(English)
Today I left from Maseru.
(Español)
Hoy salía de Maseru.
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今日になっても食欲は復活せず。朝何も食べたくない。そろそろ出発しなくちゃいけないのだが・・・実は、2週間しかもらっていないレソトの滞在時間。サニパスから南アに通り抜けるルートを逆算すると、今日出ないと間に合わない。まじ、ギリギリ。しょうがない出発するか、と、外へ出てみると、なんと、外は雨。これは、もう一泊マセルでゆっくりして、体を万全の状態にしろという、お告げなのか・・・?
しかし、そのお告げに従っちゃうと、ほぼ間違いなく、オーバーステイになってしまう。ここは、少々体を無理してでも、出発しなければ。ただ、今日はあまり無理をしないことにして、40kmくらい先にあるソフィケンという村を目的地とすることにした。ここには、Caveハウスビレッジという崖の脇に家を構え、生活をしている人たちの集落があるらしく、立ち寄るにはちょうどよい場所かなと。
力が入らない体でヨロヨロと走り始めたはいいのだが、あまり有名な観光地ってワケでもないソフィケンまでの道が、なにせ分かりづらい。幹線道路であるA1から脇道に入っていかねばならないのだが、ソフィケン行きの標識もなく、どの脇道に入っていけばいいのか、まったく分からない。手持ちの地図にはソフィケンなんて村は載っていないし・・・しょうがないので、町行く人に聞きながら行くことにしたのだが、皆さん言うことがバラバラ。最初に聞いた人が、まっすぐ進めというので、しばらくまっすぐ行った後、すれ違った違う人に聞いてみたら、この道を進んでもソフィケンには辿り着かないから、もと来た道を戻れと。
なんだよぉ。
体調が悪い上に、イラッとくる迷い状況、そして、追い討ちをかけるように、雨がザーザー降りかかってくる。気分は最低。しかも、弱り目に祟り目で、バッグの中に入れておいた、水筒の水が漏れ、防水のはずのオルトリーブのバックのなかが大洪水。そして、さらにツライことに、峠が目の前に立ちはだかってきた。ああ、なんだ、厄日か今日は?
とにかく、ブツブツと文句を言いながら、なんとか峠を上り終えた。すると、雨も止み、青空が覗き始めた。ふ~、最悪の状況からは脱出できたようだ。最低だった気分も、学校帰りのレソトの子供たちと追いかけっこをしているうちに、心が癒され、ソフィケンに到着する頃には、やっぱりレソト好きという落ち着いた心に戻っていた。
さて、本日の見所のCaveハウスビレッジ、ソフィケンにあるわけではなく、ここからさらにしばらく走ったところに、Ha Komeという村があり、どうやら、そこにあるとのことが判明。
ということで、目的地をHa Komeとし、もうちょっと走ることに。未舗装道路に突入し、山の裏側へ出ると、マレアレアを思い出させてくれるような素敵な山間の村が見えてきた。どうやら、あそこがHa Komeらしい。これは、Ha Kome滞在が楽しみだ、そして、Caveハウスってどんなんなんだろと、期待で胸を膨らませてHa Komeの村に到着したのだが、はて、目的のCaveハウスがどこにあるのかが、分からない。村を見渡したところ、普通の村のようで、石造りに茅葺屋根のオーソドックスレソトな家々が見えるだけ。Ha Komeの村自体が、Caveハウスで作られているかと思っていたのに、どうやらそうではないらしい。多分、村の一角にCaveハウスがある程度のものなのだろう。
う~ん、どこに行けば見れるのだろう、Caveハウス、と困りながら、自転車を押していたら、ひとりの女の人と一緒になった。なんとなく会話していて、その人がCave Houseに案内してくれる流れに。おお、助かった。結構村の奥まで進み、あの崖の裏側にあるから、と教えてもらう。いやぁ、一人でフラリと来ても絶対わかんなかったな、ココ。
ということで、無事Cave Houseに到着。おお、本当に、崖の下に、家が作られている。出っ張った崖が雨よけになる構造になっている。
なるほど、面白い。
そして、ここには、普通に生活する人たちがいた。一つの家を覗いたところ、おばあさんと娘さんがくつろいでいたので、声をかけ、中に入れてもらうことに。
土壁で作られた建物の中は、薄暗くてひんやりしている。食器類が並べられているだけの質素な室内。せっかくなんで、ここに泊まってみるのも面白いかも、と思い、泊まれますか?と聞くと、おばあさんが「50マロティでならいいわよ」と。うむ、まぁまぁ、安い。値段的には問題ない・・・が、一つ問題が。ここまで自転車をもってくるのが大変なのだ。今、自転車は崖の上に止めてある。一応道はあるのだが、結構急坂。興味本位で、宿泊について聞いてはみたものの、ここに泊まらせてもらうのは断念。
さてと、Caveハウスに泊まるのは諦めるとして、時刻はそろそろ日暮れ時。泊まるところを考えなければならない・・・
とはいうものの、小さな村であるHa Kome。マレアレアほど人が訪れる場所でもなく、宿泊施設なんてなさそう。どうしようかなぁと思いながら、村を彷徨っていて、なんとなく目があった男の人に、この辺でテントをはれるか聞いてみた。すると、うちは無理だけど、心当たりはあるから、と、とある民家に案内してくれるというじゃないですか。そして、男の人につれていってもらったとある民家の庭にテントをはらせてもらうってことに。
で、テントをはりはじめたら、Ha Komeの人たちにはスゴク珍しいことなのか、めっちゃ見られた。そして、テントをはりおわると同時に日没。電気もないHa Komeの村は、日が暮れると真っ暗になる。唯一の光が焚き火の明かり。焚き火を囲んで団欒が続くレソトのご家族の声を聞きながら、疲れてしまったオイラは一人さびしくテントにもぐりこみ、早めに就寝。
ふ~、今日は全てが行き当たりばったりだった。目的地までの道もあやふやだったし、見たい場所も未確認だったし、寝る場所も適当・・・ま、なんとかなるもんだ。
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