A Isla de Chiloe
島へ渡るというワクワク感

2010.10.27 / Chile (Puerto Montt~Ancud) 本日 自転車97km走行 : Total 23010km走行
天気:雨のち曇時々晴
朝飯→パン 昼飯→パン 夕飯→ラーメンリゾット / 宿→Camping Arena Gruesa(3500ペソ)

(English)
 Today I left from Puerto Montt. I entered to Chiloe Island.



(Español)
 Hoy salía de Puerto Montt. Entré a Isla de Chiloe.
 まだ、編集作業は終わっていないし、日記も書き残しているのですが、本日、プエルト・モンを出発することにしました。なんかあの部屋に残って一人作業をするのは、なんだかなぁって気分になってきちゃったので。

 と、そんな決心をした本日ですが、ザーという雨音で起こされる。昨日までの快晴はウソだったかのような雨空。えぇ~・・・

 確かに、昨日天気予報を見たら、雨だったんです。しかも、今日から一週間ずっと雨マーク。やはりプエルト・モンは雨が多い街らしい。ここ3日の快晴は、稀な状況だったのか?そんな稀な状況の中、ほとんど部屋にこもって作業をしてしまったオイラ。なんてもったいなかったのだろうと、今になって思う。

 と、しょうがないので、朝飯を食べながら、どうしようかと思っていたところ、雨が小降りになってきた。空を見ると、雲は薄くなってきていて、ところどころ青空も覗いている。オイラの天気予報センサによると、天気は回復に向かっていると判断。若干小雨がパラつくなかだったのですが、出発することにしました。ん~、それにしても、出発しようと思った日が雨だった場合、すんなりと諦めて次の日に順延する場合と、少々の雨でも強引に出発してしまう場合がある。完全に気分判断なんですが・・・この二つの違いには、どんな要因が絡んでいるのだろうか?その地に安住せず、次の場所へと向かってしまう旅人の心理は、いかなるものに突き動かされているのでしょう。

 さて、天気が回復するのではという判断のもと、出発したのですが・・・いや、確かに一度回復したのですが、途中から、ポツポツと再び雨。しかも、土砂降り。あぁ、今日の判断は完全に裏目に出たようです。やっぱりもう一日後にすればよかったかなぁ・・・いやいや、明日に延ばしたとしても、天気予報によれば、また雨みたいだから、結局同じさ、と勝手に自分を慰めながら、前に進む。まったく面白くない雨中走行を60km。ようやく雨も止み、青空が覗き始めた頃、Parguaという町に到着。向こう岸からコチラに向かってくるフェリーが見える。向こう岸・・・?ええ、ここからフェリーに乗って、島に渡るんです。チリの西海岸にぽっかり浮かぶ島、チロエ島に上陸するんデス。

 やってきたフェリーに、自転車をそのまま乗せる。船移動はホント楽でいい。そのまま7kmほどフェリーに揺られ、いざ、チロエ島に上陸。なんか、島に渡るってワクワクするんですよ。しかも、今回渡る島は<チロエ島>。名前の響きがいい。

 チリ本土とは異なる建築様式の家が立ち並ぶというチロエ島。ええ、確かに、魚の鱗をモチーフにしたような独特のタイル壁のカラフルな家々が建っていました。が、この鱗タイル、チリの湖地帯でもよく見かけたんですよねぇ・・・なので、新鮮味はちょいと薄く、島に来た実感を十分に享受することができず残念。なんか、島って独特の文化が形成されていて、島に渡った途端、本土とは違った異世界に突入ってのが、勝手な思い込みなんですけど・・・まぁ、これくらい本土と近い島じゃ、そんなに異なった独自文化が・・・ってワケもないか。パナマのサンブラスのように、自治区みたいにしたり、キューバのように、半鎖国状態にしないと、異世界な島にはならないんだろうなぁ。

 勝手な島への憧れ感から、ワクワクして上陸したチロエ島ですが、走ってみると、目の前に広がる風景は、今まで走ってきたチリの風景とあまり変わらない。牧歌的な農場風景は、これまで飽きるほど見てきたし・・・ん~。

 さて、そんなチロエ島、30kmほど走り、アンクーという町に到着。今日はここで休むことに。マギーおばちゃんに勧められた、海沿いにあって快適に過ごせるというホステルに行ったのだが、ドミはないとのこと。15000ペソの個室ならあるけど、と言われ断念。他の宿もいくつか行ってみるも、呼び鈴を鳴らしても誰も出ない状態だったりして。今の時期はまだ、シーズンじゃないのかな、宿探しがちょいと面倒な状態だ。しょうがないので、キャンプでもいいかと、ロンプラに載っていたキャンプサイトに行ってみることに。

 客は誰もいないようで、広い敷地、どこでもテントをはっていいぞと、言われ、海の見える見晴らしのよい場所にテントをはらせてもらう。だが、その海には、怪しげな雲がかかっていまして・・・ええ、この雲があるから、今日は、屋根のある場所に泊まりたかったんですけど・・・

 実はこのキャンプサイト、テントをはれるスペースが一つ一つ区切られていまして。で、そのスペースごとに、小さな屋根つきのテーブルが置いてあるんです。まぁ、雨が降ったら、この屋根の下に退避すればいいや、と思ったのが、怪しい雲のしたテントをはる決心をした決め手。で、この屋根の下にちょうどカバンをかけられるように釘が打たれているのが、細かいけれども素敵な心くばり。ここにカバンをかけておけば、犬に食べ物を荒らされることもないし、雨が降った時も、少なくともカバンは濡れずにすむ。そうそう、テントをはるとき、オーナーのオジちゃんに、「食べ物はここにかけておくこと。じゃないと、犬が食べにくるからな」と警告されまして。ええ、それは、十分に分かってます。ここんところ、二度も被害にあっているオイラですから。