The secret of Curry
カレーの秘密にちょっとだけ迫れました

2015.9.30 / India(Udaipur) 本日 自転車0km走行 : Total 57751km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→サンドイッチ 昼飯→料理教室飯 夕飯→タリー / 宿→Rawla Palace Guest House(シングル300ルピー)

(English)
I stayed in Udaipur.



 朝起きて、ヨガをして、日記を書いて・・・日記は風邪をひいて以来しばらくさぼっていたのだが、一気に昨日の分まで書き上げた。ようやく、習慣がもどってきたよ。この習慣は油断するとすぐ崩れてしまう。習慣ってのは、それをやりたいという欲望と、それをやることが楽しいという快楽。この二つをうまくコントロールしないと、続かないものだということが分かってきた。やれば楽しいのは分かっている。楽しいから続けているのだから。でも、毎日やっているとその楽しさが分からなくなってくる時があるんすよねぇ。ネットとかそれ以外の楽しさが入り込んできちゃった時も、習慣の楽しさが押しやられちゃうし。あと、日記書きとかは、以前は、誰かに旅の自慢をしたくて書く楽しみがあったのだが、最近は自分自身が旅を振り返る喜びのために書くようになってきた。楽しみの質が変わってきたってのがある。

 さて、そんなことをしているとあっという間に11時になる。11時からはグッディおばさんの料理教室。今日も訪問して、カレーの作り方を習う。通うことが日常化してしまうと、作られる料理も簡素化していく。最初習いに行くとやはりちょっと特別な料理を教えてくれることになるのだが、普段おばさんが作っている家庭料理本来の味に近づいていく。おばさん、どんどん手抜きをしていくなぁ、と思う反面、いや、実はこれが本来の料理方法。毎日やる家庭料理、毎日毎日手の込んだことばかりはやっていられないのだ。

 今日は、いつものスパイス炊き込みご飯と、グリーントマトとグリーンペッパーのサブジ、そして、さらに、ヨーグルトスパイススープの作り方を教わった。今日の収穫は、ヨーグルトスパイススープ。おばさんは「これがカリーよ」という。具は何も入っておらず、スパイスとヨーグルトだけで作られたこれ、確かにシンプルな北インド風カレーであると思う。で、味はそんなに期待していなかったんですけど・・・食べてみたら、めっちゃ美味しかったんですわ。マサラベースのヨーグルトバージョンって感じだ、これ。なるほど、これに具をいれると、いろんなバリエーションのヨーグルトカレーができるかも。

 さて、宿に戻ってからは、久々にちゃんとタブラー練習。手の柔軟運動とかイメージ練習とか、タブラー演奏に必要なトレーニングは毎日かかわずやっているのだが、リズム練習となると、久々なのだ。イメージは毎日やっているから、大丈夫だろうと思いきや、やっぱり実際に叩かないと上手く叩けない。久々にやってみた一つのリズムがこなれるまで2時間くらいかかってしまった。

 そんなこんなで夕刻になったので、近くのカフェレストランにタリーを食べに行く。ここはパンジャブ地方のタリーがあります、と看板に書かれていて、気になっていたんですよ。せっかくラジャスタンに居るんだから、ラジャスタン料理を食べなきゃと思って、避けていたんだけど、毎日ラジャスタン料理を食べ続け、そろそろラジャスタン料理が十分になったので、アクセントとしてパンジャブ・タリーを食べてみるのもいいかなと思いまして。

 で、食べてみたパンジャブ・タリー。これが、めっちゃ美味かったんですわ。実は北インドの中では特別に美味しいと言われているのが、パンジャブ州の料理。あのタンドリー・チキンもパンジャブが発祥と言われている。

 むむ、この美味さはなんなんだろうと、舌に神経を集中して味分析をしたところ、たぶん、玉ねぎ(とニンニク)の焙煎方法が違うんだろうという結論に達しまして。カレーは玉ねぎを飴色になるまで炒めるべし、とよく言われるのだが、実際インドでは、そんなことをしている人は誰もいなかった。で、だからこそ、玉ねぎ的な甘みとかコクは、インドカレーでは感じられなかった。それよりも、スパイスの味を楽しむのがインドカレーだったのだ。で、南インドはカレーリーブスが独特のコクというか苦みによる深さみたいなものを与えてくれていたので、飴色玉ねぎ的なコクがなくても十分美味しかった。が、北インドに入ってカレーリーブスが使われなくなると、モノタリナイ味になってしまったのだ。これがパンチに欠ける味だった。モヤモヤする味っていうか。まぁ、これはこれで優しい味ではあるので、アリといえばアリ。実際、ラジャスタンの人たちはこれを美味しいと思って食べているワケだし。

 と、まぁ、オイラなりに、このパンチの欠ける味カレーも、美味しいモノだ、と思い込もうと思っていたんですよ。が、パンジャブ・タリーの飴色玉ねぎのコクが効いたカレーを食べて、いや、やっぱり美味しいカレーってのはこれだ、と思い至ったワケなんですわ。

 玉ねぎの焙煎の仕方で、カレーの味は大きく変わる。これは前々から知識としては知っていたんだけど、ようやく、実感としてオイラの体の中に入ってきた。この実感はデカい。いい経験だ。ちなみに、この実感は、これまでとにかくカレーを食べ続けてきたからこそ、発見できたティッピングポイント。食べ続けなければ、この変化には気づけなかったに違いない。やはり、何事も、続けることが大事。10000時間の法則だ。

 しかし、パンジャブ州のカレーがこんなに美味いとはな。ラジャスタンでゆっくりするつもりだったんだけど・・・これは、早くパンジャブに行って、パンジャブカレーを堪能したほうがいいんじゃないか?






























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