Estoy esperando
待ちのエクアドル

2009.07.07 / Colombia:Ipiales~Ecuador:Ambuqui 本日自転車30km走行(車走行合せ114km) : Total 11558km走行
天気:晴時々曇りまたは雨 自転車折りたたみ:1
朝飯→ツナ缶サンド 昼飯→ポヨブラスター 夕飯→カルネプレート / 宿→Fabricio's Hosteria(8ドル)

(English)
  I entered Ecuador today.



(Español)
  Hoy yo estoy en Ecuador.
 今日は慌しくも、素敵な風景、いろんな人たちとの出会いがあり楽しい一日でした。

 まず、Ipialesの町から7kmほど離れたLas Lajasという町にある<谷間にそびえる教会>を見に行くため、朝6時に起床。宿のおばちゃんに聞いたところ、Las Lajasまでは平坦な道だから、自転車でも十分行けるよ、とのこと。この山間の土地で、平坦ってホントォ?と疑い心を半分持ちながら、BD-1で行ってみることにした。久々に荷物を搭載しないモードでの自転車運転。最初はあまりに軽いので、逆にバランスをとりづらかったりしたのだが、すぐに慣れる。いやぁ、こんなに快適に自転車って走れるんですねぇ・・・大リーグボール養成ギブスをはずした星飛雄馬の気持ちがよくわかる、ウンウン、なんて考えながら、荷物なし自転車をこいでました。さて、IpialesからLas Lajasまでは基本的に緩い下り。最後、町の近くになって、急な下りになるんですが、この下り直前の山の上からちょうど、谷間にある教会が見えまして・・・いい眺めなんですよ、これが。期待が高まりつつ、坂を下る。結局Ipialesから30分くらいでLas Lajasに着いちゃいました。

 自転車を駐車場かどこかへ置いてゆっくり教会巡りと思ったのですが、自転車の鍵を持ってくるのを忘れちゃいまして。置きっぱなしにするわけにはいかなくなったので、持っていくことに。教会までの道は階段が多くて大変(ちなみに、帰りは、階段がない迂回路で戻りました)。そして、階段を下りた先に見えたのは・・・周囲の渓谷との調和が見事にとれた荘厳な教会。無神教のオイラですが、ここには、神が宿っていてもおかしくはない、と思わされるくらいの雰囲気。圧倒されました。これは、狙って作ったんだろうケド・・・ここに教会を作ろうという発想の勝利です。その思いつきとイメージ力が、素晴らしい。

 見たらサクッと帰ろうと思っていたのですが、思ったより長居しちゃいまして。Ipialesの宿に戻ったのが9時過ぎ。荷造りを済ませ、9時半に宿を出て、国境のあるRumichacaへ。いよいよ国境越えなのだ。

 10時にRumichacaに到着。まず、コロンビア側で出国手続き・・・と思ったのだが、イミグレには長い列。実はここ、非常に時間がかかるという悪評がチラホラ聞こえてくるイミグレなのです。噂どおり、ガッツリ待たされまして。10時半過ぎにようやくパスポートに出国プリント(スタンプではなく、印刷機らしきものにページを通して印字していました)してもらい出国手続き完了。そして、国境へ。国境では、コロンビアのイミグレで並んでいる時、オイラの前に並んでいたマリアちゃん達と一緒に記念写真撮影。

 さて、エクアドルのイミグレに行ってみると・・・これがまた、ひどい行列。何人かを一まとめに中に入れて、手続きをやっているらしい。しかも、一まとめにしたグループの手続きが異様に長い時間かかっているので、次のグループが中に入れるまで、ひたすら外で待ちぼうけ。皆座り込んで待っていました。オイラは事前情報で、とにかく待たされるらしいよと、聞いていたのでまぁ、こんなもんかな、ゆっくり待ちますよという気持ちでノンビリ構えていられたんだけど、そんなこととは知らない人がここに来ると、きっとイライラさせられっぱなしなんだろうなぁ・・・

 マリアちゃん達は、ツアーでこの辺を回っているらしい。で、エクアドルのイミグレで待っていた時、そのツアーのツアコンの女の人が、オイラの自転車を見て話しかけて来たのだが、オイラが日本人だと分かった時、彼女が発した言葉は「ハラヘッテル(腹減っている)?」さすがツアコン、日本語も話せるのね・・・が、なぜオイラが食いしん坊だということを見抜いたのだ、この一瞬で!とドキッとした一言でした。普通は「オハヨゴザイマス」とか挨拶言葉でしょ・・・なぜ「ハラヘッテル」なのだ?そんな言葉から始まったツアコンオネェサンとの会話。当然のごとく「いやぁ、お腹へってきましたよ」という言葉を返して・・・ズウズウしくも、クラッカーをご馳走になっちゃいました。

