A Salar de Uyuni
ウユニ塩湖へ突入

2009.11.20 / Bolivia (Salinas de Garci Mendoza~Salar de Uyuni) 本日自転車76km走行 : Total 15946km走行
天気:晴のちちょい曇 自転車折りたたみ:1
朝飯→パン+バナナ 昼飯→パン 夕飯→パン / 宿→魚の島で野宿

(English)
  Today I entered Salar de Uyuni!



(Español)
 Hoy yo llegue a Salar de Uyuni.
 サリナスを出発し、フリラという町を目指す。フリラから塩湖に突入するのだ。さぁあと少しだと気合を入れるも、道は相変わらず未舗装砂道。自転車が前に進まない・・・途中、一旦固まった道になったものの、しばらく進むとまた砂道に逆戻り。ボリビアの道、どんだけ砂道が好きなんだろう・・・まったく。さらに途中から山道になった。一山超えないとフリラに辿り着かないらしい。あぁ、砂道で登り坂って・・・最悪です。

 山を上りきると、眼下にフリラの町とさらに向こうに白い塩湖が見えてきた!相変わらずの砂道をゆっくり進み、ようやくフリラに到着。サリナスで、パン、バナナ、リンゴを大量に購入してあり、さらに水は8.5Lほど補給してきたのだが・・・ここまでくるのにすでに水を2.5Lほど消費してしまっている。この先、塩湖の真ん中にある島<インカワシ>まで行かないと、水や食べ物の補給ができない。インカワシ島には明日のお昼くらいには到着する予定で、水は6Lあればまぁ一日は持つのだが、一応念のため、フリラで補給しておこうかと店を探すも、どこも開いていない。ウロウロしていると犬が数匹近づいてきて、ワンワンと吼え始めたので、めんどくさくなって、水の補給はあきらめ、塩湖に突入することにした。

 白い湖岸へ向かって進む。しばらく砂道が続いたのだが、次第に道がぬかるんできて、白いモノが目に付くようになった。ん、塩湖は硬くて走りやすいという話を聞いていたのに、溶け始めの雪道のような状態になっている。シャリシャリしていて思うように進まない。ひょっとして雨季だから、水がたまって塩湖はずっとこんな状況なのか?と思い始めた。こんな状態では塩湖を横断してウユニの町まで辿り着くのにどれだけ時間がかかるのか・・・というか、こんな状態で自転車を前に進めなきゃいけないのは正直しんどい。こりゃ、引き返すことも考慮にいれておかなきゃ、と思っていたら、次第に道は乾き始め、自転車を前に進めると、パリパリと、塩の結晶が割れる音がするようになってきた。おお、この状態だったら大丈夫だと思って、顔を上げ、前を見ると、いつの間にやら見渡す限り真っ白な世界になっていた。「こりゃ、スゴイ・・・」思わず言葉を失ってしまうほどの、絶景。雪の降った後のような白銀の世界。そして、なんと・・・ところどころにある程度の大きさの水溜りができていて雨季にしか見れないという<鏡張り>の塩湖体験ができちゃったんです!もっとも水溜りがそんなに大きくなかったし、若干濁っていたので、天空を彷徨っている感じまでは実感できなかったけど・・・いやぁこれはひょっとして、乾季と雨季のおいしいどころどり塩湖体験が待っているんじゃないの、と期待を胸に膨らませたのですが・・・雪がふったような真っ白な世界や、水溜りは、ココでしか見れなかったということに気づいたのは、しばらく塩湖を走ってからのことだったのでした。

 その後待っていたのは、薄茶色の世界。なんで、薄茶色の世界なのかというと・・・乾燥のためか、塩の板に軋みが生じ、その軋みが表面に盛り上がりを発生させるのでしょう、この盛り上がりが、ギッシリと、蜂の巣のような結晶形を塩湖の表面に描いているのです。で、この結晶形を形成する、表面に浮き上がった部分に風で飛ばされてきた砂埃が付着するため、微妙に茶色く汚れていまして。表面的に見ると、薄茶色の世界に見えちゃうってワケなんです。一歩踏み込んだウユニ塩湖内部の世界は、全てこんな状態でした。ひたすら続く薄茶色の世界に、えぇ~なんだよぉ、真っ白じゃないのかよぉ、と、ちょっとガッカリしながら走りはじめたのですが、これ、どうも、光の加減次第みたいなところがあって、見る角度や時間帯によって、真っ白に見えたりもするんです。不思議な世界です、ウユニ塩湖。

 まぁ、ともかく、乾燥して硬い塩湖の上は、走りやすい。結晶形の盛り上がり部分がある場所を走ると、ガタンガタンしてしまうのですが、車が通った後の轍があるところは、この結晶形の盛り上がりが削り取られていて、まるでアスファルト道路を走っているような快適な道になっているのです。基本的に轍の後を辿りながら、心地よくペダルをこぐ。目指すは塩湖真ん中にあるIsla de Pescado。通称魚の島。フリラを出た時から、蜃気楼のように姿カタチは見えていたのですが・・・これがなかなか到着しない。近くにあるんだか、まだまだ遠いんだか・・・遠近感がまったく分からない。不思議な世界です、ウユニ塩湖。

 なんとか、魚の島に到着。島の峰沿いにサボテンが生えていて、遠くから見ると、そのサボテンが魚のひれのように見えるという面白い島。島には来たものの、せっかくなので、塩湖の上にテントを張りたいと思って、島から100mくらい離れた場所でテントを取り出し、いざ設営しようと思ったところ・・・塩湖の表面はまさにアスファルト並みの固さでして。テントのペグを刺すことができないのです。自立型のテントならば、そのまま設営できるんでしょうけど・・・あいにく、オイラのテント<Akto>は、ペグを使って固定しない非自立型。う~ん困った。次第に日も暮れ始めたので、塩湖の上にテントを張るのはあきらめ、魚の島の沿岸部の表面が土になっている箇所にテントを張ることにしたのでした。ここは、ペグを刺すことができ、無事、テント設営完了。暮れゆく日を見ながら、ウユニ塩湖一日目の美しい夕暮れ時を堪能したのでした。