Sacar una foto ceremonial
執念の記念撮影

2009.10.26 / Peru (Aguas Carientes) 本日自転車0km走行 : Total 14658km走行
天気:曇時々雨 自転車折りたたみ:1 ネット接続:1
朝飯→パン+バナナ 昼飯→ロモ・サルタード 夕飯→ミラネサ・デ・ポヨ / 宿→Hostal El Tumi(25ソル)

(English)
  I crimed up Putucusi with BD-1.



(Español)
 Yo subir a Putucusi con BD-1.
 朝4時に起きると、外から雨音が聞こえてきた。窓の外を見ると、結構な雨。今日、マチュピチュ遺跡に行くつもりだったのに・・・多分一日雨ってことはないだろうから、途中で晴れて、ひょっとしたらワイナピチュにかかる虹が見れるかもしれない、と思ったものの、雨でぬかるんだ状態のワイナピチュを登るのはしんどそうとか、いろいろ考えて、今日遺跡に行くのはやめた。

 二度寝して、8時頃起きて、村を散歩。昼には天気が回復してきたので、近くにあるプトゥクシ山に登ることにした。このプトゥクシ登山、チャリダーひろさんに勧められてまして。ここに登ると、マチュピチュが一望できるとのこと。しかも、がんばれば自転車も持って上がれるのでは?とも言われてまして。マチュピチュをバックにしてBD-1の写真を撮りたいとは思っていたものの、遺跡には自転車乗り入れ禁止だろうから、撮れないよなぁと諦めていた<マチュピチュ with BD-1>の記念写真。えぇ~そんな裏技があったのですか、と諦めていた希望が再燃してしまったのでした。せっかくマチュピチュ村まで自転車を持ってきたのだから、そりゃ、マチュピチュをバックに記念写真を撮っておくべきでしょう。辛い山登りであろうが、可能だというのならば、がんばりますよ、ということで、自転車を持ってプトゥクシに登ることにしたのでした。

 線路上をクスコと反対方面にちょっと歩いた先の右手に、プトゥクシの入り口を発見。しばらく階段状の山道が続く。自転車は転がしたり、担いだり。まぁこの程度の山道なら、自転車を持っていけないこともないな、と思っていたら・・・目の前に、100mは続くと思われる木の梯子が!えぇ、これを登っていかなきゃいけないの?ちょうど、傍で休憩をしていた、おじさんおばさん達は、オイラの自転車を見て、「ムリムリ、止めておきなさい。どうせ上まで行っても自転車で走れる道じゃないのよ」と。「いや、写真を撮りたいだけなんです」というと、お前はクレイジーか、といった顔で見られた。世界初の偉業を成し遂げる人は最初は皆から白い目で見られるもんなのですよって、記念撮影と偉業とは次元が違うお話でした、ハイ。で、ここから両手を使わないと登れない状況になったので、自転車を輪行袋につめ、肩から担いでの登り。いやぁ、10kg以上もある自転車をかついで梯子を上るって、怖いし、なんといっても辛い。最初の梯子を上りきった後も、しばらく歩くと、次の梯子が・・・あぁ、こんなのが続くのか?辛いし、怖いし、止めといた方がいいんじゃないの?引き返すなら今のうちだぞと思ったものの、昨日、スタンドバイミー作戦を諦めてしまったこともあり、今日も諦めたのでは、諦め癖がついてよくないことになる、と気分を奮い立たせ、がんばることにしたのでした。

 梯子を6つほど上ったら、山の峰に出た。この峰を歩きながら、上を見上げると、頂上らしきところが垣間見えた。まだまだ遠い。輪行袋を肩に担ぎ、とにかく一歩一歩進んでいく。こういうときは、無心で前に進むのみ。そうしていると、いつの間にか高いところに辿り着いてるモンなのです。

 途中、すでに頂上に行って来たという、日本人カップルと遭遇。マチュピチュがクッキリ見えるとのことなので、気合が入る。

 そして、ようやく、頂上のレインボーの旗が目の前に。やったぁ~頂上だ!目の前には、ハイラムビンガムロードと、マチュピチュ遺跡が。真横からマチュピチュを見るという珍しい構図。この珍しい角度からのマチュピチュが新鮮だったからなのか、重い荷物を担いで頂上まで来たという達成感が満ちてきたからなのか、とにかく、なんだか妙なテンションになってきたのでした。ウキウキしながら、BD-1を広げるオイラの姿を見て、先に頂上に居たドイツ人のおじさんおばさん達は、信じられないという目でオイラの自転車を見る。「これ、メイド・イン・ジャーメニーですよ」と話のキッカケを作り、しばし雑談。で、さて、どこで写真を撮ろうかとウロウロしていたら、写真を撮ってもらおうと思っていたドイツの人たちが、「アディオス!」と言いながら、下山してしまった。おぉ、セルフで撮るしかないのか、と思ったところ、ちょうど、アラスカから旅しているというおじさんが登ってきた。ラッキー!ベストポジションと思われる、台のようになっている石の上に自転車を乗せ、マチュピチュをバックに、記念撮影<カシャッ!>。記念撮影嫌いなオイラも、マチュピチュだけはなんとしても撮っておきたかったんです。BD-1と一緒に。不可能かと思って一度は諦めていた夢だっただけに、実現できて、ホント幸せです。ふ~、これで、今回マチュピチュに来た目的はほぼ達成されたって感じ。もう、明日のマチュピチュ遺跡巡りは、オマケです(笑)、なんて思うくらい、今日の記念撮影は念願であり、夢であり、執念だったのでした。

 さて、このプトゥクシ登山、登るより下る方が怖い。めちゃめちゃ神経を使いながら、ゆっくり下山したところ、村はずれにあるレストランで、先ほど頂上で出会ったドイツ人のおじさんおばさん達が、ビールを飲んでいた。オイラの姿を見た、おじさんおばさん達は「まぁ、飲んでけ」と。喉がカラカラだったオイラは、もちろん喜んでお呼ばれ。「乾杯!」・・・ぷはぁ、一気に飲み干したビールのなんと美味かったことか!