 12時ちょい前にようやく、窓口に入れてもらえた。中に入って分かったのだが、係員の人たちの手際が悪すぎ。パスポートやツーリストカードに記入した情報をコンピュータに入れるのも、人差し指打ちで、ゆったり入力なのだ。おかげで、一人一人にかける時間がとてつもなく長い。パスポートの自動読み取り機とか導入したら良いのに・・・

 やっとのことで、エクアドル入国プリントをパスポートにしてもらい、入国手続き完了。ようやくエクアドルだ。コロンビアを縦断するのに結局一ヶ月以上かかっちゃったなぁ。振り返るとあっという間なんだけどねぇ。

 エクアドル側の国境の町Tulcanは国境から10kmくらい走ったところにあり、13時過ぎに到着。ここで、昼飯を食べる。エクアドルの食事もイケテル。ここの旅も楽しくなりそうだ(食べ物基準でいいのか?)。で、今日はここで休むというのもアリかなと思ったのだが、キトまでの道のりを考えると、時間も早いことだし、ちょっと走っておきたい。ということで、40km弱ほど先のSan Gabrielという町まで走ることにした。

 Tulcanを抜けると上り坂。しばらく走り、疲れたので、自転車から降りて押して歩いていたら、目の前にキュッとトラックが止まり、助手席からおばちゃんが降りてきて、荷台を開けて、手招きしているじゃないですか。「乗らないとは言わせないわよ」くらいの気迫のこもったお誘いでしたので、「是非に」と乗せてもらうことにしました。いやぁ、でも正直助かりました。聞くと、明日の終着目標ポイントとして考えてたIbarraの街近くまで乗せていってくれるとのこと。ラッキーです。

 車の中では、運転手のジョンおじちゃんと、助手席のロサおばちゃんから矢のような質問の嵐。半分くらいは受け答えできたのですが、どうしても分からない質問とかあって。ジョンおじちゃんとロサおばちゃんは言葉を噛み砕いて噛み砕いて、優しい言葉に置き換えて言い直してくれるんですが・・・分からない。やはり普段されていない質問で使われる言葉のボキャブラリーは全然足りてない、ということに気づかされました。

 山道を上り下りしながら、車は進む。う~む、エクアドルはこんな道が続くのか・・・やっぱし、コロンビアと大変さはかわらんぞ、こりゃ、と半分ゲンナリしながら、流れる風景を目で追う。

 強烈な坂を下り、川を渡って、Ibarraまで50kmくらいになったところで「ここが、私たちの町だから」とロサおばちゃん。おぉ?Ibarraの手前って、50km前ってこと?16時半から山道を自転車で50km走るのは無理ザンス・・・期待に届かなかったことに戸惑いながらも、おじちゃん、おばちゃんに感謝!で、とりあえず、この町にホテルとかないのか?とジョンおじちゃんに聞いたところ、ここにはない、と。でも、しばらく進むと、いくつかホテルがある地域があるから、大丈夫というアドバイスをいただきまして。ジョンおじちゃん、ロサおばちゃんと別れの握手をして、再び走り始める。

 ジョンおじちゃんは、しばらく走ればと言ってたけど、この先に見えるのは、人など住んでいそうもない、山々・・・あぁ、もしかしたら、今日はテント?なんて思いも頭の片隅をかすめた瞬間、目の前に<ホステリア>の看板が!どうやら、あと1kmほど進むとホテルがあるらしい。気合を入れて山の峰を越えると、そこには町が広がってました。そして、看板にあったホテルを見つけたのですが・・・どうも高そうなリゾートホテルっぽい。一応入って値段を聞いてみると、予想通り一泊25ドル(ちなみに、エクアドルも通貨は米ドルを使っている)。エクアドルは宿が安いと聞いていたので、4、5ドルを目安に宿を探そうと考えていたので、25ドルは高すぎ。「僕には高すぎるので、もっと安いホテルがこの辺にあったら教えてください」と聞いたところ、別のホテルを紹介してくれたのですが、ここも高い。再び紹介してもらったホテルが8ドル。まぁ、この辺の値段だったらいいか、と思って部屋を見せてもらうと・・・8ドルで、こんなプチリゾート風の部屋に泊まっちゃっていいんですか?というくらいの感じのいい部屋。おまけに庭にはプールもあるし・・・シャワーは<ちゃんと暖かい>お湯がでるし。こりゃ、大当たりでした。

 ただ・・・併設のレストランで夕食を頼んだところ、1時間も待たされまして。客があまり居ないから、オーダーを受けてから作り始めるんでしょう。まぁ、今日は待つことに慣れたので・・・と言いたいところでしたが、やはり、食事を待たされるというのは、どうにも我慢が出来ない・・・同じく食事を待っていたマルティネスさん一家と一緒にブツブツ文句を言いながら、食事が運ばれてくるのを待ったのでした。