Tengo hamble
腹が減っては・・・

2009.08.19 / Peru (Naranjillo~Esperanza) 本日自転車88km走行 : Total 12498km走行
天気:晴のち雨
朝飯→ポヨ 昼飯→なし 夕飯→アロスコンポヨ / 宿→Boticaの二階(10ソル)

(English)
  Everyday I run on mountain road.



(Español)
  Yo subio todo el dia.
 朝、6時、あたりはまだ暗い。当然、売店のおじちゃん、おばちゃんも起きてはいない。昨日の晩、「明日は早くに出発しちゃうんで、先にお礼を言っておきますが、ありがとうございました」と挨拶を済ませておいたのだが、改めて感謝の気持ちを込めた書置きと鍵を部屋に置いて、出発。

 いつもは、朝、パンとツナ缶で朝食を済ませるのだが、今朝は手持ちのパンが切れていたため、何も食べずに走り始めた。そうそう、ペルーを自転車で走り始めたのはいいが、ずぅっと、なんだか、ローテンション、どちらかというと、気分は滅入った状態なんです。なんでなんだろうとずっと気になっていたのですが、今日走り始めて、お腹がグーグー鳴り始めて、ハッと気づきました。空腹続きが原因であろう、と。お腹を壊してからというもの、ムリするといけないと思い、食べる量をかなり減らしていたんです。船旅の間は、そんなに体を動かさなかったので、問題なかったのですが、自転車をこぎ始めてからも、同じ食事量だと・・・全然足りない。ハングリーな状態では、テンションが上がらないのが、オイラの体。そういえば、と、そんなバカ正直な体だったことを思い出したのでした。

 というワケで、目についたレストランに入り、朝食をオーダー。そういえば、コロンビアあたりから、ガジーナという鶏肉のメニューが登場してきた。ニワトリに似た鶏なのですが、コレが、ポヨと違って、肉が筋張って固い。微妙に好きではないのですが、久々にメニューにあったので、頼んでみました・・・相変わらず、おいしくなかったです、ハイ。

 まぁとにかくお腹はふくれたので、満足。再び走り始める。今日の道は昨日とはうって変わって、ひたすら山登り。ちょっと進んでは木陰を見つけて休み、またちょっと進んでは休みの繰り返し。で、何回目かの休憩をして、そろそろまた走り出すかぁと自転車のハンドルに手をかけた時、ちょうど反対車線を走るトラックが、キュッと止まったのです。反対車線だし、乗ってけってことはないよなぁと思いながら運転席を見上げると、トラックの運ちゃんが、オレンジを差し出しているではないですか。「これ食え」と放り投げてくれたオレンジを、キャッチ。そのまま走り去るトラックを見送りながら、感謝感謝。いやぁ、このオレンジの旨かったこと!

 それからもしばらく山道を上る。この辺、基本的には舗装されているのだが、ところどころ未舗装部分もある。そんな見舗装部分は現在舗装工事中。あちこちで、オレンジのつなぎを着た工事作業員の人たちを見かけるのだ。そんな作業員の人たち、オイラが自転車で通ると、明るく声をかけてくれるのが嬉しい。そして、今日、一人のオレンジ作業員に呼び止められた。なにやら胸のポケットをまさぐっていて・・・とりだしたのが、リンゴ。「これ食え」と、これまた放り投げてくれまして。いやぁ、この辺の人たち、ホント親切です。ペルーの人ってもっとすました感じの印象を持っていたんだけど、コロンビア、エクアドルに続き、ここペルーも、道は辛いが、人との出会いは、楽しいってパターンになりつつあります。

 で、オレンジとリンゴをいただいて、食べたのはいいのですが・・・今日の山道、完全に山奥の道でして、途中に町や村がない。当然、食べるところが見つからない。朝飯をガッツリ食べたので、しばらくは持ったのですが、さすがに2時くらいになったら、体に力が入らなくなってきた。手持ちのスナック菓子でごまかすも、ムリがあり、すぐにお腹が鳴り出す始末。

 空腹と、山上りの疲れから、ヘトヘトになったところで、町らしき家々が見えてきた。今日はここで休むことにしようと、町の人に宿の場所を聞き、向かう。が、ホテルとかホスペダヘとかレジデンシアの表示がある建物なんて、どこにもない。やっぱり、この辺の小さな町は、宿表示がないものらしい。人に聞きながら辿り着くしかない。今日は、薬屋の二階が実は宿だったということで宿を見つけたのですが、「宿のオーナーが今隣町に行っているから、帰ってくるまで待って」と薬屋のおばちゃんに言われ、待つことに。15分くらい待ったのだが、戻ってくる気配がなかったので、先に食事を済ませることにした。薬屋の前に置いた自転車が見える、近くのレストランに入り、がっつり夕食。あぁ、生き返った。

 暗くなる中、再び薬屋の前で待っていると、宿のオーナーが戻ってきた。ベッド一つ、バストイレ共同の宿。昨日までは、夜、涼しくなるとはいえ、半袖で過ごせるくらいだったのだが、一気に1200mくらい上がってきたこの高地では、さすがに夜は、ジャージを羽織らないと寒い。たまらなく冷たい水シャワーを浴び、今日も早めに就寝です。