Lisboa is not as bore as it seems
とりあえずのつもりで来たポルトガルが、意外と楽しい

2012.9.9 / Spain→Portugal(Sevilla~Lisboa) 本日 506km移動(自転車5km走行) : Total 40073km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1 ネット:1
朝飯→エンパナーダ 昼飯→パン 夕飯→魚グリル(ポルトガル料理) / 宿→Pousadas de Juventude/YH(ドミ16ユーロ)

(English)
 I left from sevilla and arrived at Lisboa, Portugal.



 本日、セビージャを出発。ポルトガルのリスボンまではバスで一気にワープすることにしまして。で、そのバスの出発時刻が7時半。ということで6時半には宿を出たのだが・・・サマータイム中のスペイン、この時間はまだ真っ暗。

 さて、バスターミナルまでは自転車で走り、バスターミナルで荷物を外して、自転車を折りたたみ、バス乗り仕様に。

 スペインでは、荷物が多いからといって、追加料金が発生しないのが嬉しい。ただ、バスの下部分の荷物入れに、荷物を詰め込むのは、自分自身でというセルフサービス。さて、快適なバスに乗り込み、出発。

 2時間ほど走ると、もう、ポルトガル国境近くになった。スペインとポルトガルとの国境となる川を渡って、ポルトガル入国。EU国間は、国境をまたぐ際、いちいち入国出国手続きがない。なので、実感のないまま、ポルトガルに入国ってことになる。なんていうか、これはある意味凄いことだな。こんなに簡単に国をまたげるということは、国というものの外枠が緩いということ。これだけ緩くなっていて、<国>というものは成立しうるものなのだろうか?ポルトガルは、スペイン化し、スペインはポルトガル化してしまったりしちゃわないものなのだろうか?

 さて、ポルトガルに入って、ファロという町でバスが停車。ここで、乗り換えとなる。一旦、バスから荷物を全部降ろし、乗り換えバスが到着するのを待つ。次のバスは11時発だから、と言われたのだが、オイラの手持ちの時計は、すでに11時20分過ぎ。大丈夫なの?と思ったら、スペインとポルトガルは1時間の時差があるらしい。ああ、なるほどと安心して、とりあえず、バス停に併設されている売店で、パンを買って昼飯とすることに。で、パンを買ってお金を払ったら・・・「オブリガード」と懐かしのポルトガル語でお礼を言われた。ふむふむ、時差があったり、言葉が違うってことがあるから、やっぱり、ポルトガルはポルトガルとしてちゃんと成立はしているんだな、と、そんなことで、国を実感したりする。

 さて、到着した乗り換えバスに乗り込んで、リスボンへ。途中はずっと田舎道だったのだが・・・リスボンに近づくにつれ、景色がどんどん都会になっていく。そして、大西洋に突き出している半島にあるリスボンに入るには、半島に架けられている橋を渡っていくことになる。この橋の道は、車専用。チャリでなんか走れそうもない道になっている。うむむ?今回、オイラはバスで来てバスで出るつもりだからいいんだけど・・・リスボンを目指すチャリダーは、一体どうやってリスボンに入るのかいな?陸続きの北側に回りこまなきゃならないのかな?なんて心配をしてみたりする。

 そして、予定時刻どおりに、リスボンのバスターミナルに到着。人で溢れるターミナル。とりあえず、ここで、チャリを戻して、荷物を装着し、リスボンの街へ。

 まずは、宿探しと、中心地に向かって走り出したのだが・・・リスボンの街は坂ばかり。チャリで走るのはちょっとシンドイ。しかも、ターミナルを出てから、最初に曲がるべき道を曲がらずに進んじゃったもんだから、道が分からなくなって半迷子状態に。で、しばらく迷った後、なんとか地図に載っている道を発見し、宿へ。お目当てにしていたユースの、ドミ部屋が空いていたので、ここに泊まることに。繁華街からはちょっと離れているけど、ま、静かにすごせそうな、いい宿。

 で、チェックインして、いつものように、チャリを部屋に入れようと思ったら・・・「自転車は、持ち込まないで。そこの物置に止めて」と。この自転車、折りたためるんですけど。なんなら袋に入れて部屋にいれることもできるんですが、ダメですか?と聞いたのだが、どうしても自転車を部屋に入れるのはダメとのこと。セキュリティー的に大丈夫そうな物置ではあるのですが、相棒は常に隣に置いて寝る旅生活をしているため、離れなければならないという状況が、なんとなく不安。そう、実は、部屋に自転車を入れることがNGだった宿はこれまで、なかったと思う。最初は渋っている宿でも、折りたたんで見せると、「じゃぁ、中に入れていいよ」ってことになった。が、この宿は、折りたたんで見せたのに、しかも袋にまでいれて見せたのに、NG。うむむ、これがヨーロッパなのか・・・ま、日本の宿でも、こんな感じで、チャリ入室禁止をくらいそうではあるが。

 とりあえず、相棒は、厳重にキーロックして、物置に置かせてもらうことになった。そして、シャワーを浴びてスッキリした後、飯を食いにいくことに。今日は朝からろくなものを食っていないため、お腹が空いている。実は、ポルトガルに来た第一の目的は・・・日本人の口に合い、美味いと評判のポルトガル料理を堪能するためでもあるのだ。宿のお兄さんに、この辺で手ごろな値段で美味しいポルトガル料理が食べられる店の場所を聞いて、いざ。

 繁華街の方にあるというその店まで、リスボンの街をブラブラ散歩しながら向かったのだが・・・リスボンの街が意外と楽しい。いや、別に何があるってワケではないのだが、なんとなく、歩いているだけでワクワクさせられる妙な魅力がある街なのだ。

 さて、教えられた店で定食メニューをお願いした。定食メニューで9ユーロ。結構なお値段なのだが・・・今日は、全然飯代を使っていないし、ポルトガルに来た第一目的が、ポルトガル飯を堪能することだからな。ここはケチってもしょうがない、と、割り切ってポルトガル飯を楽しむ。

 まず出てきたのがスープ。野菜がてんこもりのスープは、じっくり煮込まれていて美味い。そして、メインが、焼き魚。ふむむ、なるほど・・・確かに美味い。美味いが、割と食材の味を生かして、手の込んだことはしない感じ。スペインの時みたいに、なんだこの複雑な味は!とビックリたまげるような味ではない。ただ、シンプルでありながらも、中南米やアフリカの素朴な味とはちょっと違って、上品さを漂わせているところは、さすがヨーロッパ飯ってところか。

 飯の後も、引き続き、リスボンの街を散策。リスボンの街は、もちろん白人系ポルトガル人で溢れているのだが、その中にも、黒人の人たちが意外と多く居るということに気づく。アフリカのどこの国の人なのかはよく分からなかったのだが、移民として、やってきた人たちが多いようだ。

 さて、繁華街へ入り込めば入り込むほど、リスボンの街は、フォトジェニック。こんな素敵な街だとは思わなかったよ~、とつぶやきながら、カメラのレンズをあちこちに向けて、シャッターきりまくり。が、飯食ってすぐ宿に戻る予定だったので・・・バッテリーの残量が少ないまま出てきちゃったんですよ。なので、まだまだ撮りたいものがあったのに、カメラが終了。ま、いいか、リスボン、あと二日くらい居ることだし。ふ~、セビージャを一日早く出てきて大正解だったな。