Porque quiero conseguir la beatitud suprema mejor
最高の至福を得たいから

2010.11.8 / Chile (Lago Las Torres畔~Coihaique) 本日 自転車141km走行 : Total 23627km走行
天気:晴時々曇 パンク:1 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→ソパ 夕飯→惣菜 / 宿→Hostal Maria Ester (8000ペソ)

(English)
 Today I arrived at Coihaique. Today's run was very tough. I was tired. But this ainful leads me pleasure. I noticed why I run by bicycle.



(Español)
 Hoy llegué a Coihaique. La carrera de hoy era muy dura. Estaba cansado. Pero este ainful me lleva el placer. Noté por qué propongo a bicicleta.
 朝7時、テントを出ると、空は快晴、自転車日和。早速準備をして、8時前に出発。若干アップダウンはあるものの、気持ちよく舗装道路を走り始める・・・と、前方に砂利道が見えてきた。ん?一区間だけ工事でもしているのかなと思って突入したのだが、この砂利道、延々と続くではないですか。えぇ~、コイアイケまで舗装道路が続くんじゃなかったのぉ・・・今日は130km近く走らないといけないというのに、早くも、黄色信号が点滅しはじめる。

 相当な距離、未舗装道路を走らされ、やっと、再び舗装道路へ戻る。そして、次の町であるManifualesへと急ぐ。地図では昨日通り過ぎたVilla AmengualからManifualesまで40kmとなっていたのに、40km過ぎても町は見えてこない。ん?昨日湖まで5kmくらい走ったから35kmくらい走れば、辿り着くはずなのだが・・・ひょっとしてもう通り過ぎちゃったのか?と思いながら走っていたら、50kmくらい走ったところで、ようやくManifualesの町に到着した。うぬぬ、地図の表記が10kmほど間違っているようだ。ということは、今日130kmほどと思っていた距離は、実は140kmなのか?う~ん、このアップダウンの激しそうな道を140kmはキツイ・・・さらに激しく黄色信号が点滅。

 今の時点で12時。まだ50kmしか走っていないので、あと90km走らないとならない。日が長くなっているため、20時までは走れるとして、あと8時間で90km。平坦な道だったら走れない距離じゃないのだが・・・ここ、Manifualesもそれなりの町なので、今日はもう、ここで休んでしまうというのもアリだ。人は景色のいい場所に住みたがる傾向があるらしく、大抵人が集まって町になっている場所の周囲は風光明媚。Manifualesの町も例外ではなく、周囲には気持ちのいい風景が広がっている。とりあえず、昼飯でも食べてながら考えようと、レストランに入り、ソパを注文。久々に走っている途中でのレストラン昼食。温かい飯に気持ちを癒される。で、腹が満たされたら、なんだか、がんばれる気になってきちゃいまして。このまま走って、コイアイケまでがんばることに。

 時刻は12時半。走り始め、Manifualesの町を出たところで、風がふきはじめた。しかも、西風。オイラは西へ向かっているので、完全に逆風。風は次第に強さを増し、せっかくの下り坂だというのに、こがなくては進めない状態に。おぉ!?この区間は下りが多いであろうと予想して、がんばれると判断したのに、こんな調子では、全然前に進めないではないか・・・と、黄色信号は、ほぼ、赤信号に切り替わってしまうのではないか、という状況に。

 道はしばらく西方向に走った後、プエルト・アイセンからコイアイケへ続く道に合流したところで、東方向へと切り替わる。逆風はそこまでの辛抱だ、東方向へ切り替わったら、この風は今度は追い風になって、オイラを助けてくれるはず・・・と期待を胸に抱きつつ、がんばって走ったのだが、東方向の道へと入った途端、風はパタリと止んでしまった。えぇぇ~なぜ・・・人生なんてこんなもんです。

 まぁ、向かい風がなくなっただけでも、相当走りやすくなった。道もしばらくは緩いアップダウンだけ。時刻はすでに16時。コイアイケまで後50km弱。ギリギリだ。ここで、距離を稼がねば、と懸命にこぐ。30kmほど、ひたすらこぎ進める。こんなに必死になってこいだのは久しぶりってくらい必死にこいだ。そして、股ズレ。腿の付け根のところがヒリヒリしてきた。いや、ヒリヒリは通り過ごして、痛い。あぁ、やっぱりManifualesで休めばよかったのかぁ・・・と若干後悔モード。

 そして、残り20kmというところになり、上り坂が始まった。時刻は18時半。間に合うのか?途中真っ暗なトンネルもある上り坂をひたすら上る。次第に、周囲は絶景に。時間がないと焦る気持ちを押さえ込み、立ち止まっても写真を撮りたくなるほど素晴らしい風景。そして、峠を上りきったところから見えたのは、一つ向こうの山の麓に密集して存在する無数の家々。街だ、コイアイケだ。こんなところに存在する街だったとは・・・まったく事前情報を仕入れてこなかったため、コイアイケがどんなところにある街なのか全然知らないまま訪れまして。自転車でがんばって走ってきたというのと、想像だにしていなかった絶景の中にある街を目の当たりにして、なんだか、猛烈な感動に包まれるのを感じる。

 いやぁ、チャリダーだからこそ味わえるこの感覚。至福のひと時です。これを味わっちゃったら、チャリダーは止められませぬ。ちなみに、この感覚を味わうためには、自らの肉体を苛め抜かないとダメです。辛い想いがあったからこそ、快楽が快楽として享受できる。天国と地獄、地獄があるからこそ、天国を味わえるのです。地獄がない世界には、天国なんて存在しない。アイロンをかけたような平坦な世界は、退屈なだけです。チャリダーは、大変でしょう、なぜそんなに辛い思いをして旅するのですか?という質問に対して、今ならこう答えるでしょう、「最高の至福を得たいから」