Feliz New Year!

2008.12.31 / Cuba (Habana)

 Today is the end of 2008.
 パーカッションレッスン6日目。マラカスでのパターンを習う。そして、昨日のライブで僕が曲の終わりを決められなかったのを見かねてか、Son、ChaChaCha、ボレロの終わらせ方を習う。さらに、トゥンバドーラでセイボローチョという3拍の新リズムパターンを教えてもらった。右手でアビエント(オープン打ち)、トラバホ(クローズ打ち)とそれぞれ一拍づつ打ち一拍休符の計3拍。これをずっと続けつつ、左手で3拍目から4拍叩き、2拍休んで一拍叩くというリズム。こいつが難しい、がメチャかっこいいリズムパターンなのだ。こういうのをたくさん習って体に染み付けていきたい!そうそう、マリーにいろんなリズムパターンを習いながら、音楽も、言葉と同じコミュニケーション記号なんだな、と思いました。というのも、言葉って、文法にのっとった<きちんと伝わる言い回し>があるじゃないですか。音楽っていうか、リズムに関しても、同じように、<聴く人にきちんと伝わるパターン>というのは、決まっているんです。このパターンにのっとって、崩すのはアリなんですけど、このパターンを無視して自己流でリズムを作っても、豊かなコミュニケーション記号にはなりづらい。自己流に覚えたスペイン語がどうしても、カタコト会話になってしまうのと同じように、自己流で合わせるリズムは、カタコトリズムになってしまいがち。例えば、4拍の音楽であれば、一拍目にアクセントを打つ4拍打ちをすれば、だいたい合ってしまうんですが、Sonの音楽でこれをやっても、<きちんと伝わるフレーズ>にはなっていない。タンンタンンタンンンタンタンンンという、マルチャ・デ・ソンのリズムを刻んでようやく、豊かな記号としてのリズムが奏でられるようになるんです。今回、わざわざCubaの現地で先生を見つけて習っているのは、この<きちんと伝わる言い回し>を身につけるためなんだなと、再確認しました。昨日のミニライブで、曲に合わせて勝手に叩こうとした僕を、マリーは何度も注意して、この曲はこのパターンとイチイチ指摘してくれまして。この、イチイチ直されることがすごく重要。ついつい、自分の体内パターンに逃げがちな体の動きを、正しいパターンに矯正してくれることになるわけで。正しいパターンを体が覚えてくれるまでは、結構ムズムズしちゃうんだけど、体が覚えちゃったら、あら、これがとても気持ちいい。音楽的に合うということはこういうことなんだ、ということをこれまた、再確認しちゃいました。

 今日は、大晦日。夜、ホワキナおばちゃん宅で、とてもおいしいポーク(蒸したポークでメチャメチャ柔らかい!)と、赤飯に似た豆ご飯と野菜とジャガイモをいただきまして。その後、恒例のダンスタイム。おばちゃんの娘のガリアがセレクトした曲に乗って、皆で踊る踊る!おばちゃんが、楽器をもってこいというので、ボンゴとクラベを持ち出し、おばちゃんの息子のロドルホと一緒に曲に合わせてセッション。いやぁ、楽しい!こんな状況で迎えた新年0時。外から大砲の音が数発聞こえると、部屋ではシャンパンを開け、皆で「フェリス!」と頬を寄せ抱き合う挨拶を。そして、窓の外に、「アグア!」と叫びながら、バケツに入れた水をまくという儀式へ。こちらでは新年を祝うのにこんな風にするんだと、興味シンシンで、僕もやらせてもらいました。その後、外から花火を打ち上げる音が聞こえたので、この日宿に泊まっていた日本人4人で、夜の街を散歩することにしました。歩きながら、今日宿に来たトモスケさんと意外な接点があることが発覚。トモスケさんは、日本ではCM関係の助監督とかしていたとのこと。映画の助監もやられていて、映画関係の人ともコネクションがたくさんあり、僕の師匠の篠原監督とも会ったことがあるというので、話が盛り上がっちゃいました。

 その後、ラム酒を買って宿に戻り、チビチビ飲みながらおばちゃんたちとしばしお話して、就寝。よく考えると異国の地で年を越すのは初めてだぁ。