Caral
カラル遺跡

2009.09.19 / Peru (Huaura) 本日自転車89km走行 : Total 13892km走行
天気:曇
朝飯→パン 昼飯→エンパナドス 夕飯→アロス・チャーファ / 宿→Hospedaje:名前なし(10ソル)

(English)
  Today I went to Caral ruin.



(Español)
  Yo fui a Caral.
 今日はゆっくり遺跡巡り。ここHuauraの町から30kmほど離れた所にある<Caral遺跡>に自転車で行ってくるのだ。この遺跡、紀元前3000年のモノと推定されていて、それが確かだったら、チャビンよりも前にここペルーの地に文明が存在していたことを立証することになるらしい。紀元前3000年の文明と言うと、世界四大文明といわれるエジプトやメソポタミア文明と年代を共にする文明ってこと。そんな遺跡は、ぜひこの目で見ておかなきゃね。

 Huauraの町を出て、6kmほどパンアメリカンを北上すると、昨日見つけておいた<Caral遺跡はこちら>看板の掲げてある脇道に辿り着いた。脇道へ入ってしばらくは小さな村などもあり、曲がりくねって分岐が多い道が続く。すれ違う人たちにCaralまでの方向を確認しながら道を進む。途中、何度も犬に吼え追いかけられる。あぁ、ペルーの犬はどうして、オイラのことを放っておいてくれないのだ?

 さて、この脇道、未舗装道路なんです。ガタゴトと激しく上下に揺れながら自転車を漕ぐ。今日は荷物を積んでいないので、多少困難な道でも、果敢に漕ぎ進めていくのであった。が、この果敢に漕ぎ進めてしまったのがいけなかったのか・・・フト気づくと、左足に違和感が・・・左のペダルを見てみると、足をかける所のフレームが変な感じで曲がっているではないですか!おぉ、なんてこった、ペダルが壊れたか、と慌てて見てみると、ペダル軸に平たいアルミフレームを留める2箇所のネジのうち、一個のネジが外れたため、アルミフレームが90度回転してしまい、曲がったように見えただけの様子。ふ~、とりあえず、破損ということではなく、ネジ紛失という、リカバー可能な状態で助かった。が、このネジ、果たしてどこで落としたのやら。自転車を止め、周囲を念入りに探してみたが、落ちてない。そして、この道のどこかに・・・と振り返った道は石、砂の砂利道。轍がクッキリ残っているので、どこを通ってきたかは明確なのだが、とても小さなネジが見つかるとは思えないのであった。損失したのが、駆動、動力系のパーツではないため、若干左足に違和感を感じるものの、自転車自体は問題なく進むので・・・ここでのネジ探しは諦め、リマに行ってから、自転車屋さんで新たなネジを入手することにし、Caralに向かって進むことにしたのであった。もう一つのネジも取り、アルミフレームをはずして、走りを再開。

 それにしても、HuauraからのCaralへの道、思った以上にヒドイ道。石砂利のほかに砂地が続くゾーンもあるし、山を越え谷を超え、アップダウンが激しいのだ。そして周囲は殺風景だし、霧に包まれているし、人どころか、車すらすれ違わない。だんだん心細くなってきたところで、ようやく<Ciudad Sagrada de Caral>と書かれた碑が見えてきた。そしてこの碑を超えると、遺跡の入り口が・・・30kmの道を4時間ほどかけ、ようやく到着したのでした。

 早速入り口で券を購入し、中へ入ろうとすると「一人で遺跡内を歩いちゃダメ、あのツアーの人たちに混じって見学して」と、今まさに遺跡入り口でガイドが説明を始めているツアー団体を指差された。慌てて自転車を券購入場脇に停めさせてもらい、ツアー団体に混じって遺跡内へ。

 ひ、広い・・・

 予想していたより遙かに広い空間が目の前に広がっていた。アドべで作られ、今やカタチが崩れた円形の催事場や、ピラミッドが点々と存在しているのが見える。ここがカラル、5000年前の世界か、ウホホ、と感動するかと思ったのですが、これだけの規模の遺跡を目の前にしても、意外と心が動かない。ここまで来るのにヘトヘトに疲れてしまったという身体的状態もあるのですが、どうやらオイラの遺跡感動センサ、乾いた感じのする遺跡にはあんまり反応しないようです。湿った(草や木々で覆いかぶせられたような、水気を匂わせる)感じのする遺跡にはビンビンと反応するのだが・・・

とはいうものの、訪れる価値のある遺跡だとは思いますよ、ここCaral。霧と禿山に包まれたこの広大な遺跡は、南米大陸最古の遺跡という孤高感を十分に感じさせてくれます。

 で、ついていったツアー団体、お年寄りが多かったせいか、進むのが異様に遅い。こりゃ、遺跡巡りで3時間は費やすつもりではなかろうかと思うほどのゆったりペース。このままでは、自転車で町まで戻れなくなると思ったオイラは、途中、ツアーから逸れてしまったフリをして、残りの遺跡を一人で廻り、足早に券購入場に戻ったのでした。

 あのガタガタ道をもう一度通って帰らにゃならんのか、と憂鬱に思いながら自転車を受け取っていたら、Caralのガイド服を着た一人のお兄さんが話しかけてきた。「自転車で来たのか?」「ええ」「これから、どこに戻るんだ?」「ワウラです」「こっちの道より、川を渡って出るあっちの道のほうがキレイになっているし、遠回りになるけど、きっと早くワウラには着くぞ」。お兄さんが教えてくれたのは、昨日通過したスーペの町に出る道。ここから27km走ってスーペに出て、そこからパンアメリカンを南へ向かいワウラへ向かうという昨日一瞬ここからカラルに向かおうかと悩みながら素通りしてきた道。行きに通ってきたガタガタ道はもう勘弁って感じだったので、お兄さんのお勧めどおり、遠回りの道で帰ることにした。川を渡って道に出てみると・・・未舗装ではあるものの、平らに整備された道がまっすぐ走っている。しかも、行きに悩まされたアップダウンもなさそう。あぁ、こんな道だったのなら、スーペから来ればよかった・・・判断を誤ったなぁ。

 帰りは楽々。気分よくワウラに到着したのでした。