Change my plan
強い想いが・・・欲するものを引き寄せる

2012.3.12 / Senegal(Dakar(Yoff)) 本日 自転車44km走行 : Total 36818km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→フランスパン 昼飯→サンドイッチ 夕飯→チェブ・ジェン / 宿→Via Via(11200CFA)

(English)
 I stayed at Dakar.



 ギニアとマリに行く気になったオイラ、ミシュランの地図でルートを確認し、ダカール→コナクリ(ギニア)→バマコ(マリ)→ダカールと、周遊するプランを思いつく。内陸部はとにかく暑いらしいのだが、まぁ、自転車でもがんばれるだろう、と、ファニーバニーでこのルートを攻めることに。

 と、コースを決めたところで、次にやらねばならないのが、ビザ取得。西アフリカは、国境ではビザを発行してくれないところが多いため、事前に、大使館なり領事館で、入る国のビザをゲットしておかねばならないのだ。これが、西アフリカ旅のめんどくさいところ。情報収集のために、いろいろ調べていた旅人のホームページにも、<ビザがめんどくさい>の文字。

 このセネガルは、日本人であればビザがいらない。エチオピアから飛行機でダカールに飛んできたのは、このビザがいらないっていう要素が大きかったんです。実は。もし、マリかギニアがビザ不要だったら、確実に、そっちに飛んでいたはずなのですが・・・残念ながら、マリもギニアもビザが必要でして。

 ということで、マリとギニアに行くためには、ビザを取得しておかねばならない。とりあえず、ギニアから先に行こうと思っているので、ギニアビザはここ、ダカールでゲットしておかねばならない。まぁ、まずは、ビザを発行してくれる大使館に行ってみることにしようと、ファニーバニーにまたがり、今日も、ダカールの中心街へ。

 一応、ギニア大使館の場所は、ロンプラの地図に載っていたので、その地図を頼りに、行ってみたのだが・・・ない。周辺をウロウロしてみたのだが、ない。ギニア・ビザウ大使館なら、発見したのだが、ギニア・ビザウとギニアは違う国。ギニア・ビザウのビザをもらったところで、ギニアに入れるワケではない。

 道行く人に、「ギニアの大使館はどこですか?」と聞こうとするも、英語がまったく通じない。フランス語しかだめなようで。<~はどこですか?>というフランス語の言い回しを忘れてしまったオイラは、ひたすら「アンバサダー・ド・ギニア?」と、単語の語尾を上げるだけの疑問形で、道を聞く。一応、オイラが尋ねたいことはこれで伝わるのだが、今度は、返ってくる答えが分からず悩む。結構丁寧に道を説明してくれるのだが、微妙に分からない。いちおう二つ目の通りを左折みたいなことを言っていたなぁ、と適当に解釈して向かってみるのだが、やっぱりそこには、ギニア大使館なんてない。6人くらいの人と、そんなやり取りを繰り返し、なんとか、ギニア大使館に辿り着くことができた。ふ~、やっぱり、道を聞くのと、食べ物を頼む時の言葉は、なんとしても覚えないといかんな。

 さて、ギニア大使館に入って、ビザ申請について聞いてみると、シングルの1ヶ月ビザが35,000CFAとのこと。ん?一ヶ月?それって、発効日から有効になるんすか?それとも、入国してから有効になるんすか?と質問するも、返ってくる答えが、これまたフランス語でよく分からない。まぁ、そもそも、オイラの質問が分かってもらえたのかどうかも疑問なのだが。

 う~む、これは、一度ネットでちゃんと確認してから申請したほうがいいな。ギニアでジャンベ修行に突入する可能性もあるし、発効日から一ヶ月なのか、入国してから一ヶ月なのかの違いは大きい。

 ということで、今日の申請はやめることに。とりあえず、申請用紙だけもらってギニア大使館を出る。この調子だと、一応、マリ大使館も行って情報収集しておいたほうがいいな、と思い、マリ大使館にも行ってみることにしたのだが・・・これまた、場所が分からず。マリ大使館は、ロンプラに載っていなかったので、Google Mapで場所を確認して来たのだが・・・やっぱり現地に来ると迷う。ここで、5人くらいの人に、場所を聞き聞き、やっとのことで辿り着いたマリ大使館は・・・閉まってました、ガ~ン。

 まぁ、しょうがない。じゃぁ、次の大使館に行くか・・・と、え?次の大使館?ギニアとマリ以外にも行く場所があるの?という質問が聞こえてきそうですが、いや、他の国に行くワケじゃないんです。これから向かう大使館は、日本大使館。ダカールの日本大使館には、情報ノートが置いてあると聞きまして。さらに・・・なんと、誰でも閲覧可能な、図書館があるらしいのですよ、ダカールの日本大使館。活字に飢えているオイラとしては、ぜひとも覗いてみたいと思っていたダカールの日本大使館。ええ、今日の主目的は、実は、日本大使館訪問だったのです。

 海岸沿いを走り、日本大使館へ。ここも迷いながらなんとか辿り着く。門の前に自転車を停めさせてもらい、入門カードに必要事項を記載して、中に入れてもらう。「とりあえず、周辺国の安全情報を聞きにきました」という名目で大使館内には入れてもらったので、ミゾグチさんという担当の方が出てきて、オイラにセネガル情報とか、周囲の国情報を話してくれまして。いい人でした。お忙しいところ、恐縮です。まぁ、予想していたとおり、マリの東側や北側は荒れているらしいので、近づかないほうがいいとのこと。黄金の都と言われていたトゥンブクトゥとかにもそんなに興味はないオイラとしては、あっちの方に行く気はあまりない。たぶん、マリは、バマコに行くだけです、とミゾグチさんに告げる。だったら、まぁ大丈夫でしょう、ただ、くれぐれも気をつけてくださいね、という暖かい言葉をいただく。

