Que Bueno! Cello Castillo
このフォルムはたまらん!セロ・カスティージョ

2010.11.11 / Chile (Coihaique~Villa Cello Castillo付近) 本日 自転車91km走行 : Total 23718km走行
天気:晴
朝飯→シリアル 昼飯→パン 夕飯→ラーメン / 宿→Camping Baqueanos (2500ペソ)

(English)
 Today I run on the road from Coihaique. I saw Cello Castillo. This mountain is the most beautiful I've ever seen.



(Español)
 Hoy corro en el camino de Coihaique. Vi Violoncelo Castillo. Esta montaña es el más bonito que he visto alguna vez.
 朝起きて、そろそろ天気が崩れるているんじゃないの?とビクビクしながらカーテンをめくり、窓の外を見るも、今日も快晴。う~む、アウストラル街道は雨が多いってホントなのか?

 部屋に散らかし放題に散らかしてしまっている荷物をまとめ、出発準備。お世話になった宿のおばちゃんに別れを告げ、出発。

 コイアイケからプエルト・イバニェスまでの道はしっかり舗装されているとのこと。天気はいいし、道もいいし、今日はいい走りになりそうだ、と気分よくペダルをこぐ。黄色い花、白い綿帽子、パタゴニアに入って道端にタンポポをよく見るようになった。どうやら、パタゴニアといえばタンポポというほど、この辺はタンポポだらけらしい。う~ん、オイラがパタゴニアタンポポを意識し始めたのは、ラス・ガビオタスあたりからかなぁ。あそこのファームでも、一面にタンポポが咲いていた。

 さて、そんなタンポポ風景が広がる中、途中、滝が見えたので、止まって写真を撮っていた。すると、後ろからバイクに乗った警官らしき人がやってきて、オイラに、そこで、そのまま止まっていろ、と指示してくるではないですか。え~、オイラ、何も悪いことしてませんよ・・・道はちゃんと、右側を走っているし・・・ここで写真を撮ったのがいけないんですか?それとも、ノーヘルだからですか?と、警官に止められるなんて、久々だったもんだから、思わずあたふたしてしまう、オイラ。早口でスペイン語をまくしたてる警官の言っていることが最初はよくわからなかったのだが、何度も聞き返すうちに、状況が飲み込めてきた。どうやら、この公道で、本日自転車レースが行われているらしい。で、もうすぐレース集団が通るから、邪魔にならないように、一般車両(自転車含む)は、レース集団が通過するまで、道脇で待機してもらう、とのことなのだ。ちょうど対向から車が来たので、その警官は、オイラに「自転車集団が通り過ぎるまで、そこを動いちゃダメだぞ」と言い残し、対向車両を止めに行った。そうこうしているうちに、通りの後方に、すごいスピードで走る自転車野郎達が、見えてきた。その集団はあっという間に、近づいてきて、風のように去っていった。そして、集団が去るのを見届けた警官が、動いてヨシの合図を出す。いやぁ、速いなぁ、ああいう人たちとは併走なんてできないや、なんて思いながら、走りはじめたら、しばらくして、風のように去っていった第一集団から相当遅れて走る人たちが、後ろから近づいてきた。あ、この人たちとなら一緒に走れるかも、と、追い抜かれる瞬間、彼らのスピードに合わせてがんばってみるも、やはり、置いていかれた。まぁ、そもそも、タイヤの大きさが違うんだから、張り合ったって、ムリって話です・・・

 さて、しばらく走っていたら、今度は対向から、さっきの警官が向かってきた。レースの折り返しだ。事情を承知しているオイラは、警官からの目の合図で、道脇に止まる。うなずく警官。またもや風のように通り過ぎていく自転車野郎たち。それにしても、こんなにも気持ちのよい道路でレースとは、いいですなぁ。こういうスピード系のレースだと、今のオイラは参加できないけど、市民のワイワイレースだったら、ぜひ参加してみたい。

 しばらく続いたファーム風景が次第に、険しい山々の風景へと変わっていく。といっても、山を上るような道ではなく、山と山の間を抜けるような道。上りメインで、アップダウンが繰り返される道だが、周囲の風景があまりにも気持ちいいので、全然苦ではない。風も結構吹いているのだが、基本追い風。と、突然、前方に、道脇まで小さな氷河がのびているのが見えた。こんなにも近くまで氷河が下りてきちゃっているのは、めずらしい。思わず、自転車を止め、氷河に近づき、上り始めるオイラ。プチ感動です。

 しばし、氷河で戯れた後、再び走り始める。周囲は絶景。荒々しい岩岩がむき出しの山肌の風景は大好きでして。次第に、道は下り坂になり、ひたすら、両脇に広がる山々を見ながら、気分よく自転車を走らせていると・・・右手に突然、物凄いものが見えた。「なんだあれ!?・・・ひょっとして、あれが噂に聞く、名峰セロ・カスティージョか!!!」ええ、地図を確認したところ、どうやら、オイラが思わず心奪われてしまった、超カッコいい峰峰が連なるあの山は、セロ・カスティージョで間違いなさそうだ。「す、すげ~・・・」カスティージョとは、スペイン語で<城>の意味。玄武岩の小塔がいくつものびている山の峰のフォルムは、まさに城。最初に見えたポイントで何枚も写真を撮り、ちょっと下って、その姿を確認すると、また止まって写真を撮る、といったことを繰り返しながら、下っていくと、ミラドール(展望台)があった。このミラドールは、斜め45度のセロ・カスティージョを拝め、さらに、眼下に、パノラミックなファーム風景を見ることができる、という絶景ポイント。さらに、日の具合が抜群の時間帯でして。日の入りに向かって、やや傾き気味の日の光が、小塔の部分に対して逆光に入り、それでいて、前面にある山々には、しっかりと日が入っているという絶妙のライティング。いやはや、今までいろんなミラドールから絶景を見てきましたけどね、ここの絶景は、一番です。この角度のセロ・カスティージョの姿が、ただもう、素敵すぎて。惚れ惚れします、ハイ。

 今日は、このセロ・カスティージョを斜め45度で拝めるキャンプサイトでテント泊することにしました。ファームの中にあるキャンプサイトで、馬の糞臭いのが難点ですが、景色は抜群。あ~、今日の道は、シエテラゴスルート以上の興奮だったな。ベストルートに認定だ。