騙された!

2008.12.24 / Cuba (Habana)

 Today I was deceived and lost about 100 dollers!
 今日はクリスマス・イブ、というのに、海に出てカリブの風にあたっていると、クリスマスという気分になれません。クリスマス=寒いという観念が頭にあるからなのか?それとも、Cubaではそんなにイベントとして盛り上げていないせいなのか?

 クリスチャンが多いCubaでも、クリスマスツリーが飾ってあるのは、街の大きな店くらい。どうやら、ファミリーパーティをやるのが通例のようで、街をあげてクリスマスという、アメリカや日本のようなイベント的なものはないようです。お金が無いからね、とグローサおばさん宅で知り合ったアマレスさんが言ってました。ということで、今日は、グローサおばさんのところに、ファミリーが集まってパーティをするということで、僕も招かれまして。今日は夜遊びせず、18:00には戻ることに。

 今日はまず、昨日アポをとったドラムの先生のところに電話をする。すると、午前中は仕事だから、カサに17時に行くよという返事。どうも、本当に教えてくれるのか不安な口調。しかも、来るのは彼ではなく彼のブラザーとのこと。うーん、一応待ってみますが、あまり期待しすぎるのは止めておこう。

 と、時間まで街をフラフラしていたら、どこからともなく、太鼓の音が・・・その音に引き寄せられるように行くと、家の玄関で、キーボードとコンガとカウベルのセッションが行われているではないですか。どうやら身内でやっているクリスマスミニコンサートの模様。近所のおばさんたち数名が集まって、和気藹々と盛り上がってました。とても素敵な演奏だったので、入り口に立って聞きほれていると、家のおばあさんに手招きされ、入れてもらっちゃいました。駆けつけ一杯で、Habana Clubというウィスキー(?)をいただきまして。そのまま、ミニライブを鑑賞。コンガを叩いている女の子がとてもキュートで、しかも、上手い!いやぁ、Cubaの人は一般の人でもこんなに叩けちゃうんだぁと、関心しながら見てました。と、ライブが一段落したところで、リーダーらしいキーボードのおばちゃんに「Cuba音楽に興味があって、習いたいと思ってるんです。特にパーカッションを」と聞いてみたところ、「彼女はパーカッションの先生よ」と、コンガの女の子を指差すではないですか!おぉ、やっぱり先生級の腕前の方でしたか、どうりで上手いはず。これはチャンスと、プライベートティチャーのお願いをし、金曜日の午前中に第一回のパーカッション授業を開いてもらう約束をしました。ふー、ようやく、確実なツテができた・・・これで、一安心。うーん、先生を探すのに、一週間もかかっちゃったな、思ったより大変でした。

 案の定というか、なんというか、昨日のアポの先生は、17時になっても来ず・・・今日、見つけておいてよかった!

 さて、昼間、街を歩いていた時、ある黒人にいきなり話しかけられたんです。昨日話した件で、と。どうやら、今日、Cuba人がフリーになるディスコがあって、そこに一緒に行こうと昨日約束をしたらしい。むむ、これは、別の日本人か、中国人と約束して、僕と間違えているのでは?と思い、否定したのですが、いいから、いいからと連れて行こうとする。そして、近くの店に入って、「CUCは持っているか?」とお金の話をし始めた。むむむ、怪しいぞ、これは。何かのひっかけか?と勘ぐりながら、一応話を聞いてみることに。で、ここから複雑なCubaのお金事情に話は発展しまして。どうやら僕がCUC(セウセ)だと思って、銀行で降ろしたお金は<Peso Conventibles(PC)>という以前の米ドルにあたるお金とのこと。CUCは別に存在するらしいのです。で、その黒人の話によると、旅行客がPCをCUCに両替すると1PC=1CUCのレートになるのだが、Cuba人が両替すると、1PC=1.2CUCだ、と。だから、俺が両替して来てやるから、PCを出してみないかと言われまして。しかも、レートが1PC=1.2CUCと言っておきながら、500PC(ほぼ5万円)を出すと1000CUCと倍になるんだという変なことを言い始めまして。こ、これは、両替してやると言われ、多額のお金を預けると、そのままトンズラされてしまうなんてことなのだろうか?と。で、「PCは旅行者のお金。CUC、CUPはキューバ人のお金。CUBAは旅行者にはエクスペンシブだけど、キューバ人になればチープ。CUCを持ってキューバ人になれば、生活楽よ」としきりに言ってくる。しかも、その人だけではなく、説明を受けるために一緒に入った入った店の人まで替えないともったいないよと言ってくるので、ここはモノは試しと、手持ちは120PCしかないとウソをついて(本当はもっと持っていたけど)、これを換えてもらうことにしました。銀行には、歩いていくと言ったのに、タクシーで連れて行かれ、銀行前で、「お前はタクシーで待ってろ、ここで金を出して渡してくれれば、俺が銀行で両替してくるから」と。いやぁ、これは怪しいでしょう。「僕にとって、エクスペンシブなお金だから、一緒に行く」と言い張って、とりあえず、タクシーを一緒に出ることに。そして、銀行の入り口も一緒に入ろうとしたところ、「ここから先は、お前が居ると両替できないから」と止められまして。まぁ、入り口は一つしかないからいいか、と入り口で待つことに。数分後、彼が出てきて、渡されたのが150CUC。そして、彼は「タクシー代は俺が出しておくから」と去って行きまして・・・手元のお金はよく見ると50Peso札が三枚。う、やられた・・・最近出会う人がいい人ばかりだったので、ついうっかり心を開いてしまったのが間違いだった!・・・そうかぁ、金を預けてトンズラするんじゃなくて、CUCが別に存在するということが詐欺のネタだったのかぁ・・・・・・やっぱりCUC=Peso Conventiblesなのだ。CUCが別に存在するなんてウソ。用心していたつもりだったのに、ひっかかるなんて・・・怪しいと思うところとは別の場所にトラップが仕掛けられてて、心理的な盲点を突かれちゃったなぁ、しかも店の人までグルだったのかぁ、とある意味感心してしまいましたが、12,000円が600円に化けてしまったのが悔しい!あぁ、なんか、日記に書いていたら、また腹が立ってきた!騙された僕が悪いのは分かっているんだけど・・・高い勉強代です(涙)

 気を取り直して、夜のお話。グローサおばさん宅に続々と人が集まる、今日はHappy Christmasなのだ。蒸した鶏肉やら野菜やら、赤飯に似たご飯が出てきて、お腹一杯いただきました。そして、どこからともなく音楽が!こちらの人は集まると・・・踊るんです。ダンスタイムになりまして。椅子に座って見ていた僕も引っ張り出されまして・・・ここは、昨日習ったステップを早速披露、と踊ってみると、あら、意外と踊れちゃうのねと不思議な目で見られました(踊りが変だっただけかも)。皆で輪になって踊ったり、ペアになって踊ったり、さらに、おじさんからは、変なロボットダンスを習ったりと、なんだかすごくいい時間が流れていきました。スペイン語がまだまだなので、言葉でうまくコミュニケーションできないから余計そう感じるのかもしれないけど、踊って一体になる感じがとても心地よかったんです。日本に居る時には「ダンスなんて」って思っていたんだけど、完全な食わず嫌いでした。やってみると、かなり楽しい・・・ハマリますな、こりゃ。