(English)
Today I left from Calafate.
(Español)
Hoy salía de Calafate.
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今日、雨が降っているようだったら、発つのを断念し、そのまま<1Q84>を読み終えるまで、カラファテに滞在していようと思ったのだが、朝、あいにく、雨は降っておらず。本日出発することに。
ルート40に合流するところまでは、追い風。ここまでは快調に自転車を飛ばせたものの、ルート40に合流した途端、風は横風となり、スピードはがた落ち。しかも、合流地点からちょっと進んだところから、登り坂が始まってしまい、超ゆっくりペースで前に進むことになってしまった。アルゼンチンのパンパ地域、ひたすら平坦な道が続いているのかと思いきや、意外とアップダウンが激しい。しかも、そのアップダウンは、結構高低差が激しいのだ。この登り坂も、上り始めは、ちょっと上ればいいんだろう、と思っていたのだが、いざ上り始めると、なかなか頂上に辿り着かない。結局600mくらい上ってようやく、頂上らしき地点に到着した。
600mも上にあがると、見えてくる景色が全然違う。ミラドール(展望台)になっているここに、自転車を止め、眼下に広がる風景を堪能するオイラ。すると、同じく、ここからの風景を観測しているらしき家族車が、クラクションを鳴らしてきた。ん?何?オイラ邪魔?と思って振り向くと、車から、スプライトのペットボトルを持ったオジさんが降りてきた。「ま、一杯飲めや」と、そのスプライトをコップについで、手渡してくれる。喉が渇いていたオイラは、ありがたく頂戴し、一気に飲み干す。「もう一杯いくか?」とまたついでくれるオジちゃん。二杯目もアッという間に飲み干してしまい、三杯目をつぐオジちゃん。三杯いただいて、さすがに、これ以上いただくのは、申し訳ないと思ったオイラは、チビチビ飲みながら、オジちゃんと会話をはじめる。
オジちゃんたちが去った後、ちょうど時間がお昼過ぎということもあり、ここで昼食にすることに。とりだしたるは、おむすび。最近、キッチンが使える宿から出発するその日はお弁当のおむすびを持参している。で、そのおむすび、いつもは、具なしの塩ニギリなのだが、今日はスペシャルバージョン。なんと、梅干入りなのだ。藤旅館の奥さんに、「余ったから食べる?」と言ってもらった、梅干。昨日の晩、その梅干を中に詰めたおむすびをつくっておいたのだ。う~ん、ウマイ。塩ニギリもいいけど、やっぱり具入りのおむすび最高。
腹ごしらえができたところで、出発。ここから一気に下りになるのかと思いきや、しばらく平坦な道が続く。山の上はテーブルマウンテンのように平らに広がっていた。ルート40から合流して50kmほど走ると、分岐道が見えてきた。そのまままっすぐ進めば、舗装されたルート40、右折すれば、未舗装道へと突入する。どちらを通っても、次の目的地には辿り着くのだが、ルート40を通ると、えらく迂回することになってしまう。ここは、未舗装のパンパ道を走ってみたかったということもあり、近道である右折ルートへと突入。約70kmの未舗装パンパ道激走が始まった。
チレチコからルート40に入らず、アウストラル街道をチョイスしたことを、ちょっとだけ心残りに思っていたりするんですよねぇ・・・今でも。もちろん、アウストラルは素晴らしい道だったし、あちらを走って大正解だったと思っているんですけど、走らなかったルート40に対する未練と言うかなんというか・・・
広大に広がるパンパに、一筋だけ伸びる砂利道。その殺伐とした空間を孤独に走る一台の自転車。そんなルート40のイメージをここで疑似体験できるのでは、と、ちょっとした冒険心が湧いていたのだが・・・確かに、殺伐とした何もない空間が広がっており、そこを淡々と走っていくことになった。が・・・なんか、ワクワクしてこない。この気持ちが盛り上がらない原因は、天気が微妙だということが関係しているのだろうか?エル・チャルテンを出発した日に見た、あの青空と雲がここに広がっていたら、もっと気持ちが違っていたかもしれない。そんな感じで、ちょいとテンション低めの未舗装パンパ激走、だんだん、殺風景な風景にも飽きてきてしまった。う~ん、ルート40を走っていても、こんな気分になっていたのかなぁ・・・
さて、風も強くなってきたこともあり、適当なところで、テントを張って休んでしまおうと思ったのだが、ここは何もないパンパ空間。え?何もないなら、その辺にテント張っちゃえばいいじゃんとお思いになるでしょう。ええ、いつものオイラならそうしています。が、ここは荒れ狂う強風が吹くパタゴニア。適当な場所にテントを張ってしまったら、風でテントが飛ばされてしまう恐れがあるのです。ということで、なんとか風除けになりそうなものがある場所を探す・・・も、ホントになにもない。しばらく走っていると、道路をならすためなのか、砂利が盛ってある場所を発見。大した風除けにはならなさそうなのだが、この先も何もない荒野が広がっているのを見ると、ここにテントを張るのがまだマシなような気がして、本日のテン場はここに決定。
夜遅くまで吹き荒れる風が、テントをバタバタさせ、その音がうるさくて、なかなか寝付かれず。まぁ、テントを吹き飛ばすほどの強風が、直接あたらないだけでもありがたい思わねば、と自分を納得させ、いつのまにやら眠りにくつオイラなのでした。
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