Adeus, dias da mocidade
さらば、青春の日々

2010.04.22 / Brasil (Comunidad Yuba~Birigui) 本日自転車100km走行 : Total 17653km走行
天気:晴
朝飯→弓場のウマイ飯 昼飯→グァバ、バナナ、ゆで卵 夕飯→弓場のお弁当/ 宿→Florida Hotel(25レアル)

(English)
 I left from Yuba and run by bicycle to Sao Paulo.



(Español)
 Propongo a bicicleta a Sao Paulo.



(Português)
 Eu corro através de bicicleta a São Paulo.
 朝いつもどおり6時に起床。でもいつもどおりじゃない朝。ついに弓場を出発してしまうのだ。朝食を食べた後、お昼のお弁当にと、ご飯と油味噌とインゲンの和え物をタッパーに詰め込ませてもらう。

 一旦部屋に戻って準備をしていたら、ツジさんが自転車を見に来てくれた。前の日記にも書いたけど、ツジさんは自転車旅の大先輩。世界を自転車で走りまくった後、弓場に落ち着いちゃった人なのだ。そのツジさん、サンパウロまで自転車で走ったとのことで、6日で行ったそう。サンパウロまで600kmちょい。確かに一日100kmペースで行けば辿りつけない距離ではない。がんばってみるか6日でサンパウロ。

 7時前に準備を終え、仕事前のユウゾウさん、ルイスに挨拶。「寂しくなるなぁ」とユウゾウさんに言われ、ホロリ。そして、共に戦ってきたユタカくん、マミちゃん、コンちゃんともお別れの握手。マミちゃんからは昨日の晩屋根の上で「サンパウロまで皆と一緒にバスで行けばいいのに」と引きとめ工作を展開され、かなり心が揺らいだのですが・・・そろそろ自転車旅を再開しないと、このままバス旅に甘えちゃいそうな自分に打ち勝つために、自転車で弓場を発つことの決心を貫いたのでした。

 ヨシさん、一色さん、そしてお世話になった弓場の皆さんに見送られ、いよいよ弓場を出発。心が少し軽いのは、ここで一旦お別れしても、皆さんとはサンパウロでもう一度会えるから。5月1日、サンパウロでのバレエ公演で会えるんですよ。

 久々のフル装備自転車。相変わらず出発時はヨロヨロ運転。ミランドポリスまでの道のりは、毎週日曜日に走りこみ、勝手知ったる道。ペース配分もいい感じで走れる。途中、クラクションを鳴らしながら近づいてくる車が・・・カッチャンとトシコさん、マリアンさん、ゴリさん、一色さんが乗った車だ。これからパラグアイへ向かうというゴリさん、一色さんを送るため、Aracatubaの町まで向かうらしい。本日のオイラの目的地もそこ、Aracatuba。トシコさんが「同じトコロに向かうのにねぇ」とポツリ。ええ、皆さんは1時間ほどで到着するんですけど、オイラは丸一日かかるんです、ハイ。

 途中、カバンの中からグァバを取り出す。ミエちゃんが選りすぐってくれたグァバだ。二日後くらいに食べごろになるからと、二日前にくれた、このグァバ。皮ごとガブリと食べれるやつ。皮を拭いてパクついてみると・・・いやはや、ホントに美味い!甘さとスッパさが絶妙に絡み合ってて、まさに食べごろ。ありがと~、ミエちゃん。

 久々の自転車旅、楽しいぞ。イグアス以降がっちり走ってなかったから・・・ほぼ4ヶ月ぶりとなる自転車旅。危うくオイラってチャリダーなのって忘れてしまうくらい間隔が開いちゃってて。でも、走り始めると、やっぱり好き、この感覚。開放感というか、自分の意思でどこまででもいける感じ。そうそう、弓場での生活って、楽しかったけど・・・なんか常に束縛感があった気がするんです。それは、あの空間で生活をしなきゃいけないとか、ここでやらなきゃいけないことがあるとか、目に見えない束縛感なんですが。で、今、自転車をこぐのがスゴク気持ちよく感じるのは、その束縛から放たれたことがあるからっていうのも一つ、あるかもしれないって思う。最近よく思うんだけど、この定住と移動のバランスをとるのって難しい。ある場所に長居していると、移動したくなるし、移動していると、どこかに留まりたくなる。これって、永遠に交わることのない相反する人間の欲求なんでしょうか?

 それにしても・・・暑い。一時、秋の訪れを感じることがあったのだが、再び暑さが戻ってきちゃってて。出発前にまた涼しくなればいいなぁと思っていたんだけど、暑いまま。太陽がカンカンに照りつける中、アップダウンの激しい道を延々走ることになったわけです。

 そして・・・眠い。こんなに眠い状態で走るのはこの旅で、初めてかも。だいたい走る時には体調管理は気をつけているんで、前日はバッチリ睡眠をとってから走り始めるものなんだけど・・・結局昨日も寝たのは3時過ぎ。弓場ではついつい飲みの雰囲気に乗せられちゃうんですよねぇ。そして最後まで抜けられない。最後まで楽しい飲み会なんで・・・

 さて、一応目的地と思っていたAracatubaに到着。今日はここで終わろうかとも思ったのですが、ツジさんが、一日目はBiriguiまで走ったぞ、と言ってたのを思い出す。まぁまだちょいと時間があったし、なにやらツジさんに負けたくないという闘争心が湧いてきてしまい、結局Biriguiまで走りきった。ブラジル、だいたい、町は通りからかなり入り込んだところにありまして。宿を探すために町に入り込むのが結構めんどくさいんですよ。どうせ明日になったら、また通りに戻らなきゃいけないのにね。そんな思いをしながら、町に入り込み、セントロに向かう・・・が、安宿がない。ホテルと書かれたところいくつか巡ってみると、どこも50レアル近くするというじゃないですか。もっと安い宿ありませんか?と聞きまくって辿り着いたところは、バス、トイレ別で25レアルでいいよと。ここ以上に安いところは見つけられそうもなかったので、ここにチェックイン。

 で、部屋に入ってまずしたことは、お弁当を食べたこと。走りに夢中になって、グァバとバナナと卵は間食しながら走ったのですが、お昼ご飯にと思って詰め込んできたご飯は結局食べずじまいだったのです。激腹ペコ状態で、食べたご飯のおいしかったことといったら!油味噌をおかずにたべるご飯がこんなにも美味いものとは。今日、走っている最中は、弓場のことを思い出して涙することなんてなかったのに、このご飯を食べていたら、なんだか自然と頬に涙が伝っていくのを感じてしまったのでした。