Go to Jeil house?
4年4ヶ月ぶりに入ったアジアで、ポリスにしょっぴかれました

2013.1.16 / Turkey(Istanbul) 本日 自転車0km走行 : Total 43244km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→いろいろつまみ食い 夕飯→刺身&マーボーナス / 宿→Tree of Life(ドミ8ユーロ)

(English)
 I stayed in Istanbul.



 さて、今日は、黄熱病予防注射を受ける日。サカタさんと一緒に宿を出て、11時20分に病院到着。受付し終わったら、そのまま注射部屋へ連れて行かれ、いきなりブスッ。注射はあっという間に打ち終わり、イエローカードならぬ、イエローブックを受け取った。あっけないほど簡単に・・・今日のお仕事、完了。

 ということで、今日はもう特にやることがないオイラは、注射の後に郵便局に用事がある、というサカタさんに付き合い、郵便局を探して、新市街の繁華街へ。で、郵便局に辿り着いたのだが・・・郵便局内には、封筒が売っていなかったで、隣の文房具屋で封筒を買って郵便局へ再び戻ったら、ドアが閉まって入れなくなっていた。なんとこれから1時間の昼休みに入るという。ふおお、何というタイミングの悪さ・・・

 しょうがないので、再び開くまで新市街を散策することに。まぁ、オイラたちも腹が減っていたので、目に付いた美味しそうな屋台飯をつまみ食い。仔羊に内臓(腸)をケバブしたココレチ・ケバブサンドや、ムール貝のフライをちょいちょいつまみながらブラブラ散歩。

 と、ここで、アイスクリーム屋を発見。トルコといえば、のびるアイス。なので、ここは、ぜひとものびるアイスを食べてみたい!と、そのアイス屋に入り、ジェスチャーで「のびるアイスが食べたい」と、伝えたところ・・・ここにはのびるアイスは無いとのこと。残念。後で調べたらのびるアイス<ドンドゥルマ>はトルコ東南部マラシュ地方の名物らしい。うむむ、なるほど、夏にトルコに戻ってきた時にマラシュ地方に行って挑戦することにしよう。

 そんなことをしていたら、あっという間に1時間たち、再び郵便局へ。昼休みが終わり開いた郵便局で、日本に送る封筒を受け取ってもらい、サカタさんも、本日のお仕事、終了。

 さてさて、トルコといえば・・・シルクロードの終着点。アジアとヨーロッパが交差する場所なんですよ、ハイ。イスタンブールにあるボスボラス海峡を境にして、西側のエリアがヨーロッパで、東側のエリアがアジアとなっている。ちなみに、今、オイラたちが居るところは、ボスポラス海峡の西側なので、ヨーロッパ側。で、トルコで<ヨーロッパ側から、アジア側へ渡る>のが夢だったと、サカタさんが言い出したので、一緒に、アジアへ渡ってみることに。

 さて、この<ヨーロッパ側から、アジア側へ渡る>には、二つほど手段がある。一つは、海峡にかけられたボスボラス大橋を渡って行く方法。もう一つは、海峡を横断するフェリーに乗って行く方法。ヨーロッパとアジアの境となる地点で写真を撮りたいというサカタさんの願いをかなえるには、橋を渡る方法の方がやりやすいだろう、ということで、橋を渡っていくことに。

 とりあえず、メトロとメトロバスを乗り継いで、ボスボラス大橋近くまで向かうことにしたオイラたち。ボスボラス大橋の手前まで行って、後は歩いて橋を渡ろうと思っていたのだが、乗ったメトロバスが、そのまま一気にボスボラス橋を渡ってしまい、ヨーロッパとアジアの境で写真を撮るなんてことは出来ずに、アジア側へと辿り着いてしまった。

 まぁ、いいか。

 なにはともあれ、アジアへカムバック。

 おお・・・久々のアジアの地だ・・・

 メトロバスを降りた瞬間、ちょっと感激。

 ちなみに、オイラ、アジアに足を踏み入れるのは、日本を発って以来のこと。なので、4年4ヶ月ぶりってことになる。

 意外とテンションがあがってしまったオイラ、さっきはメトロバスで一気に通過しちゃった、ヨーロッパとアジアの境をちゃんとこの足で跨いでみたいって思い始めちゃいまして。同じ思いのサカタさんと「橋、歩いて渡れるようだったら渡ってみましょうか」と、<アジア側から、ヨーロッパ側へ歩いて渡る>という、深夜特急シーンを再現してみることに。

 しかし・・・橋の元へと戻ってみると、歩行者進入禁止マークが立っていた。そして、橋の入り口には、検問所らしき場所が見える。おそらくあそこで見張っていて、橋に入ろうとする人を止めるのだろう。「やっぱり歩いては渡れないみたいですね・・・ま、せっかく来たんだから、橋の入り口で記念撮影くらいはしておきますか」と言って、橋の入り口まで歩いて行ったところ・・・検問所の中のおじさんが・・・寝てた。サカタさんと目を合わせるオイラ。「今のタイミングなら、歩いて橋、渡れるんじゃないですか?」

