Trabalho
弓場ファームステイ18日目:労働とは喜びである

2010.04.03 / Brasil (Comunidad Yuba) 本日自転車0km走行 : Total 17440km走行
天気:雨のち曇
朝飯→弓場のウマイ飯 昼飯→弓場のウマイ飯 夕飯→弓場のウマイ飯(うどん) / 宿→弓場農場でファームステイ

(English)
 I work in the farm.



(Español)
 Trabajo en la granja.



(Português)
 Eu trabalho na fazenda.
 昨日で止むかと思っていた雨、今朝もシトシトと降り続く。来週出荷するオクラ、昨日採らなかったため、今日はなんとしても収穫せねばならない。今日は雨天決行とのことで、雨カッパを着てトラクターの荷台に乗り込む。と、その時、サルバドールで一緒に太鼓を叩いたメンバーである大将が弓場に到着。久々の嬉しい再会に浸って・・・という暇もなく、オイラ達はオクラ畑へと出発したのでした。

 今日まず向かったのは、いつものオクラ畑ではなく、もう一つ、新しく作ったというオクラ畑。この畑での初収穫をすることになったのでした。最初の収穫のため、実の大きさはバラバラ。ところどころに、妙に大きくなりすぎている巨大オクラがちらほら。オクラってあんまり大きくなりすぎると、固くなって食べれなくなっちゃうらしいんですよ。巨大オクラになる前に収穫。これ、オクラ摘みの原則です。雨が降ったり止んだりするなか、新しいオクラ畑でのオクラ収穫は終了。その後、いつものオクラ畑へ移動して、収穫。今日はいつもに増してケースいっぱいにオクラが溢れていたのでした。

 オクラ収穫の後、さぁ次の作業は・・・と思っていたら、今日も不安定な空を見て、ユウゾウさんが「今日もこの後は、待機な」と。おぉ、昨日に引き続き、今日も待機休みとは・・・すっかり動くことに慣れつつあったこの体。逆に雨休みになっちゃうと、体がムズムズするようになっちゃってます。

 結局今日の作業としては、午後14時半くらいから今日収穫したオクラのパック詰め作業を開始するということになりまして。またまたいいお休みをいただいちゃったので、今日のところは、前から見たいと思っていた<弓場農場を特集したNHKの番組>録画を見せていただくことにしたのでした。マサカツさんにお願いしてその番組のDVDをお借りする。2008年6月に「祖国と大地」という題で放送されたこの番組。弓場に住む若者に焦点を当てて、2世3世日系人として生まれ、日本人とブラジル人という二つの国の間で、揺らぐアイデンティティ、そして、<農業主体>としての弓場の生活に土着して生きていこうと決意する人と、そんな弓場での生活以外の世界を求めてしまう人、実際に外に飛び出していった人・・・弓場を巡る様々な若者達を捉えた番組なのでした。夜の飲みの席でツネさんやユウゾウさんから聞かされていた若者達への期待、配達中のトラックの中で聞いた、次の弓場を背負うダイゴの話。編集された番組とのニュアンスとは若干違う皆さんの生の言葉をオーバーラップさせながら、1時間50分の番組を食い入るように見てしまったのでした。う~ん、映像報道って難しいですな。番組としては分かりやすくあるテーマに絞らなければいけないのは分かるんだけど、そのテーマに絞ってしまったがゆえに、この場所のもつその他の多面的な可能性が語られずに伝えられてしまう。まぁ、映像報道に限らず、この日記も、弓場の一面しか切り取って書けてないんですけど・・・

 そして、午後始まったオクラのパック詰め作業。収穫された南京豆の豆とり作業も合わせて行い、本日の作業は終了。

 さて、夕食後、20時に弓場を出発してしまうというレン君。時間が来て皆で見送り。弓場での旅人見送りは初めてで・・・一緒に働き、一緒の釜の飯を食い、一緒の時間で生活をすると、自然と濃密な関係が出来てしまうものです。サルバドールに引き続き、ここでも、去られがたい別れが繰り広げられることになるんだろうなぁ・・・別れは旅人の宿命と分かっていても・・・レン君を乗せ、走り去る車を追っていつまででも手をふるタックンの姿を見ながら、妙な感傷にとらわれてしまったオイラなのでした。