At the end of the world
エンド・オブ・ザ・ワールドなこの村で

2013.2.12 / Senegal(Kafountine) 本日 自転車0km走行 : Total 43370km走行
天気:晴
朝飯→パン 昼飯→チェブジェン 夕飯→ポワッソン / 宿→Casa di Mansa(3000CFA)

(English)
 I stayed in Kafountine.



 カフォンティンでは、毎朝、ネットをしに行くいきつけのカフェがありまして。昨日、そのカフェで、ハンバーガーを頼もうとしたところ「ハンバーガー?ここをどこだと思っている。世界の果ての村だぞ。そんなところにハンバーガーなんてあるわけないじゃないか」とカフェのオーナーのおじさんに言われた。ふふふ、おじさん、<世界の果ての村>って言葉を言いたいだけでしょ。とりあえず、このカフェには、ハンバーガーはないが、サンドイッチやWifiはある。

 さて、本日、そんなカフェにそろそろ行こうと思って、宿の部屋で用意をしていた時・・・外から「チャリヨシさん」と声が聞こえた。ここで、日本語でオイラを呼ぶのは・・・ひょっとして・・・と思ってドアから出てみると、初対面の男性が立っていた。

 「どうも、青木です」

 と自己紹介されたこの男性・・・実は、オイラが東欧を走っていたころに、「アサラトに興味があって、ネットを調べていたら、チャリヨシさんのサイトに辿り着きました。これからセネガルに行こうと思うんで、いろいろ情報を教えてください」とメールをいただいていた青木さん。

 オイラもこれからもう一度セネガルに行くつもりなので、会えるといいですね、なんて言っておきながら、イスタンブールで停滞していたオイラ、青木さんは、もうセネガルを満喫して戻っちゃっているだろうなぁ、なんて思っていたのですが・・・いやいや、まだまだセネガルだった。そして、カザマンス、カフォンティンに来ていたのだ。

 「なぜに・・・カザマンス?アサラトならゴレ島でしょ」というオイラに「もちろん、最初にゴレ島に行ったんですよ。そこで、ゴレ島一アサラトが上手いという師匠に巡り会えて。で、その師匠がアサラトの実を仕入れるってんでついてきたんです。セネガルではアサラトの実は、カザマンスのなんとかっていう島でしか取れないらしいんですよ。そして、せっかくカザマンスに来たので、カフォンティンにも寄ってみたんです」とのこと。

 お~、とにかく、いい師匠が見つかってよかったですね。そして、アサラト修行の様子をいろいろ聞かせてもらう。アサラトは4年前くらいやっているという青木さんですが、セネガルのアサラトは、これまでのアプローチとは全然違っていて、毎日が勉強だという。日本のアサラト(バチカ)は、曲芸的な技が多く、どちらかというと大道芸的な面が大きいのだが、セネガルのアサラトは、ちゃんとリズム楽器として使われている、と。なるほど、逆に、日本のアサラトを知らなかったオイラからすると、セネガルのアサラトが普通だと思っていたのだが・・・むむむ、大道芸的な日本のアサラト技ってどんなもんなのかいな?と興味シンシン。

 そんな青木さんから、「チャリヨシさんにはいろいろ情報をいただいたので」と、コルクで作られた中国製の練習用のアサラトをプレゼントしてくれた。おお、これは嬉しい。実はアサラトって、結構大きな音がでちゃうんですよ。なので、宿とかでは練習がしづらかった。これが、あれば、宿でもガッツリ練習できるじゃないですか。

 その後、「一緒に飯でも食いましょう」ということで、村へ。ちなみに、一人でも道を歩いていたら声をかけられまくるのだが、二人で歩いていると、いつも以上に声をかけられまくった。そんな、声をかけてくれるセネガル人の中、昨年一緒にジャンベを叩いたオスマンと遭遇。お~、久しぶり、と思わず立ち話。そのうちまたセッションしようぜ~と約束して一旦お別れ。そして、その後、青木さんに、日本的なアサラト技を習いながら、二人してアサラトをカチカチやって村を歩いていたら・・・今度は子供達に囲まれた。う~ん、ここはホント、ほおっておいてくれない場所だ・・・まぁ、そこが心地いいんですけどね、カフォンティンは。

 いやぁ、それにしても青木さん、わざわざ、カフォンティンに来てくれるとは・・・カフォンティン話ができる知り合いが出来たというのが、ホント嬉しいですよ。オイラにとって、メヒコのケレタロ話が出来る人と、セネガルのカフォンティン話が出来る人とは、無条件で、心を許しあえる気がする。そうそう、メヒコに行く旅人は多いんだけど、ケレタロに行ったっていう旅人も少ないんだよなぁ・・・この間イスタンブールで一緒になったセナちゃんが、サン・ミゲル・デ・アジェンデというオイラが自転車イベントでケレタロから走って向かった町へ行ったってんで、盛り上がりはしたんだけど。

 さてさて、カフォンティンには居るものの、師匠のアサラト製作を手伝っていて、カーニバルには行ってられないという青木さん。え~、青木さん、このカーニバルを見ないのは、非常にもったいないですよ・・・と言いたいところだったのだが、青木さんは目的がアサラトですから。カーニバルよりも、アサラト師匠との時間の方が大事。青木さんは一日4時間、アサラトを習っているって言ってましたからね。レッスン時間と復習時間を考えれば、オイラと会う時間を作ってくれただけでも、ありがたかったってワケで。

 ということで、青木さんと別れ、オイラは夜のカーニバルへ。今日のステージは、昨日とは違って、めっちゃよかったですよ。なんといっても、今日の一番目のグループのジャンベ奏者がめっちゃ上手くて。うむむ、やっぱり上手い人が叩くジャンベは、格別。ナイル師匠が叩くダラブッカがかっこよすぎて、世界一カッコイイの打楽器は、ダラブッカかもな、なんて浮気心が芽生え始めていたのだが、やっぱり、ジャンベが世界一カッコイイ。

 さらに、今日のステージでは、変なかぶりものの生物が登場したりする、カザマンスのローカルなお祭り音楽も演奏されたりして、非常に興味深かった。異形のものを登場させて、それを退治するというストーリー展開・・・日本でいうと<なまはげ>でありそうな感じ(違うか?)。こういう分かりやすい善悪構造は、世界中どこの祭りでも、あるもんなんだな、ふむむ。