ジャングルジュースとは、ユカを液状にしたもので、味は白酒に似ている感じ、ちなみに、アルコール分はないそうです。そして、子供達が人懐っこくてかわいかった。カメラを取り出すと、モノ珍しそうに寄ってくるのでした。

 その後、順調に川を下り、もうすぐ目的地のSanta Mariaというところになって、雲行きが怪しくなってきた。と思ったら、猛烈なスコール。急遽、近くにあるサンドロの知り合いの家に行くことになった。予定を変更して、この家に泊まらせてもらうことになったのでした。

 高床式の茅葺家、観光客用に用意されてものではなく、現地の人がそのまま生活している家の中は、生活臭にあふれ、オイラとしては、ワクワクしてしまいまして。でっかいカマドが、生活の中心点になっていて、そこに家族がいつも集まっている。このカマドではなぜか、常に鍋が噴いている。その奥にはでっかい鍋がいくつも転がっていて、さらに、むき出しの食料がドンと山積み。高床の下の地面には、数十匹のニワトリやら、豚がせわしなく動いている。そして、ここの家のパワフルおかあさん、カマドにくべる薪がなくなったので、スコールの中だというのに庭に出て、でっかい斧を振りかざし、薪割りをはじめた。雨に濡れてシャツが透けちゃってますよ、おかあさん!って全然気にしていない様子。さらに、でっかいポリバケツを頭に乗せ、川まで水汲み・・・この水が台所用水となる。食器を洗ったりなんなりと・・・歯を磨く水もこの川の水を使っていたのでした。

 それにしても、ここもモスキート、もしくはサンドフライがいっぱい。虫刺され対策として長ズボン、靴下を履いていたのだが、その上から刺され、もう大変。また、足がボコボコになってきたのであった。そんな環境なので、夜は家の中でテントを張って寝るはめに。蚊帳代わりです。