 さて、お忙しそうなミゾグチさんが仕事に戻った後、オイラは、図書館に入らせてもらうことに。で、この図書館・・・噂どおり、ぎっしり本が並べてあった。しかも、漫画まで置いてある。いやぁ、海外で、ここまで日本語の本、しかもそんなに古い本ではなく、新刊に近い本が並んでいる場所はなかなかないんではないでしょうか。活字に飢えている長旅人にとっては、オアシスのような場所ですよ、ハイ。

 まずは情報ノート、と、机の上に置いてあった情報ノートを見ていたら、なんだか見たことがある感じの地図と文字の書体が・・・なんと、西アフリカ版富永マップじゃないですか!中米・南米ではすっかりお世話になった富永マップ。作者の富永省三さんは、西アフリカも旅されていて、西アフリカ版富永マップを作成されていたのです。ちょっと情報は古いけど、いろいろ参考にさせてもらおうと、メモメモ。

 あと、情報ノートには、ジャンベ情報とかも、載っているかなと期待していたのだが、古い情報しかなくて、ちとガッカリ。最近、ジャンベ修行に訪れる人は少ないのだろうか?

 さて、ミゾグチさんが、図書館の本は、必ず返してくれるのであれば、貸し出しもやってますよ、と言っていたので、お言葉に甘えて、数冊本をお借りすることに。で、ここでまず発見したのが、伊坂幸太郎の<魔王>。この本、以前に読んでいたはずなんですけど、もう一度読みたいなぁって思っていたところだったんですよ。というのも、アディスで両親に送ってもらった伊坂幸太郎の本<モダンタイムス>が、この<魔王>の続きっていう設定でして。もちろん独立して読める本だったのですが、<魔王>を断片的に覚えていたオイラとしては、<モダンタイムス>に時々挿入される<魔王>で語られていたエピソードが気になってしょうがなくて。思い出したいのに、スッキリと思い出せない。そんなモヤモヤを抱えながら読んでいた<モダンタイムス>。そのモヤモヤをスッキリさせる<魔王>と、ここで出会えるとは。

 いやぁ、こういうめぐり合いって、望んでいたら叶うものなのですよ、意外と。だって、次に発見したのが、漫画<はじめの一歩>の75巻。なにが凄いかって、オイラ74巻までは読んでいたんです。この続きが読みたいって、ずっと思っていたところで、なぜか、75巻だけが、置いてあるって・・・かなり奇跡じゃないですか?このめぐり合わせ。

 他に、<アフリカは本当に貧しいのか>っていう、最近オイラが思っている疑問そのもののタイトルの本を見つけたので借りることにして、あと、ウガンダで、中村さんやカマウさんの話を聞いて以来気になるようになったODAについて書かれた本<ODA 援助の現実>って本を発見したので、借りることにして、もう一冊、そろそろイスラム圏に突入しはじめたので、知識として頭に入れておかなきゃということで<イスラームの日常世界>という本を借りることに。

 これらの本を抱え、宿に戻ったところで、同じく宿に泊まっているイラン人のライダーカップルのマーサ&ホマヨンファーが、オイラの自転車を見て話しかけてきた。実はチャリで旅しているということを話すと、これからどこを走るの?という話になりまして。一応今考えているギニア、マリを周ってダカールに戻って来るルートを説明したら、すでにそのルートを走り終えている彼ら、「セネガルからギニアに入った後の、ギニア道が、そりゃもう、大変よ」とアドバイス。確かに、この区間は、ミシュラン地図で、舗装工事中のマークになっている。「いや、舗装工事なんて生易しいもんじゃないわ。大きな岩、小さな岩、穴ぼこ、砂地、コルゲーション・・・悪路の条件すべてを備えている道なのよ」とマーサ。正直、西アフリカはそんなにがんばって走ろうとは思っていないオイラ、このアドバイスを聞いて、すっかり、気持ちが萎えてしまいまして。「う~ん」と考え込むハメに。

 そういえば、と、ジャンベを習っているオイラの姿も見ているマーサが「ジャンベに興味があるんでしょ?だったら、セネガルのカザマンス地方にあるKafountineっていうところに行ってみたら?」と、更なるアドバイスをくれた。どうやら、その辺が、セネガルではジャンベ奏者が集まる場所らしい。調べてみたら、ロンプラにもそういう風に載っていた。ちなみに、3週間くらい前、ここでジャンベフェスティバルがあって、大いに盛り上がっていたらしい。うむむ、ビミョウにセネガルには到着していなかった頃だな・・・知っていたら、絶対間に合うように来ていたのだが・・・でも、まぁ、フェスティバルはなくとも、ジャンベ好きなら、ぜひともいくべし場所とのこと。

 ようし、コース変更だ。このKafountineってところに行こう。ピンときた。今日ギニアビザの申請を取りやめたのは、何かこのKafountineへ行くためのお告げだったのかもしれない。それにしても、知りたい情報ってやつは、動き始めようとした途端に、入ってくるのだから不思議なもんだ。