Primavera Caliente natural
ナチュラル温泉、最高に気分ヨシ!

2010.10.12 / Chile (Las Gaviotas) 本日 自転車0km走行 : Total 22797km走行
天気:曇
朝飯→パン&玉子焼き 昼飯→なし 夕飯→ペスカドプレート / 宿→El Encuentro(テント泊3500ペソ)

(English)
 Today I entered hot spring. This hot spring is pure natural and non commercial. How fantastic!



(Español)
 Hoy escribí la primavera caliente. Esta primavera caliente es pura natural y no comercial. ¡Cómo fantástico!
 昨日は奇跡の晴れパワーによって、曇を跳ね飛ばし、Las Gaviotasに到着する頃には気持ちよい快晴にしたというのに・・・今朝起きてみると一転、またも残念な曇り空。いや、ホントなんなんでしょう、この気分屋天気は。コロコロ変わりすぎ。

 8時半過ぎに、オシャレな朝飯をいただく。エディスおばちゃんの飯は絶妙。なんか素材一つ一つが厳選されていて、それぞれが素敵な旨味を主張しているんデス。朝食なんて、パンに、ジャムにバターに、スクランブルエッグというシンプルなものなんですけど・・・自家製パンがしっとりフカフカだし、ジャムは甘さが上品だし、バターはこのまま舐めてしまいたくなるほどいいコクを出しているし、ニラ玉に近いスクランブルエッグなんて、もう、最高の味。いやぁ、完全に胃袋をつかまれました。ここの飯を食べるためだけでも、何日も滞在していたい気分になっちゃいます。

 さて、今日は、近くにあるという温泉に行くことにしまして。スコットからは「The man will provide a shovel to dig out the hot spring hole which then will make the hot water a bit dirty but still a great experience because it is natural & non commercial.」と言われて、お勧めされてたし、エディスおばちゃんも「温泉に連れていってもらったらいいわ」と、これまた勧められまして。ちなみに、このショベルを使ってその場で掘るという温泉は、湖沿いの別の畔にあるため、ボートで向かわなければならない。そのため、若干値がはる(15,000ペソ)のですが、それは、ぜひ体験しておかねば、とお願いすることにしたのですよ。

 エランという青年に連れて行ってもらうことになり、10時に湖畔で待ち合わせ。久しぶりに出したボートだからなのか、なかなかエンジンがかからず。大丈夫なのか?ひょっとして手漕ぎで向かうなんてことになるのではないか?と不安が深まったところで、無事エンジンがかかる。どうやら、バッテリーをつなげてすぐエンジンをふかそうとしたのがまずかったらしい。5分くらい充電させてから、かけるのがコツのようだ・・・って、それ基本じゃないですか、大丈夫か、エラン。

 ともかく、ボートは湖の上を快調に走り、温泉があるという湖の対岸へ。辿り着いたのは・・・うん?何もないただの湖畔です。温泉はこの奥にでもあるのかな?と思いきや、エランはボートからショベルを持ち出し、湖とつながって掘ってあった穴を掘り返しはじめた。「ここが温泉だ」と、エラン。えぇ~、こんな湖畔沿いの場所なの?っていうか、湖の水は冷たいんですけど・・・そこは温かいの?これは、ひょっとして、海外にありがちな、ぬるいお湯風呂ってやつなのか?と思って、エランが掘り返したところに溜まっている水を触ってみると・・・「熱ッ!!!」メッチャ熱いじゃないですか。このまま源泉には入れないくらい熱い。湖の冷たい水と混ぜ合わせてちょうどいい湯になるくらいの熱さでして。あぁ、道理で、と、湖とつながって掘り返されているん温泉の構造に納得。

 あらかじめ水着は着用してきておいたので、その場で衣服を脱ぎ、いざ温泉へ。エランも水着に着替え、一緒にお湯につかる。つかるといっても、湯船ほどでっかく穴を掘り返したワケではないので、横になって、ようやく半身浴できるって感じ。でも、それでも十分体は温まる。う~ん、いい湯だと、すっかりリラックスモードなのだが・・・このままじっとしていると、源泉の方から次第に熱い湯が攻めてきて、ヤケドしてしまうほどの熱さになるので、適当にかき混ぜてやらないといけない。いやぁ、それにしても、このナチュラルすぎる自然温泉、めっちゃイイ。湯はもちろん、ロケーションがいいし、なにより、自分達で作った温泉という感覚が、気分を高揚させる。あいにくの曇り空なのが残念。青空だったらどれだけ気持ちがいいか。ちなみに晴れていたら、湖の向こう側に、白いトンガリ山であるプンティアグド山の頂が見えるらしい。あぁ~その絶景を見ながら、この湯に浸かりたかったなぁ・・・

 すっかり気に入ってしまったこの温泉。もう一つ掘ってくれた温泉にも、ノンビリつかる。いつもは、カラスの行水であるオイラなのだが、この温泉には、えらく長く入っていたなぁ。のぼせそうになったら、湖の冷たい水に入って、一旦体を冷やし、再び温泉湯に浸かるなんてことを繰り返して・・・結局1時間半くらい、居たと思う。

 先に湯から上がって、ボート内でノンビリしていたエランに「もう満足したから、戻ろうか」と声をかけ、再び湖上をボートで走り、Las Gaviotasへ。いやぁ、最高の温泉でした。少なくとも、旅中に入った温泉の中ではナンバーワンの温泉です、ココ。

