(English)
I stayed in Budapest.
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昨日、温泉に入っている時に、オルガさんから、「ヨシさんの泊まっている宿の近くにあるルーインパブ、日曜日の午前中はマーケットになっているみたいだから、行ってみたら？」って教えてもらいまして。ということで、アンダンテの管理人コータくんと、ルーインパブ＜シンプラー＞の朝市に行ってみることに。
前にみずきちゃんに夜に連れてきてもらった＜シンプラー＞は、廃墟を利用したいい雰囲気の飲み屋だったのだが、日曜日の朝の＜シンプラー＞は、その時の雰囲気とは一転し、ザッツ・市場な雰囲気へと変貌していた。チーズや肉、ジャムやお菓子などなど、ほぼ手作りと思われる品々が並べられている。農家の人たちが日曜日にブダペストにやってきて、それぞれ作っているものを売り出すという市みたいだ。こういう風に、生産者と消費者が直接やりとりできる場が、定期的に設けられるっていうのが、なんだか素敵。
日本だと、モノを買うのは、販売を生業としている小売業の人から買うのが当たり前って感覚があるけど、もともとは、作っている人から買うっていうのが、本来の姿なのだ。小売業をかましてしまうと、製品が規格化されてしまい、どれを買っても同じような品物になりがちだが・・・こうやって、生産者が個々に軒を構えている場では、それぞれのモノの個性が際立つ。「あのおばちゃんのところのジャムが美味しいから毎週買いに来るの」といった、売り手と買い手の＜特別な関係＞が成り立つのだ。
こういった文化は、ハンガリーに限らず、ヨーロッパにはいたるところに残っている。スペイン旅の時の日記にも書いたけど、農家に寄って、直接に野菜や果物を個別販売してもらうなんてことも、スペイン人は当たり前にやっていた。
まぁ、日本でも、きっと、そういう形態ってやっているところではやっているんだろうな。オイラが知らないだけで。
さてさて、市場を歩いていたら「ヨシ！」と声をかけられた。なんと、ブダペスト・バイク・マフィアのゾーリさんが、ブースに居るじゃないですか。そういえば、エスターさんから、「私達のグループは、日曜日に行われている市場で、炊き出しのボランディアをやっているのよ」と言っていたんですが・・・その市場が、この＜シンドラー＞の日曜市だったとは。
「炊き出し食べていってな！」
とゾーリさんに言ってもらえたので、コータくんとともに、出来立てのパスタをいただくことに。じっくり煮込まれたソースが絶品のこの炊き出し飯、いやぁ、こんなクオリティの食事を無償で提供するなんて・・・ブダペスト・バイク・マフィアの人たちは素敵な活動をしているんだなぁ、と改めて感心してしまった。
そう、ブダペスト・バイク・マフィアの方々って、ただの自転車好きの集まりってワケじゃないんですよ。社会貢献もしている志の高い市民団体なんです。古い自転車を修理して、恵まれない人たちに提供したり、こういう場で炊き出しを行って市を盛り上げる一役を買ってたり・・・
なんていうか・・・こういう人達がいるから、ブダペストって魅力的な街になっているんだろうなぁって実感。そう、街っていうのは、立派な建物があるから立派な街ってことじゃないんです。そこに住んでいる人たちが、どれだけその街を愛しているか、そして、街をよくするためにどれだけの行動をしているか、っていうことが、街を立派にしていくんだと思うのですよ。
まぁ、もちろん、ブダペストは、立派な建物もある。そして、夜になるとその建物を魅力的に照らすライトアップが素晴らしいことでも有名。ブダペストの夜景を見るのを目的に訪れる観光客もたくさんいるほどなのだ。が、実はオイラは、まだ、そんな夜景を見ていなかった。バタバタしてて、夜景を楽しむなんて心の余裕がなかったし、夜景は一人で見に行ってもなぁ、って思ってたし。
と、この間、一緒にブダペストを自転車で走ってくれたみずきちゃんが、今度は一緒に夜景を見に行ってくれるというので、今晩、ドナウ川沿いを走る自転車デートへ。
いやぁ、楽しかった。そして、噂どおり綺麗だったブダペストの夜景。やっぱりこういう素敵な風景は、素敵さを共有できる人と一緒に見るってのが、いいですな。
それにしても、ブダペストではいろんな人たちがオイラと一緒に遊んでくれる。うむむ、こんなにも、＜人と一緒にいることが楽しい＞体験をしちゃうと、一人旅に戻れなくなっちゃうよ・・・
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