Restos visitante
ウハウハの遺跡巡り

2009.10.24 / Peru (Cusco~Pisac) 本日自転車36km走行 : Total 14626km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1 ネット接続:1
朝飯→パン+バナナ 昼飯→アロスコンポヨ 夕飯→ポヨ / 宿→Kinsa Ccocha(20ソル)

(English)
  I leaved at Cusco for short trip to Machupicchu.



(Español)
 Salgo en Cusco para el viaje corto a Machupicchu.
 久々の走りでちょいと不安。いつも走りはじめに感じる、この不安の正体はなんなのだろうか?未知への恐れ?

 結局荷物は、グレゴリーバッグいっぱいになってしまった。が、旅をするのに最低限必要なモノは、このグレゴリーバッグ一個で十分ってことでもある。いかに、あったらいいモノを大量に持ち歩いているのかってことが、ここで明らかになったのであった。う~む、いつもこれくらいの荷物だと、楽なんだけどなぁ。とりあえず、持っていかない荷物はペンション花田で預かってもらい、出発。

 まずはサクサイワマンへ。クスコの街からちょっと丘を登ったところにあるこの遺跡、スペインがクスコに攻め入った時、あまりに攻めづらい要塞だったため、制圧後、壊してしまったとのこと。そんな、サクサイワマン、ここは11年前に来た時に感激した遺跡の一つでして。壊された跡というものの、現在残されている石積みだけでも、迫力満点なんです。現在でこれなんだから、当時の姿はどれだけすごかったんだと、想像するとクラクラしてきます。

 いやぁ、やっぱり好きだなぁココ、と思いながら、遺跡を出て、次へ向かおうと外に置いておいた自転車の鍵をはずしていると、「日本人の方ですか?」という声。「はい」と答えると「あぁ!やっぱりそうだ。この自転車を見てそう思ったんですよ。噂の折りたたみチャリダーですね」「・・・噂になっているんですか?」「そうそう!えっと、誰から聞いたんだっけなぁ・・・」。噂になっているとか聞くと、なんだか嬉しい。で、そんな風に声をかけてくれたのは、ごっつい犬のジョンを連れているダイスケさん。クスコ在住とのこと。そして、トレーニングで走りに来ていたチャリダーひろさんも合流。ひろさんは、もう6~7年南米を走っているとのこと。そして、オイラと同い年。しばし、BD-1をネタに盛り上がる。

 チャリダーひろさんは、クスコに一年くらい沈没中とのこと。沈没中も体を鈍らせないために、この山間をよく走っているという。ひろさんのトレーニングコースが、オイラの向かうコースと途中まで一緒なので、ペアランしてもらうことになった。荷物をフル搭載している時には、とても誰かと併走なんてできないのだが、今日は、荷物がいつもの1/5。登り坂とはいえ、それなりのスピードが出せる・・・と思ったのだが、ここは3000mの高地。やっぱりしんどくて、何度も休憩させてもらったのでした。

 ひろさんも以前、自転車でマチュピチュに向かったとのことなので、マチュピチュまでのコースについて、アドバイスをいただく。その時は、オリャンタイタンボから、線路の上を自転車を押して進んだという。そう、マチュピチュまでの道、途中のオリャンタイタンボまでは道路があるのだが、そこから先は、基本的に道がなく、列車でしか行けないのだ。が、このオリャンタイタンボ~マチュピチュ村の列車代は高い。従って、線路を歩いてマチュピチュ村に向かうというのが、節約旅のバックパッカールートになっているのであった。オイラも、オリャンタイタンボから歩いていくことを考えていたのだが・・・ただ、聞くと大変だったようで・・・う~む、どうしようかな。

 そんな話をしながら、ケンコー遺跡へ。ここは、生贄の血を注ぎ、占いをしたというゴツゴツ岩が見所。が、遺跡自体はそんなに大きくなかったので、そそくさと出て、次へ向かう。

 ちょっと走って見えてきたのが、プカプカラ遺跡。道路沿いにあるプカプカラ遺跡、道路からでも遺跡の全体像を見ることができる。しかも、入り口らしきものもなく、もぎりのおばさんもいない。スルーで入れるなんて・・・周遊券の意味がないじゃないですか。この遺跡、あまりパッとした遺跡ではないのだが、周囲をグルリと見渡せる眺めのいい場所に作られている。どうやら、ここは見張り台だったのでは?という説があるらしい。というのも、浴場であるタンボマチャイ遺跡がすぐ傍にあるのだ。高貴な人が、丸腰になる浴場に入っている時、周囲に敵がいないか、目を光らせる場所だったってわけ。

 で、そのプカプカラ遺跡から目と鼻の先の位置にある、タンボマチャイ遺跡へ。クスコ周辺の遺跡には<タンボ>という言葉がつく遺跡が多いのだが、<タンボ>とは宿場という意味。ここは、浴場付きの宿場町だったってことですな。

 さて、タンボマチャイで遺跡めぐりはひと段落。そして、ずっと上りだった峠もテッペンに。ここから先の道路の脇には、ダウンヒルの入り口がいくつもある、と、ひろさんが教えてくれた。この辺は、マウンテンバイクでダートロードを一気に駆け下りるのを楽しむ人が多いらしい。渓谷を一気に自転車で降りる・・・う~ん、気持ちいいだろうなぁ・・・とは思うものの、よし、オイラも、とは思わないのでした。だって、ダートロードなんだもん。

 峠のテッペンで、ひろさんとはお別れ。またクスコに戻った時に会いましょうと握手。で、ひろさんと別れて、雲行きが怪しくなってきた。クスコに来てから、午後は必ず天気が崩れる。今日もやっぱり、ポツポツと雨が降り始めた。う~ん、もう雨季なんですねぇ。

 雨の中、ひたすら下り坂。体を動かさない上、冷たい雨風にあてられ、凍えそうになるほど寒い。もう限界だと思った時、ピサックに到着。時刻は1時過ぎ。ちょっと早いが宿にチェックインすることにした。町から8kmほど離れた場所にあるピサック遺跡に行くためだ。このピサック遺跡、自転車では行きづらいところにあるらしので、チェックインした宿に自転車を置いて、身軽な格好でピサック遺跡へ行くことにしたのでした。

 町のセントロから続く道をひたすら歩いて上がる。次第に山道になってきた。こりゃ、自転車じゃムリですわ。この山道を進むと・・・巨大な段々畑が見えてきた。おぉ、なんかスゴイところだなぁと思いながら、さらに上ると、インカの石壁が。とにかく上りが続く山道、登っていくと次から次へと遺跡が見えてくる。ホントにスゴイところなのだが・・・とにかく山道が辛い。遺跡は見たいが、これは、8km先まで進めないかも、と弱気なオイラ。だが、疲れたと思ったら、見えてくる遺跡たちに励まされ、いつの間にやら、最終地点の遺跡へ辿り着いたのでした。

 いやぁ、感動。スゴイぞ、ピサック遺跡。

 帰りは下りでちょっとは楽になった。別ルートで行きに見れなかった遺跡を見つつ下り、ピサックの町へ戻る。ピサックの町、明日は日曜市らしい、お祭りの前日的雰囲気に包まれたピサックの町は、少しソワソワしていて、いい雰囲気だったのでした。