Autopista de Chili
チリの高速道路って

2010.08.18 / Chili (Los Andez付近~Viña del Mar) 本日自転車154km走行 : Total 21615km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→ホットドッグ 昼飯→エンパナーダ 夕飯→パン+ぺペロンチーノ / 宿→汐見荘

(English)
 I run on the Chili road. And I arrived at Viña del Mar.



(Español)
 Corro en el camino del Pimiento.
 テント泊だったので、自転車メンテをすることもできず、今日もシフトワイヤーは切れたまま。まぁ、しばらくは下り道が続くだろうから、このままでもがんばれるかな、と前日に引き続き、ギアなしで、走行開始。

 走り出すと、緩やかな下り坂が続き、どんどん距離がかせげる。しかも、チリに入ってから、路肩も舗装された状態になり、走りやすい。これは、今日中にビーニャ・デル・マルまでいけるかも、と、こぐ足に力が入る。そう、次の目的地っはビーニャ・デル・マルという港町。ここに、汐見荘という日本人宿がありまして。沈没者多発の居心地のよい宿だという噂を聞いていて、訪れるのを楽しみにしているのです。

 途中、Llayllayという町を過ぎ、5号線に乗り換えるところにあった食堂で、エンパナーダを2個、昼飯として食べ、そのまま5号線に突入。この5号線、看板にAutopistaと書かれている。Autopista、意味としては日本でいう高速道路。高速道路というものの、中南米に入ってからは、自転車でも、特に止められることもないので、自転車で突入しているこのAutopista。ここチリでも、今までと同じ感覚で、当然のように自転車でAutopistaに突入。入り口に、自転車、歩行者、馬車、リアカーの進入禁止マークが書かれていたのですが、まぁ、いつものように、書いてあるだけだろうと思い、気にせず走り始めたのであった。

 しばらくAutopistaを走っていると・・・前方に料金所が見えてきた。いつも料金所は脇の方をフリーで通過させてもらっているので、ここでもそのつもりで、脇の方によったところ・・・「ちょいちょい」と、オイラを手招きして呼ぶ係員のオジさん。手招きオジさんのところにいくと「ここは、自転車通行禁止だ。脇道を走って」とのこと。えぇ~、チリって高速道路を自転車で走っちゃ駄目なんですかぁ・・・

 しょうがないので、高速を降り、下道で走り始める。オジさんはAutopistaを自転車で走っていると危険だからって言ってたんだけど・・・実は、下道の方がよっぽど危険。Autopistaは、道が一本だし、路肩も広いので、車とスレスレになって走るようなことはないんだけど、下道は、路肩が狭いため、常に、車とスレスレ。いつ巻き込まれてもおかしくない状態。おまけに、アップダウンは激しいし、すぐに町に突入して信号で止められるし、と走りづらい状況が続く。そんな下道をしばらく走るも、なぜか途中からまた高速道路に合流。いや、これは、道が勝手に合流したんであって、オイラが意図的に高速道路に入り込んだのではない、と、もし再度捕まってしまった時のための言い訳を心の中でつぶやきながら、そのままAutopistaを進むことにしたのであった。下道を走っていたときには、スピードがでず、今日ビーニャに到着するのはやっぱりムリかなぁと思っていたのだが、再度Autopistaに突入してから、スピードがアップし、やはり、辿り着けるかも、というペースに。

 と、勢いに乗ってきたところで、また前方に料金所が見えてきた。これはひょっとして・・・と思ったら、やはり、係員のオジさんに呼び止められ「ここは自転車通行禁止」との警告。ああ、また下道かと思ったら、高速は自転車で通れないから、トラックを呼んでビーニャまで連れて行ってやる、と言い出すオジさん。「ん~、お金かかるんですか?」「いや、タダだ」「えぇ~、そんなに優しくされちゃっていいんですか?」とりあえず、大西洋岸から太平洋岸まで自力で自転車横断を目指していたオイラであったが、アンデスの山頂のトンネルで車に乗っちゃったし、まぁ、甘えてみるか、と、オジさんが呼ぶトラックを待つことに・・・

 が、30分ほど待つも、トラックは来ない。とそこへ、さっきのオジさんが英語がしゃべれる一人の女の係員を連れてやってきた。「電話したトラックの会社が今忙しいみたいで、いつ来れるか分からないのよ」と女の係員がオイラに説明。時刻はもう17時半過ぎ。トラックを待っていたら、いつになるか分からない。ココは南米、ヘタをすれば、このまま2時間待たされるってこともありうる。だったら、もう、自力で行きますと、主張するオイラ。高速は通すわけにはいかないから、下道に下りていってね、と係員のオネエサン。ちぇっ、だったら最初から下道にしておけばよかったよ。この夕暮れ時に30分の時間ロスは大きい。

 とにかく再び下道に降り、夕日に向かって走り出すオイラ。日はどんどん沈んでいく。なんとかビーニャの街に辿り着いたころには、日は海に沈み、すっかり夕暮れ過ぎ。まぁ、とにかくビーニャに到着したと一安心し、汐見荘を探し始めたのだが・・・汐見荘がある通りが見つからない。住所は分かっていて、場所もGoogleMapで検索して確かめたはずなのだが、分からない。実は、汐見荘、ちょいと丘の上にありまして、その丘の道というのが、グネグネと入り組んでいて超分かりにくいのですよ。しかも、お目当ての通りの名前が書いてある看板が微妙に物陰になっていたため、見落としてしまったらしく・・・日もすっかり落ち、街灯が照らされる中、何人もの人に道を尋ね、ようやく汐見荘に到着。ピンポンと呼び鈴を押し、元チャリダーだったというオーナーの山岸さんに迎え入れてもらいました。この時点で20時半。いやぁ、もうくたびれました。と、宿帳に名前を書き、宿について説明してもらっている時に、買い物帰りの男の人が。ふと顔を向けると・・・なんと、ブエノスで一緒だった美容師のショウ君ではないですか。お互い、こんなところで再会するとは夢にも思っていなかったので、ビックリ。腹ペコのオイラ、晩飯は、ショウ君が作っていたぺペロンチーノをおすそ分けしてもらっちゃいましいた。ありがと~、ショウ君。メチャメチャおいしがったよぉ。