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馴染み

2013.1.15 / Turkey(Istanbul) 本日 自転車0km走行 : Total 43244km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→ピデ(トルコ風ピザ) 夕飯→カレーライス / 宿→Tree of Life(ドミ8ユーロ)

(English)
 I stayed in Istanbul.



 旅人が集う日本人宿、ここが楽しいと思えるか、そうでないかは、その時に滞在したメンバーに馴染めるかどうか、ってのが大きな要因となる。いろんな日本人宿に泊まってきて、それぞれの場所で存分に楽しんでいる風なオイラですが、日本人宿って、チェックインして初日、二日目は、なかなか馴染めなかったりするんですよ。ほら、オイラ、人見知り激しいし、どちらかというと奥手なもんで(笑)。すでに仲良くなっている人たちの中に入っていくのは、なかなかシンドイ。そんなオイラが日本人宿滞在を楽しめるようになってくるのは・・・三日目過ぎたくらいから。

 この馴染みにかかる時間は、人それぞれ。今日宿にやってきたカイトくんのように、最初からテンション高くて、あっという間に馴染んじゃう人もいるし。

 最近の日本人宿では、皆各々、iPhoneやパソコンをいじっているだけで、昔のように会話して情報交換したりしない・・・なんて嘆きも時々聞かれたりするんですが、実際は、そんなことはない。旅話で盛り上がるし、旅の便利情報の交換は、やっぱり会話が基本。

 確かに、今や旅人のほぼ全員がiPhoneかパソコンを持っていて、共有スペースでは、大抵iPhoneやパソコンを開いて過ごしている。また、この宿には漫画本が充実しているから・・・共有スペースに人が集っていても、みんな、黙々とiPhoneやパソコンをいじっているか、漫画を読みふけっていて、大勢居るのに、誰も喋らないという、不思議な沈黙の空気に包まれている時間もあったりする。

 そんな空気の中では、話し始めるタイミングが難しかったりするんですけど・・・でも、基本的に旅人ってオープンなんですよ。自分の世界に入り込んでいるようなフリをしているけど、実は話をしたくてしょうがない、みたいな。

 なので、いつの間にやら仲良くなっちゃう。

 特に、ここ、ツリーオブライフには、<シェア飯>という強力なものがありますから。同じ釜の飯を食うと、自然と、連帯感が作り出されちゃう。

 そんな馴染むための強力ツールであるシェア飯、今日も人数が少ないということでお休みって言われちゃっいまして。う~ん、残念。まぁ、確かに、毎日、シェア飯を作り続けるのも、管理人さんは大変。作ってもらいたいけど、無理強いは出来ない。まぁ、でもせっかくだから、みんなで食べたいよね・・・ここは、オイラたちで、カレーでも作りましょうか、ということになり、自然な流れで泊まっているメンバー全員で、カレーつくりを開始することに。食材を買ってきて、手分けして調理。野菜切り係、下茹で係、味付け係、炒め係・・・カレーなんで、一応オイラが総監督的立場で、全体を見渡す感じで、皆でワイワイと。

 そうそう、以前のオイラなら、料理にしても、全部自分でやらないと気がすまなかったんですよ。特にこだわりのカレーってことになると、なおさら。人にやってもらうと、自分のイメージしたものじゃないものになってしまうのが、どうしても許せなくて。

 でも、そんなエゴも、いつからかなくなってきたんですよねぇ。こういうのは、みんなでやるほうがいいって思えるようになってきて。むしろ、みんなでやっているのを見るが楽しいみたいな境地になってきまして。

 この境地、いい意味で捉えると、心が寛容になったとも言えるのですが・・・自分だけでやることの限界にぶち当たっているとも言えるワケで。

 そう、みんなでワイワイやると、楽しいということもあるのだが、<自分では思いつかなかった新たなやり方>の発見につながるのだ。多分、今のオイラはそれを求めている。世界一のカレーを目指すためには、現状の味に満足してはいけないのだ。今の自分の味の殻をぶち破って、次のステージへ導いてくれるやり方を求めているのだ。

 そんな裏心を秘めながら、やっていた本日のカレー作り。案の定、オイラのカレー作りの新たな局面を切り開く出来事が起こりまして。

 玉ねぎ炒めに手間取り、なかなか上手くあめ色にできないなぁ・・・と、ブツブツ言いながらやっていたら、オイラたちの手際の悪さを見かねた管理人さんが、「まかせてられない」と、登場。

 さすがの管理人さんは、カレー料理もお手の物。完璧なあめ色たまねぎ炒めを作ってくれた後、「味付けには、これ使ってみたら」と、カレー用に作っておいた、という<バターと合わせて炒めた小麦粉(冷凍)>を出してくれまして。これまで、オイラのカレーでは、炒め小麦粉は使ったことなかったんですよ。これは新しい展開。

 この炒め小麦粉を入れると、いい感じで、とろみがつく。とろみをつけるのは片栗粉か、ジャガイモを崩すかするもんだと思っていたオイラにとっては、新たなカレー手法を学ぶことができまして。また一歩、カレー道の奥へと一歩すすめた感じですわ。

 その後、管理人さんには、味の調節も、いろいろやってもらいまして。ナンプラーとかオイラが普段使わない調味料も登場したりして。

 そんなこんなで、本日のカレーが完成。いやぁ、オイラだけでは辿り着かない味の高みへと駆け上っためっちゃ美味いカレーができましたよ。今日のカレーを食べれたメンバーは、かなり幸せモンだと思いますよ。なんたって、世界一のカレー、一歩手前の味でしたから、ハイ。