Respuesta que me gusta
面倒じゃないですか?という問いに対する、好きだからという答えについて

2011.2.23 / Argentina (Ushaia) 本日 自転車0km走行 : Total 25928km走行
天気:晴時々曇
朝飯→パン 昼飯→ピーマン肉詰め 夕飯→肉じゃが / 宿→上野山荘28日目

(English)
 Today we met a man who had camera with so many lens. We thought that's too heavy for travel.



(Español)
 Hoy nos encontramos a un hombre que tenía la cámara con tantos lente . Pensamos que eso es demasiado pesado para viaje.
 続くはずだった食べ物祭日記、今日は、美味しく仕上がった肉じゃが以上に衝撃的だった話があるので、食べ物祭日記は一旦休み。

 南極待ち人が留まり、また宿泊人数が増えてきた、上野山荘。ただ今の南極待ち人はなんと7人。一人だけ別の船なのだが、6人が同じ船で南極に行くという。これまでオイラが見送った南極組、5人が最高だったのですが・・・新記録更新です。さて、そんな南極隊7人の中の一人、日本から予約してきたんで、一人だけ、別の船で向かうという、マサミチさん(他の人たちはウシュアイアで予約)。この人が、すごかったんですよ。

 大人数になってきたので、なかなか全員の旅人たちと絡めなくなってまして。マサミチさんとはあんまりお話をしてなかったんですが、夜、アメリカ大陸を縦断してきたライダーシゲルくんや、トレッキングから戻ってきたマツナミさんと一緒に話していたら、南極組のタカシくんと、マサミチさんも話に入ってきてくれまして。で、しばらく談笑していたら、シゲルくんが「そうそう、おじさん(マサミチさん)のカメラ機材、スゴイんすよ、ヨシさん、見ました?」と。

 カメラ好きのオイラは、その振りに食いつき、マサミチさんのカメラ機材を見せてもらうことに。一旦部屋に戻ったマサミチさんが持ってきたのは・・・キヤノンのアナログカメラボディに、単焦点レンズ五本と、ズームレンズ三本と、超望遠のバズーカーレンズ一本(全部焦点距離を説明してくれたんですけど、忘れた)。いやぁ、カメラ好きなら持っててもおかしくはないセットですが、これだけのものを持って<旅をしている>ということに驚かされた。

 まず、なんといっても、重いわけですよ。いや、マジでめっちゃ重いですよ、コレだけのレンズ群。旅カメラはコンパクトであるべし、と割り切ったオイラにとっては、これだけの物量の<旅カメラ>は、衝撃以外なにものでもない。カメラのせいで、旅が面倒になったりしないのか、というオイラの問いに、「写真を撮るのが好きだから」というマサミチさんの答え。

 基本的によく使うレンズは2本、とはいうものの、被写体、構図によって、レンズを換え、撮るわけでしょ。自分が納得する構図を探るために、これだけのレンズを用意しているわけでしょ。しかも、フィルムカメラだから、一枚一枚、すごく考えて、魂込めてシャッターを切ることになる。そういうのが好きだというマサミチさん。

 それが好き、という気持ちさえあれば、付随する不便さやめんどくささは、二の次、どうでもいいことなのだ。<好き>という気持ちが、何かを成し遂げるための基本的原動力。このパワーがその人を輝かせる。

 しかし、旅でそこまでするのって・・・カメラ好きとして、尊望はするものの、理解はできないですがな・・・ん、これは、自転車旅に疑問を持つ人が投げかける問いに「楽しいから」と答えるオイラの答えと同じニオイがする。そうか、オイラの「自転車が好きだからさ」という答えを聞いた人は、こんな風に、モヤモヤした気持ちにさせられちゃってたんですな。

 何が好きか、が皆違う。そして、自分が好きなもの以外へは、付随する不便さやめんどくささ、大変さばかりに目がいってしまい、<好きだから>という他者の原動力に理解を示しにくくなってしまう。このズレが相互理解を難しくしている。自分が好きなモノを、誰かに<本当の意味で>分かってもらうのは難しいのだ。

 ちなみに、衝撃のバズーカーレンズを見せてもらって以降、オイラたちの中で、マサミチさんは、バズーカおじさんと呼ばれるようになったのは、言うまでもありません。