(English)
Today I arrived at Ancon. This town is near Lima.
(Español)
Yo llegue a Ancon.
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アルミフレームをはずした状態のため、若干違和感を感じる左足ペダルで、出発。そういえば、昨日、予備のネジが転がっていないかと自転車備品袋をひっかきまわしたところ、ペダルの説明書が出てきた。そこに書かれていたのは＜荒地などでは絶対に使用しないでください＞の文字・・・荒地で使用しちゃいました。そしてこれから、ますます荒地で使用することになると思います・・・
さて、今日も砂漠道をひた走る。茶色い砂で覆われた世界に通る一本の舗装道路を通るのだが、この道、意外とアップダウンがある。そんなアップダウンのある道を、ゆるやかながら高度があがっていく上り坂を200mくらい上ると、それまで茶色一色だった周囲の風景に、緑色が映るようになってきた。この辺が＜ラチャイのロマス＞か？・・・そう、実はペルー海岸部、雨が降らないので、砂漠が広がっているんですが、このリマ周辺地帯では、冬季、インカの呪いのために、濃い海霧がかかるんです。で、その海霧がもたらす湿り気のおかげで緑がいっせいに芽吹く＜ロマス＞と呼ばれる場所がありまして。リマに向かう途中に、このロマスが見事に見れるラチャイという場所があるよ、という情報を教えてもらっていたので、余裕があれば、寄っていこうと思っていたのでした。
ラチャイはパンアメリカンからちょいと奥に入ったところにあり、左手に入り口があるはずなんだけど・・・それっぽい入り口は見当たらない。キョロキョロしながら走っていると、いつのまにか高度が下がり、再び周囲は、砂漠の茶色い砂の世界へ。えぇ～もう終わり？入り口なんてないじゃん、ラチャイのロマスって、さっきの丘の上にあったちょっとした緑世界のことだったのかなぁ、もっと花が咲き乱れている場所を期待していたのに、残念・・・と思っていたら、前方に＜ラチャイのロマスまで3.5km＞の看板が。ラチャイまではまだ到着していなかったのであった。
ということで、そこから4kmほど進むと、山へ向かう脇道が見えてきた。どうやらここがラチャイへの入り口らしい。う～ん、また脇道かぁ、しかも上り坂・・・脇道へ入っていくのをためらいつつも、とりあえず、行ってみることにしたのでした。上るに従って、周囲には、再び緑色が目につくようになっていく。そしていつの間にやら、見事なお花畑で囲まれていたのでした。ほのかに匂う、草と花の甘い匂いがなんとも言えない。まさにここは砂漠のオアシス。まだ施設には入っていない場所なんですが、いい感じで花が咲いていたのでした。乾いた海岸沿いで生活している人たちには、癒しの場になるんだろうなぁと思いながら、しばし紫、ピンク、黄色とイロイロな色の花が咲き乱れるお花畑を鑑賞。が、まだ砂漠に心を侵食されていないオイラとしては、そんなに草花を心が欲しているワケでもなく・・・ここで見れた花たちで十分。一応、ラチャイの施設入り口までは行ってみたものの、その先は、お金払ってまで入らなくてもいいや、と判断し、奥には入らずに戻ることに。
そして、再びパンアメリカンに出て、南へ向かって走る。14時頃、チャンカイという町に到着。リマまではもうあと80kmほどの地点。100km弱であれば、明日、リマ到着が十分に可能な距離なので、このチャンカイという町で泊まっちゃうということも考えたのですが、そこは、大都会のリマ、何が待っているか分からない。街に入ってから思ったように進めない可能性もある。そうなっちゃったら、暗くなってから目指すニシザワさん宅を探すことになるかも・・・そりゃ、危険と考え、なるべく明日走る距離は少なくしておこうと、今日あと30kmほど走り、アンコンという町まで行ってしまうことにしたのでした。
で、チャンカイの町を過ぎると、道が海岸沿いになった。海岸沿いの切り立った壁を切り開いて作ったような道路。道の端から眼下を見ると、そこは太平洋。晴れていたら、いい景色がみれるんだろうなぁ、と思っていたら、なんと空にずっとかかっていた海霧がスーっと薄くなってきて、太陽が覗きはじめた。太陽が出ると、周囲の雰囲気が一変。ドンヨリしたモノトーンの色合いから、青と茶色のコントラストが色鮮やかな絶景へと変貌したのであった。おぉ、インカの呪いの海霧を追い払えるとは・・・オイラってなんて晴れ男。
とにかく、晴れたこの海岸道、今まで走った道で、ベスト３には入る超絶景ルート。ブランカ山群もよかったケド・・・やっぱり青い空と青い海が好き。リマに入る直前でこんな素敵な道を走れるなんて、思ってもみなかったですよ、ラッキー。
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