Lago por una barca
湖をフェリーで渡り、4度目となるアルゼンチンへ

2010.10.05 / Chile~Argentina (Puerto Fuy~Lago Lacar周辺) 本日 自転車15km走行 : Total 22454km走行
天気:晴時々曇 自転車折りたたみ:1
朝飯→ビスケット 昼飯→ペスカドプレート 夕飯→なし / 宿→テント泊

(English)
 Today I ride boat with BD-1. And I entered Argentina.



(Español)
 Hoy monto el barco con BD-1. Y entré en Argentina
 プエルト・フイ、湖畔にポツリとある小さな村でして。雰囲気いいトコロだよぉ、と聞いていたので、なんだったら2泊くらいしていこうかと思っていたのですが・・・確かに、いい場所です。村には70軒くらいしか家はなく、ただ、自然が雄大にそこに横たわっているだけの素敵な場所。あぁ、確かにいい場所なんですが、何もないという贅沢さが、今のオイラには重過ぎる。ただ雄大な景色だけがそこにある、という場所とどう向き合えばいいのか分からない。いや、奇岩みたいなモノがゴロゴロしている場所だったら、テンションあがって時間があっという間に経つんですが、静かに山と湖が存在しているって場所は、なんだか時間をもてあそんでしまいまして。いや、何もないってことに戸惑っているんじゃなくて、このところ、湖ばかり見てきているため、感覚が慣れてしまったからなのかもしれない・・・なんか、微妙にワクワクしてこない。

 ということで、本日、プエルト・フイを出発することに。といっても、実は、ここから先は、Pirihueico湖が、ド~ンと横たわっていて道がないんです。先へ進むには、湖の上を通るしかない。ええ、フェリーに乗って進むしかないんですよ。で、このフェリー、今のオフシーズンには13時出航の一日一便しかない。なので、フェリー待ちの午前中は、プエルト・フイの村をブラブラして時間をつぶす。村の背後にそびえるChosnuenco火山はあいにく雲がかかっていて山頂が見えない。ちなみに、このChosunenco火山は、フリーで登山できるらしいです。ビジャリカに登ったオイラとしては、もう雪山火山登山はしばらくいいやって感じなのでパスですが・・・う~む、でも雪山にフリー登山って危険すぎないか?

 さて、12時になり、昼食をすませて、フェリーに乗り込む。自転車をそのままのせてもらう。フェリー移動は基本的に荷物をはずさなくてもいいのが楽でいい。オイラの後に次々と車が乗ってきて、フェリーの甲板はいっぱいに。そして、車から降りてきた、おじさんおばさんたちが、オイラとファニーバニーを囲み、質問攻め。そして、「これを食べるか?」とハム&チーズサンドのプレゼント。そんなこんなで、和気藹々とした1時間半の船旅はあっという間に終了。

 対岸のプエルト・ピリウエイコに到着し、車で去るおじさんおばさんたちに別れの挨拶。さて、ここから、国境越えに挑みます。一旦チリを出国して、またアルゼンチンに入るんです。アルゼンチン側のこの一帯、南米のスイスと言われているナウエル・ウアピ国立公園がありまして。せっかくなので、アルゼンチン側の景観も楽しんでおこうと思ったのですよ。

 ここからチリのイミグレまでは8kmほど。相変わらず、走りづらい砂利道&上り坂になっていて、辛い。と、後ろから車が迫ってくる音が聞こえてきた。ん?フェリーに乗っていた車は全てオイラより先に出発したはずなのに・・・と思って振り返ると、天井にパトランプをつけた国境警備隊の車じゃないですか。その車がオイラの隣に。何を言われるかと思ったら「イミグレまで乗っていくか?」と。いやぁ、ありがとうございます。そりゃもう、お言葉に甘えさせてもらいます、ということで、国境警備の車の荷台に乗せてもらい、一気にチリのイミグレへ。ここで、先ほど別れを告げたおばさん軍団に追いつく。「あら、速いのね」と、自転車で走ってきたもんだと思ったおばさんたちは、えらく感心してくれまして。真実を伝えようと思ったのですが、まぁ、ここは勘違いしてもらっておこうと、ニコリと笑って「ええ」。

 チリのイミグレは、問題なくパス。自転車に乗り、いざ国境越えと走ろうとしたところ、先ほどオイラのパスポートにスタンプを押してくれたイミグレのオジさんが、休憩がてら、外へ出てきた。そして「お、シクリスタだったか」と声をかけてきた。そして、オイラのファニーバニーを見て「いろんなシクリスタ達を見てきたが、お前の自転車はいいな、気に入ったぞ」と言ってくれまして。そんなイミグレのオジさんと記念写真をパチリ。

 チリのイミグレから3kmほど走ると、<Republica Argentina>の立て札が。どうやらここからアルゼンチン領のようだ。そこからさらに4kmほど走って、アルゼンチン側のイミグレに到着。ここでは、プエルト・ピリウエイコで別れたオジさん軍団と再会。オジさんたち、どうやら、積んでいた食べ物が検疫でひっかかってしまったようで。棄てるのはもったいないからということで、ここで引っかかった食べ物を食べていたんです。で、その食べ物処分作業に、オイラも参戦。オジさんたちが、食え食え、といって渡してくれるミカンやらパンやらをいただく。う~む、昼飯をたらふく食べて、さらにフェリーでパンを奢ってもらったから、結構お腹いっぱいだったのですが・・・まぁ、いただける好意には甘えておくという信条ですので。ガッツリいただきました。オジさんたち、ありがと~。

 で、アルゼンチン入国、オイラの番になったのですが、オイラの荷物は特に調べられることもなく、パスポートにスタンプをポンと押してもらい終わり。あっけなく、4度目となるアルゼンチン入国です。

 ここから最寄の町であるサン・マルティン・デ・ロス・アンデスまでは、40kmほど。時刻はすでに16時半(チリ側では15時半だったのだが、アルゼンチン側は1時間時差があるため)。この時間からサン・マルティンに到着するのはもうムリだなと思ったので、どこか途中でいい場所があれば、テント泊することに。

 この辺、国立公園内なので、キャンプ地なんかもあるんですよ。でも、なんかお金払ってテントを張らせてもらうのもナンだなぁと思いまして・・・しばらく走っていると、ちょうど、道から隠れる場所に平らな草地を発見。今日のテン場を無事確保。さて、テント生活、アクティブに動いて満喫しようと思うも、今日も、特に何もせず、ゴロリと横になり、いつの間にやら寝てしまったのでした。オイラのテント生活は寝るだけだなぁ・・・う~む、テント旅をしている皆さんは、テント生活は、どんな風に過ごしているんだろうか?