Fiestas Patrias
独立記念日、チリ

2010.09.18 / Chile (Viña del Mar) 本日 自転車16km走行 : Total 21845km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→ご飯&味噌汁+焼鮭(自炊) 昼飯→アサード 夕飯→なし / 宿→汐見荘

(English)
 Today is independence day in Chile.



(Español)
 Hoy es Fiestas Patrias de Chile.
 17日の夜11時半。旅中、夜に出かけることなんてめったにないオイラですが、汐見荘の玄関を出て街灯のみが道を照らす夜の道をコツコツ歩く。18日が独立記念日ということで、日が変わるちょうど0時にバルパライソでお祝い花火が打ち上げられるらしいのですよ。で、その花火を見に、海岸へ出たのですが・・・海岸沿いの道に出てビックリした。バルパライソ方面の道路は、車で埋め尽くされており、全然前へ進めない状態。これは、途中の海岸沿いの眺めのいい場所に勝手に路駐しちゃうもんだから、後続の車が進めなくなって生じちゃってる大渋滞。後続の車の人たちも、0時過ぎるまで前に進めないことは折込済みなのか、悟りの境地に達したためか、特にイライラしてクラクションを鳴らす様子もない。というか、後続の車の人たちも、そこに車を止め(いや、正確に言うと放置して)、海岸線に繰り出す始末。ん~、日本だったらありえない風景だな、これは。

 そんなワケで道は混みこみ。歩いていけなくもないのですが、オイラもバルパライソまでは行かず、途中バルパライソの海岸が見えるところまで歩き、ここで花火を鑑賞することに。人ごみに揉みくちゃにされながら、0時過ぎに打ちあがった花火を遠目に見る。なかなか盛大な花火たちで、バルパラの2箇所で次々と打ち上げられる花火は、30分ほど続いたのであった。

 1時過ぎに汐見荘に戻り、そのままベッドにもぐりこみ、就寝。

 朝9時頃目を覚まし、朝食を食べながらノンビリ、まったりしていると、山岸さんが来て「今日、お昼にバルパライソで軍のパレードをやるみたいだよ」と。そりゃ、見に行くしかないでしょ、ということで、自転車でバルパライソへ。祝日のため、閑散としているバルパライソの町は、なんだかパレードなんてやりそうな雰囲気ではない。ほとんど交通量もなく、普段は車しか走らない通りで、チリの国旗を掲げたマラソン集団が走っていたりする。

 ん~、どこでパレードをやるんだろ?、と町中をウロウロしていたら、なにやら人だかりを発見。これはひょっとして?と近づいてみると、居ました居ましたパレードの人たちが。真っ白い制服を着た、おそらく海軍の人たちが、鼓笛を鳴らしながら歩いてくる。そして、その行進の様子はまさに、一糸乱れぬとはこのこと、と言わんばかりの厳密さ。続いてくるのは、おそらく陸軍の人たちの行進。こちらも、キッチリカッキリした行進で。この統制っぷりが、軍の威厳・格調を高いものに押し上げてますなぁ。キレイに揃いすぎるってことは、それだけで、なにかパワーをかもし出す。

 軍の行進が続いた後、市民たちのパレードとなる。こちらは一転、ゆる~い感じ。クエッカという、チリの伝統の踊りがあり、その衣装を着て練り歩く。クエッカの衣装は、男性はウァッソというチリのカウボーイの衣装、女性は、明るい色のフリフリフリルのドレスとのこと。そして、その後に、ウマに乗ったウァッソの人たちが続き、最後をしめる。う~ん、ブラジルのカーニバルみたいな賑やかなのを想像していったんだけど・・・全然違って、かなり厳かな感じのパレードでした。

 パレードが終わり、しばらくバルパライソの町をぶらぶらした後、ビーニャへ戻る。帰り道、気持ちよい海岸沿いのサイクリングロードを走っていたら、海岸で凧揚げしている人たちを発見。う~ん、日本の正月のようなのどかさです。

 さて、14時半頃、汐見荘へ戻る。実は、山岸さんから「今日はうちで、ホームパーティのアサード(バーベキュー)をやるから、よかったらぜひ」とお誘いいただいていたのだ。15時くらいから始めるというパーティに間に合うように、帰宅ってわけでして。

 で、息子さんとお孫さんが帰省している山岸家のパーティにずうずうしくも、およばれしちゃいました。今お客で泊まっているのは、オイラと、チハルちゃんだけなんですが、二人とも、開始早々、中庭のテーブルにちょこんと腰掛けちゃって。山岸さんご家族以外にも、何人か友人がいらっしゃってて、結構な人数でのホームパーティ。チリの独立記念日は、こうして、家族友人が集まって、アサードパーティというのが一般的な過ごし方のようです。いやぁ、こういう現地の風習を体験させていただくのって、すごく嬉しい。さて、バーベキュー台に肉が置かれ、準備が始まる。肉が焼けるまでの待ち時間に、前菜としてエンパナーダをいただき、祝い酒として、フルーツの発酵酒であるチチャがふるまわれる。そして、肉が焼け、好きな肉をお皿に盛って、「サル~(乾杯)」「ディエスオーチョ(18日)」という掛け声で、改めてワイン乾杯。

 「チャリダーの人って例外なくみんな大食らいなんだよな。遠慮なく食べてな」と、山岸さんに言われ・・・ええ、オイラも、その例外ない一人デスんで、遠慮なくいただきます!大きめの皿に山盛り二杯分の肉をいただいちゃいました。いやぁ、おいしゅうございました。

 その後、チリ人のご友人の方々とお話しながら、素敵な午後のひと時を過ごす。日本語が分かる人もいるんだけど・・・会話は、スペイン語、英語、日本語が入り乱れる三カ国語会話。これ、一見不思議そうに思えるでしょうけど、今のオイラ的には、一番しっくりくる会話方式だったりするのですよ。日本語で話してて、あれ?通じてないなと思ったら、英語に切り替え、自分が言いたいことが英語で出てこなかったら、スペイン語を発してみる。これで、会話が成立してしまうこの空間がとても心地よい。

 あっという間に19時過ぎになっちゃいまして。20時から今度はビーニャの海岸で打ち上げられるという花火を見に行くことにしていたので、楽しかったパーティもここで終了。山岸さん、ホントお誘いいただいて、ありがとうございました。アサードおいしかったし、パーティ、すごく楽しかったデス。

 で、チハルちゃんと一緒にビーニャの海岸へ。ちょうど人だかりが出来ているところへ辿り着いた時に、皆さんの国歌大合唱がはじまった。そして国歌が歌い終わってすぐ、打ち上げられ始めた花火。おぉぉ、もりあがるぞ~と思っていたら、あれあれ、すぐに終わってしまったのであった。昨日のバルパライソの花火が30分くらい続いたのに、今日はこれだけぇ~・・・見に来ているチリ人たちも、なんだか肩透かしをくらったような顔をしながら、ぞろぞろと引き上げはじめる。しょうがないので、岐路につくオイラ達。せっかく来たから、夜景でも撮影しながら帰るか、と二人でカメラを構えていたら、後ろから「ど~ん!!」という花火音が聞こえてくるぢゃないですか。

 アレェ~、まだ花火あんのかい!

 この位置からだと、岩が陰になってしまい、花火が見えにくい。慌てて元いた絶好スポットへ戻る。どうやら、トラブルか何かで中断されちゃったみたいですな。再開した花火は、ガンガン打ち上げられ、最後の最後は、怒涛の乱れ打ち。いやぁ、きもちいい。

 花火で始まり、花火で終わった独立記念日の一日でした。