Ethiopian Comic
エチオピアのコマ割マンガ画に感激し、タッジ・リベンジを果たす

2012.2.2 / Ethiopia(Lalibela) 本日 自転車0km走行 : Total 36729km走行
天気:晴
朝飯→オムレツ+ハニーパン 昼飯→ファスティングピザ 夕飯→羊肉のスープ / 宿→Jourden Guest House(120ブル)

(English)
 Today I saw Lalibela Churchs.



 ああ、目が覚めても、なんか昨日ぼったくられた腹ただしさが、消えない。この憤りをなんとか収めようと、朝飯はハニーつきのパンを頼むことに。そう、ラリベラはハニーの産地らしいのです。蜂蜜のお酒であるハニーワインなんて珍しいものがあるのも、ハニーの産地であるラリベラならでは。うむ、久々に食べたハニー、ウマイ。とりあえず、気分は落ち着いた。

 そういえば、ラリベラという地名は、もともとココを統治していたラリベラ王から由来したものらしいのだが、そのラリベラ王、子供の頃、大の蜂蜜好きで、ハニーイーターと呼ばれていたらしい。で、このハニーイーターという言葉、現地語に訳すとハニー(=ラリ)イーター(=ベラ)ってことになるとのこと。つまり、ラリベラとは、蜂蜜食いというニックネーム・・・というのが、昨日、ボッタクリバーで150ブルも払って、仕入れた豆知識。

 そんな、ハニーイーターなラリベラの町、歩いていると、服に白いボタンを縫い付けた人たちを見かける。そして、よくよく見てみると、その白いボタンが、十字に組み合わせて縫い付けられていたりして、興味深い。これ、この辺の人たちの男性の民族衣装らしい。

 さて、今日は、昨日、見残した教会の第二群を見に行くことに。ラリベラはやっぱりキルギオス教会だな、他の教会はそんなにインパクトはない、と昨日の第一教会群を見て、思っちゃったオイラ、ま、今日はもうおまけみたいなものだからと思って、出かけたのだが・・・ここ第二教会群にある聖ガブリエル・聖ラファエル教会(だったと思う・・・どの教会にあったのかうろ覚えなんで、間違っていたらスマンです。第二教会群のどこかの教会にあったことだけは、確か)にオイラを感激させてくれた一枚のエチオピア宗教の画があった。

 エチオピアの宗教画は、どこかコミカルで、マンガ絵に通じるところがあるなぁと思っていたのですが・・・ここにあった一枚の画は、そのまんまマンガだった。一枚のキャンバスがコマ割で区切られていて、ストーリーを追うように、画が各コマに描かれている。日本のマンガの原点と言われている鳥獣戯画よりも、古くから描かれていたんじゃないの?この宗教画・・・エチオピアのサブカルチャー文化(いや、エチオピアではこれがメインカルチャーなのか)恐るべし。

 この画で大感激したオイラではあったが、その他にも、第二教会群は、なかなか興味深かった。昨日見た第一教会群に比べて、ワイルドな地形に強引に建てられた教会が多く、散策しづらいのだが、アドベンチャー気分が味わえて、気分が盛り上がる。

 さて、一通り第二教会群を見て周り終え、昼飯食べに入ったレストランで、何を食べようかと、メニューを見ていたら・・・タッジ(ハニーワイン)と書かれた項目を発見。ここで、ハニーワインのローカルプライスが判明した。やっぱりボトルで飲んでも税込みで40ブル弱。昨日のは完全にぼったくりだったってことだ。

 昼飯はピザをオーダー。ファスティング・ピザというベジタブルピザ。エチオピア正教は断食の習慣があり、その時期は肉料理はまったく食べないことになっているらしい。いや、肉料理だけでなく、乳製品もダメとのこと。ということは、チーズもダメってことになりまして。が、この時期でも、どうしてもピザを食べたい人がいたんでしょうな。チーズを使わないピザが考案されまして。それが、ファスティング・ピザ。薄生地のパンにピザソースを塗って、具であるベジタブルを乗せて焼く。これ、ピザソースが秘伝なのか、結構ウマイ。チーズを使っていないピザなのに、ウマイピザの味がするエチオピアのビックリ料理の一つなのだ。

 さて、昼飯後、やっぱりまた聖ギオルギス教会へ行ってみることにした。この教会は何度訪れてもいい。そして、今日はなんと、教会内でミサをやっているタイミングで訪れることができた。ミサ中は観光客は中に入れないとのことなので、ミサが終わるまで、オイラたちは、壁の上で待機することになったのだが・・・教会内から、聞こえてくる歌声や鐘の音がとても荘厳で、この上から眺めるキルギオス教会の神がかり的なフォルムとあいまって、なんか涙がでそうになった。

 キリスト教なんてよく分からないし、信心深くもないオイラであるが、ココには、なにか人間を超える存在というか、パワーを感じる。人の手で作りし空間であるにもかかわらず、人を超えた存在へと昇華されてしまった空間。

 今日も聖ギオルギス教会で大満足。

 さて、と、教会を出ると、教会近くの草陰からなにやら声が聞こえてきた。近づいてみると、そこでは、子供たちが聖書を朗読しているではないですか。なんかいい光景だ。観光地として擦れた側面がなければ、ラリベラは最高に雰囲気がいい場所だと思う。雄大な山々に囲まれた地形、人を超えた教会の存在、信仰の人々・・・俗世間とは隔離された、聖地な雰囲気漂う場所なのだ。そんな場所なのに・・・一方では観光客にたかってくる人々がいる・・・ま、これが人間なのだ。聖と俗この矛盾を抱えて生きているのが、人なのだ。

 そんなことを思いながら、ラリベラの町をあるいていたら、壁に<タッジ>と書かれた店を発見。うむむ、ハニーワインか・・・もはや、ハニーワインと聞くと、ぼったくられたことしか思い出せないオイラ。このままだと、ハニーワインの印象が悪いままだ。それだと、ハニーワインに失礼だな、なんて思ったオイラ、ちゃんとしたローカル値段でハニーワインを飲みなおすことに。ということで、店に入って、ハニーワインをオーダー。ボトルで40ブルとのこと。ちなみに、ハニーワイン、お店で<ボトルで>と頼むと、フラスコのような下が丸い寸胴のビンに入れてだしてくれる。おしゃれでしょ。で、さらに、このハニーワイン、一応アルコール度数別に、<ストロング><マイルド><ソフト>という3種類があるんですよ。昨日飲んだのが、マイルドで、結構酔いがまわっちゃったんで、今日はソフトのを頼んだんですが・・・それでも酔っ払ってしまいまして。昼間っから飲むもんじゃないな、これ。その後、なにもできなくなる。