Machupicchu
天空都市マチュピチュ

2009.10.27 / Peru (Aguas Carientes~Machupichu) 本日自転車0km走行 : Total 14658km走行
天気:曇時々晴&雨 ネット接続:1
朝飯→パン+バナナ 昼飯→スナック 夕飯→セコ・デ・ポヨ / 宿→Hostal El Tumi(25ソル)

(English)
  I visited to Machupicchu today.



(Español)
 Hoy yo fui a Machupicchu.
 今日も昨日と同じ朝4時に目を覚ます。どうやら今日は雨が降っていないようだ。まだ暗い中、宿を出てバス乗り場に行ってみると・・・早くもすごい列が!シーズンオフだから人は少ないと聞いていたのだが、全然そんなことはない。5時過ぎに動き出したバス。ピストン運送をすべく、連なって到着したバスは、次々と人を乗せ、マチュピチュに向かって走り出す。オイラは、4、5台目のバスに乗り込み、マチュピチュ遺跡へ。ハイラムビンガムロードをクネクネと上がっていく。遺跡入り口でバスから降りると、ここにも、6時の開場を待っている人たちの行列。

 ところで・・・このマチュピチュ遺跡に入ると、入り口と反対側にあるワイナピチュという、マチュピチュ周辺でもっとも高い山に登ることが出来る。ワイナピチュの頂上からマチュピチュを見るというのは、マチュピチュの楽しみ方の一つ。実は、11年前ツアーに来た時には、ワイナピチュには登っていなくて。今回、このワイナピチュからマチュピチュを見るという11年前に遣り残したコトをやり遂げるのを大きな目標にして、ここに訪れたのでした。で、このワイナピチュ登山、一日に登山できる人の数が制限されていまして。一日なんと400人。早いもの順で整理券が配られるという。ワイナピチュを大きな目標にしているオイラ、この行列を見て、果たして整理券はもらえるだろうか・・・と心配。そんなふうにドキドキしながら、行列に並び、待っていたら、開場まであと少しという時間に、係の人が来て「ワイナピチュに登るか?」と聞いてきた。「ええ、7時の登山で登りたいです」と答えると、チケットに<68>と数字を書いてくれた。ん、どうやら、これが整理番号らしい。68とはこれまた若い番号で。な~んだ、そんなに心配することなかったな。

 そして、6時になり、遺跡が開場。いざマチュピチュ遺跡へ。朝靄のかかる遺跡はなかなか素敵。前回来た時は、日帰りマチュピチュだったので、朝のこの時間のマチュピチュは初めてなのです。朝霧のマチュピチュを堪能しつつ、遺跡奥にあるワイナピチュ登山口へ。ちょうど到着した時に、登山の受付が始まった。ワイナピチュ登山、かなり危ない道みたいで、足をすべらせ、帰らぬ人となる人もいるらしい。そんなことがあるせいか、入山した人が戻ってきたことを確認するために、入山時にノートにサインを書かせられる。戻った時に、このサインにチェックするってワケだ。サインをすませ、イザ登山・・・結構キツイと聞いていたけど、昨日のプトゥクシに比べたら全然楽。今日は自転車も持っていないし。足取りも軽く、40分くらいで頂上まで登りきることができた。早速頂上にある石の上に立ち、周囲を眺めるも・・・深い霧がかかっていて、周りが何も見えない。マチュピチュがどちらの方向に見えるのか分からないので、どの辺に陣取ればいいのか分からず、ウロウロする始末。

 時々霧の一部が晴れ、緑の山肌が見えるのだが、マチュピチュは相変わらず姿を現さない。あぁ、このまま見れないのかなぁと思っていたところ、薄くなった霧の先になにやら遺跡らしきものが!おぉ、アレがマチュピチュだ!雲の合間からうっすらと見えたマチュピチュ遺跡。いやぁ、メチャメチャ幻想的な光景です。まさに天空の都市。これこれ、これが見たかったんです、と、感動的な一瞬が見れて大満足

 その後、何度か霧が晴れるのを待ち、幻想的なマチュピチュを堪能。ワイナピチュを降り始めた時には、まだ晴れきっていなかった霧も、降りる途中で、すっかり晴れ、遺跡を見るのにちょうどよい状態になったのでした。

 眺めがよくなった遺跡を歩き、まずはインティワタナという日時計を見つつ、主神殿、石切り場、住居跡を通って、見張り小屋へ。ここからの眺めが、一番かっこいいマチュピチュの姿をのぞめるんです。遺跡が手前にありワイナピチュを奥にした構図のよく見るマチュピチュの写真は、ここから撮影されたもの。確かに、ここからのマチュピチュは素晴らしい!そうそう、このマチュピチュですが、どうやって、そしてどんな目的で作られたのかは謎に包まれてまして。1440年頃、インカの皇帝パチャクティの時代に建造されたというのが有力な説になってますが・・・真実は闇の中。このミステリアスなところがまた、ロマン心をくすぐるんですよねぇ。