 ということで、突入してしまったボスボラス大橋。車が行きかう大通りの横に、ちょうど歩いて渡れるスペースが設けてあり、普通に歩けるじゃないですか。「なんで、こんな道を作っているのに、歩行者禁止にするんすかね?僕達みたいに、ここを歩いて渡りたいっていう人、絶対いっぱいいるはずですよ」なんて、喋りながら、そのまま、橋の真ん中まで歩いて行ったところで、前から、工事服を来たおじさんたちが運転する車がやってきた。「工事ごくろうさまです」てな感じで、車を見送ろうとしたのだが、その車は、オイラたちの目の前でキュッと止まった。そして、運転席から降りてきたおじさんたちに、「この車の後ろに乗れ」と、問答無用で車後部の荷物入れ場に入れられてしまった。

 このおじさんたちは、工事に来たのではなく、橋を徒歩で渡っているオイラたちを捕らえにやってきたらしい。

 やっぱり、ボスボラス大橋は徒歩で渡っちゃいけないとのこと。

 すいません、と謝るオイラたちに、おじさんたちはあくまでにこやかに対応してくれたので、まぁ、このまま橋の端まで車に乗せられて送られて終わりかな、と思っていたところ・・・

 「ポリスを呼んだから」

 と、にこやかに、おじさんが言うではないですか。

 「!?ポリス!?」

 「ウン、連行してもらうから、ちょっと待ってね」と、相変わらずにこやかにおじさんは言う。

 大事ですがな、サカタさん。まさかの逮捕ですがな。

 そして、すぐに到着したパトカーに乗り込まされ、そのまま、橋の近くにある警察署へ連れて行かれるオイラたち。モノモノしく銃を持ったポリスマンにつれられ、署内にある待合室みたいなところへ通され、椅子に座らされた。そして、「パスポート」と言われ、おとなしく、パスポートを提出。

 とりあえず、連れてこられた待合室みたいな場所は、休憩中のポリスマンがチェスをしていたり、テレビを見ながら談笑していたりして、明るい雰囲気。その雰囲気にのせられて、「いやぁ、しょっぴかれちゃったけど、大したことないのかな」なんて、安心してたところ・・・

 「上で尋問するから、二人とも上がって来い」

 と呼び出され、なにやら、重苦しい部屋へと連れて行かれるオイラたち。その部屋では、はちきれんばかりのどてっ腹をした貫禄たっぷりの一人のポリスマンが座っていた。どうやら、署長級のお偉いさんらしい。

 「○○×△○△・・・×○○」

 なにやら言ってくるのだが、トルコ語なので分からない。オイラたちには、まったくトルコ語が通じないということが分かった署長は、つたない英語で、いろいろ質問してきた。「お前らは何者だ」とか「なんで橋を渡ろうとしていたんだ」とか。僕らは単なるツーリストで、純粋に興味本位で橋をこの足で渡ってみたかっただけなんだ、と説明したのだが、どうも納得してくれていない様子。たぶん、テロリストではないかと疑っているのだろう。そもそもボスポラス大橋は重要な交通の要。ここを観光客を装ったテロリストに歩かれ、爆弾でもしかけられたらそれこそ、一大事。そんなことを警戒して、橋を歩くことを禁止しているのかもしれない。

 カメラを首からぶら下げていたサカタさんには、「撮った写真を全部消せ」命令が。せっかく撮った橋の写真は全部消去。幸いオイラのコンデジは、ポケットに入れていたため、特に何も言われず。こんな感じの相当な圧迫面接がしばらく続いたのだが、最終的に、オイラたちが、ただの観光客だということを分かってもらえたようで、「もう一回こんなことをやったら、留置場だからな」という警告をいただいて、今回は、釈放。

 ふ~・・・

 とりあえず、無事開放されたことを安堵するオイラとサカタさん。いやぁ、やっぱり無茶はいかんですな。禁止されていることはやっちゃいかん。ちょっとくらいは大丈夫だろうって甘えの気持ちには、痛いお仕置きが待っている。

 ポリスにしょっぴかれたことで、疲れてしまったオイラたちは、もう、フェリーに乗ってヨーロッパ側に戻ることに。が、おそらく今のオイラたちは、悪運の波に飲み込まれてしまっているのだろう・・・近くにあると思っていたフェリー乗り場が意外と遠く、やっとのことで辿り着いたフェリー乗り場から出る次のフェリーは2時間後。

 ・・・待ってられませんがな。

 ということで、遠回りになるものの、バスと、メトロバスと、トラムを乗り継いで、真っ暗になった中、宿へと帰りついた。

 そんな宿で待っていたのが、管理人さんが作ってくれたおいしいシェア飯。今日は刺身がヤバウマ!ああ、今日はなんか、いろいろあったけど、このシェア飯が、食えたから、いい一日だった、ということにしておきますか、サカタさん。