 さて、Las Gaviotasに戻って「温泉、すごくよかった」とエディスおばちゃんに報告したところ、「この道をあがっていくと、キレイな川があるから、そこに行くといいわよ」と、次なるスポットを教えてくれた。早速、教えてもらった道をトレッキングすることに。教えてもらった道は、裏山につながる道になっており、こんもりとした森の中を抜ける森林道となっている。ビジャ・ラ・アンゴストゥーラに続く、森林トレッキングとなったワケですが・・・観光用に洗練されていたビジャ・ラ・アンゴストゥーラのトレッキングとは違い、今日の道は、道もどこにあるんだかよく分からないほど混沌としている。いや、今回の風景は、完全に<もののけ姫>の世界。どこからかダイダラボッチが出てくるのではないかとワクワクしながら歩く。

 途中、ミラドールという看板があったので、そちらに出てみると、Las Gaviotasの村を手前にして、ルパンコ湖を一望できる素晴らしい場所へ。いかにもお手製な感じの椅子が置いてあったので、そこへ座ってしばし、眺める。と、先ほどの温泉疲れが出たのか、猛烈に眠くなってきた。ベンチ状の椅子だったので、そのまま仰向けに横になったら・・・いつのまにか、寝てた。冷たい風に頬をなでられて起こされたオイラは、一眠りしたためか、気分もスッキリして、再びトレッキング。そして、ヘタすると迷子になり戻れなくなるかもしれない、という道なき道を通り、辿り着いたRio Verde。緑の川と名づけられたその川は、本当にキレイなコバルトグリーン色でした。これまた晴れていたら、ものすごい色だったろうに・・・つくづく、今日の天気がうらめしい。

 さて、宿に戻り、時間があったので、これからの予定を整理しなおすことに。RUSHのライブまでにサンチアゴに戻らねばならないので・・・ところで、RUSHのライブは18日だったよな、日付を間違えていたら洒落にならんと思って、チケットを確認したら・・・危ない危ない、案の定、勘違いしてました。ライブの日付は17日。オイラが想定していたより1日早いじゃないですか!実は、結構ギリギリの予定で今後のスケジュールを考えていたオイラ、この一日のズレはデカイ。予定では、明日13日にココを出発して、3日かけ、15日にプエルト・モンに到着し、16日の深夜バスでサンチアゴに向かい17日の昼にサンチアゴ着ということを考えていたのです。もちろん、ライブは17日の21時からなので、この予定でも間に合うっちゃ間に合うのですが、最悪、16日のバスチケットが取れなかった時には、ライブに間に合わなくなっちゃう。しかも、この先、景色がいい道が続くようなのだが、焦って走ることになり、せっかくの景色を堪能できなくなってしまうのがもったいない。

 う~む、といろいろ頭を悩ませた結果、この宿なら、荷物を置かせてもらっても安心そうだし、ということもあり、ココから、サンチアゴに戻ることにしました。明日13日にココを出発して、フェリー、バスに乗ってオソルノという街へ出る。そこからそのまま深夜バスに乗って14日の昼にはサンチアゴに到着、と。少し早めの到着となるのですが、ビデオ編集やらなんやら、やることは山のようにあるので、サンチアゴのスコットの宿で、マッタリと作業三昧することにしようと。

 ということで、エディスおばさんに「サンチアゴに一旦行って、再びココに戻ってくるので、荷物を置かせてもらえないか」と、頼み、快諾いただく。

 今後、ゆとりあるプランに変更し、すっかり気分が落ち着いたオイラ、相変わらず絶品のエディスおばさんの作る夕飯に舌鼓を打つ。実は、ここの飯をまだまだ食べたいがために、ココに戻ってくる決定をしたというのが、一番大きな理由だったりして・・・

 夕飯後、リビングの電源を使わせてもらい、溜まってしまった日記書き作業。23時過ぎに、眠くなったので、そろそろ寝るかとテントに戻ると・・・なぜか、テント前にオイラのウィンドブレーカーや靴が散らばっている。え?ちゃんとテントの中にしまったはずなのに・・・コレラハ、ナゼココ二・・・?一瞬頭が固まる。そして、周囲を懐中電灯で照らしてみると、オイラが買ったパンやら、お菓子の袋が散らばっているではないですか!えええ!テント荒しか!!!この人がいない村で、泥棒ですか!!!と慌てて、テント内を確認。すると、寝床にしてある内部テントは何も手がつけられておらず、居間と呼んでいる、外側に置いた荷物の、しかも、食べ物の袋だけが荒らされているではないですか。これは人の仕業ではない・・・

 あぁ、やられた・・・ヤツラか・・・

 そう、この宿には二匹のヤンチャな犬達がいるんです。どうやら、彼らの仕業と思われる。被害は、チリ国境でお情けで見逃してくれたハム一袋、チリに入って購入したチーズ200g、チョコレートスナック、パン一袋。ええ、全て食べ物です、ハイ。チリのサンペドロ・デ・アタカマのキャンプ地でハムを野良猫に食われて以来の二度目となる動物被害。まぁ、これは、あの時の教訓をすっかり忘れ、外から簡単にアクセスできるテントの居間スペースにむき出しで食べ物を置いておいたオイラが悪かったか、と、あきらめる。すっかり中身を食べつくされ、散らかされた空き袋を拾っていると、「クゥ~ン」と鼻を鳴らしながら近づいてくる、犯人。「まだ食べ物をもっているんでしょ、くれよ」とでも言いたそうな目でオイラを見ている。なんだその目は、犯人はお前達だろ、オイラの大事な食べ物を・・・そんなかわいい目で見たって・・・うぬぬ、今回は許してやるが、食べ物の恨みは恐ろしいんだぞ。次やったら・・・