 さて、その後、遺跡からちょっと離れて、周囲にある見所を見に行くことに。前回11年前マチュピチュに来た時は、先にも書いたように、日帰りツアーで、あまり時間がなかったこともあり、歩き回ったのは、遺跡内だけ。あまり周囲の山やら、道を歩かなかったのだ。なので、今回は、その辺をメインに攻めてみようと思ってまして。まずは、遺跡奥にあるトレッキングロードの先にあるという、インカの橋へ。しばらく歩くと、切り立った崖道の途中に作られた橋が見えてきました。敵が来るとこの橋を壊し、進入不可にしたそうです。この橋、もうちょっと仰々しいものかなぁと思っていたんですが・・・意外としょぼかった。

 次に向かったのは、インティプンク。これまた別のトレッキングロード先にある<太陽の門>と言われる遺跡だ。インティプンクに向かう途中で、昨日、プトゥクシの頂上で写真を撮ってもらったアラスカおじさんと出会った。そして、さらに奥へ進むと、今度は、ビールを奢ってもらったドイツのツアー客の人たちとバッタリ。昨日のようなBD-1が絡んだシチュエーションで知り合った人達と再会した時は、「今日は自転車じゃないのか?」「宿に留守番ですよ」みたいに、会話のキッカケに困らなくて楽。BD-1はすぐれたコミュニケーションツールでもあるわけですよ。とても長期旅行で使う自転車とは思えない、BD-1。見た人は大抵、驚き、そして、近寄ってきてこう話しかけてくれる。「旅しているの?これで?」と。それを受け、オイラは得意げに旅のことを話し始めるのであった・・・こうして、見知らぬ人との会話のキッカケつくりに大活躍してくれているんです。「なぜ走るのに大変な折りたたみ自転車で旅をしているの?」。この質問の答えが最近ようやく見つかりました。<旅先で出会う見知らぬ人達とコミュニケーションのキッカケをつかめるから>なんです。

 さてさて、マチュピチュへと話を戻して・・・マチュピチュって、天空の都市というファンタジーなイメージが強くて、宗教的儀式の場であり、呪術で使われるような怪しげなモニュメントがゴロゴロしているパワースポット的な場所って印象を持っていたんです。が、実際に来て遺跡内部を歩いてみると、ここは人が生活をしていた、まさに町空間だったんだなぁということを実感しちゃいまして。宗教的意味合いがありそうなモノといえば、インティワタナや、コンドルの神殿くらい。基本的には、作物を作る段々畑や、住んでいたと思われる住居跡などなど生活空間が大半を占めている遺跡。遺跡としては、そりゃもう普通の遺跡なんですよ。「えぇ?普通の遺跡ってことはないでしょ、マチュピチュって特別視されているじゃん!」・・・その指摘はごもっとも。そう、遺跡としては普通と書きましたが、やっぱりココは特別な場所なんです。じゃぁなにが特別なのかというと・・・ずばり、それはもう、この遺跡が置かれているロケーション。ちょっと離れて見た時の、都市のシェイプがカッコよすぎるのが、マチュピチュをマチュピチュたらしめていると思うのですよ。今回、プトゥクシ、ワイナピチュ、ウチュイピチュ、見張り小屋、インティプンクなど様々なポイントからマチュピチュを眺めて思いました。やっぱりカッコいい、他の遺跡にはない、特別な雰囲気をかもし出している遺跡だなぁって。

 大好きなマチュピチュ、遺跡を後にするとき振り返ってみたら<また来いよ>と呼ばれている気がしたのでした。ええ、また来ますとも!

 さて、帰りは、バスに乗らず、グッバイボーイルートと呼ばれる山道を歩いていくことにしました。グッバイボーイとは、マチュピチュ入り口でバスの乗客に「グッバーイ」と声をかけている少年達のこと。この少年、バスが山の下に下りてきたとき、なぜか、また居て「グッバーイ」と手を振っているんですよ。ビックリでしょ、バスより早く走る少年って。しかも、途中、併走するわけじゃないから、まるでワープして現れたように見えるんです。これ、実は、タネがありまして。バスがクネクネと曲がるハイラムビンガムロードを走っている間に、少年は、別に設けてあるほぼ直線の山道を駆け下るため、バスより先に降りれるというもの。で、この、バスより早く降りれる山道が、グッバイボーイルートってワケなんです。どうせこの道で降りるなら、バスに手を振り、グッバイボーイになって駆け下りてみようかなとも思ったのですが、なんせ、昨日のムチャ登山のおかげで、足が超筋肉痛。走れる状態ではなく・・・断念。ちなみに、グッバイボーイ、11年前に来た時には居たんだけど、最近、禁止されちゃったみたい。遭遇することは出来ませんでした、残念。