Beautiful Pyrenee Mountains
山が与えてくれるもの

2012.10.4 / Spain(La Guingueta d'Aneu~Arties) 本日自転車40km走行 : Total 40712km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→スープ 昼飯→サンドイッチ 夕飯→自炊パスタ / 宿→Alquilar Bungalows(テント泊10ユーロ)

(English)
 I run on Pyrenee Mountains road.



 ヨーロッパのキャンプ場には、電源が備え付けられてあるところが多い。キャンプカーで来る人が多いから、車に電源を供給する電源口があるのだ。ただ、これを使うと別料金を取られる。そこで、お金節約チャリダーは、テントサイト脇にある電源は使わず、トイレに備え付けられてある電源を使わせてもらうのですよ。お茶用のお湯を沸かす程度であれば、わざわざMSRで火を起こすことまではせず、電気ポットでスマートにお湯沸し。これで、スープとお茶を用意して、暖かい朝食でカラダを温める。

 さて、出発。と、今日のファニーバニーは一味違う。アンドラ日記で紹介したスポーツカメラを搭載したニュースタイル・ファニーバニーなのですよ。って、あれ?アンドラの時の日記写真のやつとはカメラが違わね?ええ・・・XTCのスポーツカメラを試した結果、使えるけど画質が嫌いという結果になったと書いたじゃないですか。で、せっかく利用価値のあるカメラなのに、画質が嫌いだと、結局撮らなくなっちゃうじゃんと。だったら、ここは、画質がいいカメラに買い換えちゃえ、と奮発して、もっとも画質がいい、と評判のGoProのHD Hero2というスポーツカメラをアンドラを出発する日の午前中に大急ぎで店に向かい、買って来ちゃったんですよ。あの日の日記の<出発に手間取って・・・>って書いたのは、実は、GoProを買いに行っていたためだったんです。

 で、このHD Hero2ってカメラが、評判どおりめっちゃ画質がよくて。今日の日記に載せている空間が歪んだ写真が、このHD Hero2ってカメラの静止画写真なんですが・・・ウェブで使う程度の画質なら、SX230と遜色ないでしょ。並べても全然違和感ないでしょ。

 で、このHD Hero2を買ってよかったとさらに思ったことが、これ、カメラの画角がなんと、170度の超フィッシュアイなのですよ。170度ってことはつまり、カメラの前方の景色がほぼ全て写りこむってことなんです。いやぁ、フィッシュアイ、欲しかったんですよぉ。今まで、大パノラマな状況を目の前にして、「カメラに写りきらない~」と、キィーって思っていたことがあったのですが、このカメラさえあれば、簡単に一枚にうつしこめることになるのですよ。ただ、もちろん、魚眼として歪めますからね。肉眼で雄大に感じていた風景を、このカメラでその雄大さをそのままに写真として写しこむのには、若干コツがいる。まぁ、そのコツは、使いながらいろいろ試してつかんでいこうかな、と。

 さて、今日は山道。またひたすら上りが続く峠越え。

 いやぁ、それにしても、静かです。たまにキャンピングカーとかバカンスで来ているのであろう人たちが乗る車が走ったりしているのですが、山の奥にいけばいくほど、人の気配がなくなってくる。そう、これが、山の魅力なんですよ。

 海って、とにかく人が多い。人が多いところって、テンションが高いんですよ。海ももちろんオイラは好きなんですけど、あのテンションの高い場に、しばらくいるとちょっと疲れてくる(人気のないビーチはまたちょっと違うんですけど)。なので、オイラの日記を読んで分かるように、あまり海岸道を長く走り続けるようなことはない。海岸道は短期決戦。海のテンションに巻き込まれて疲れすぎる前に、テンションが落ち着けるところへ退避しちゃうんです。

 で、そのテンションが落ち着けるところっていうのが・・・山。奥に入れば入るほど落ち着く場所になってくるんです。なので、山はずっと彷徨うことができる。峠越えのシンドさも、最初はホント「もう辞めよう」って思わされるんですけど、これも慣れ。次第にM心がカラダに浸透し、ツライのが楽しくなってきちゃいます。

 さらに、山は奥に入れば入るほど、スゴイ景色が待ってくれていたりしますから。今日走った道沿いの風景は、そりゃもう圧巻だった。ピレネーは、それまでずっと柔らかい山々が続いていたんですよ。オイラとしては、ちょっと物足りなくて。ピレネーこんなもんか、って若干ガッカリしていたところもあったんですが・・・今日めぐり合った風景で、その想いは撤回。スゲエっすピレネー。峠を上っていたら、次第にゴツゴツした玄武岩の険しい山々が見えてきまして。玄武岩山大好きなオイラとしては、もう、これだけでウハウハものだったのですが・・・峠を越えたところで、見えたこの玄武岩の山の裏側にあたるバレー(谷)が、もう、かっこよすぎて、卒倒もの。