Rojo luminoso Cello Castillo
猛烈感動、深紅に染まるセロ・カスティージョ

2010.11.12 / Chile (Villa Cello Castillo付近~Chile Chico) 本日 自転車32km走行 : Total 23750km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→ハンバーガー 夕飯→ラーメンチャーハン / 宿→Hostal Rafita (6000ペソ)




(English)
 In this morning, when I waked up and went out of tent... I saw unbeleavable scene. Cello Castillo was so red! It was beautiful scene.



(Español)
 Por esta mañana, cuando yo el waked a y salió de tienda... Vi la escena del unbeleavable. ¡Violoncelo Castillo era tan rojo! Era la escena bonita.
 朝、セロ・カスティージョを拝もうと、早起きしてテントから出ると・・・ビックリした。山が燃えている・・・いや、深紅に染まっているではないですか。日の出の朝日を浴びた玄武岩はこんな色になるらしい。あぁぁ、昨日、十分に感動させていただいたのですが、今日も、こんな演出で驚かせてくれるとは。すっかりファンになりました、セロ・カスティージョ。そもそもねぇ、名前くらいしか知らなかったんですよ、セロ・カスティージョって。この辺に、そういう名前の山があるらしいってことくらいしか情報を入れてなくって。どんなカタチで、どれほどの山なのかとか、ほとんど知識を持っていなかった。今考えると、それがよかったんだと思う。期待感0の相手が、圧倒するスゴさでいきなり目の前に現れたんだから、そりゃもう、興奮メーター、振り切れちゃうってもんです。

 いやぁ、ココへ来て、パタゴニアの素晴らしさをようやく実感しはじめました。そうそう、南緯40度以南のチリ・アルゼンチン領をパタゴニア地方といいまして、ここは、人口密度がえらい低くて、とにかく手付かずの大自然が残されまくっているという、自然好きなら、垂涎ものの地と聞いてまして。で、旅の3年目はイン・トゥ・ザ・ワイルドだ!!!と息巻いて、そんな噂のパタゴニアへ突入したオイラであったのですが、確かに、豊かな自然風景が広がっているものの・・・チロエ島は雨ばかりだったし、アウストラル街道も、しばらくは、ただの林道だったし・・・心を揺さぶられてしまうような、圧倒的な自然風景には出会えず。ちいとばかり、心の中に、不完全燃焼感を抱きながら、ただ、タンタンと走り続ける日々が続いていたんです。

 そんな燃えくすぶる心に若干火がつきはじめたのは、アウストラル街道北部ラ・フンタの町周辺。この町周辺の景色には、心を揺さぶられた。が、その後、しばらく雨が続き、せっかくつき始めた心の火が消えてしまいまして。で、そんな心に再び火種を放り込んでくれたのが、コイアイケ。そして、その火種を絶やすことなく、燃え広げさせてくれたのが、セロ・カスティージョってワケで。

 パタゴニアはタンタンと走って、早いところウシュワイアへと向かうか、という気持ちに包まれ、安易にフェリーに乗って近道することを選択したワケですが、セロ・カスティージョを見て、ひょっとして、ここからのパタゴニア・チリはスゴイことになるのではないか?このままアウストラル街道を走っていったほうがいいんじゃないのか?という想いが沸き起こり始めまして・・・幸い、まだ、どちらの選択も、できる地点にいる。ここから、Villa Cello Castillo方面に進めば、アウストラル街道へ進めるし、プエルト・イバニェス方面に進めば、フェリーで近道もできる。うぬぬ・・・

 行こうかどうしようか迷ったら、大抵、とりあえず行ってみる方向で決着をつけるオイラなのですが、今回は・・・結局、フェリーのチケットを買っちゃってるしな、ということで、自分を納得させ、パタゴニア・チリはパスし、プエルト・イバニェスへ向かうことに。パタゴニア・チリに魅力を感じつつあるものの、今、ほとんど情報が手元にないし、なにより、雨が降る可能性が高い未舗装道を走るというのを避けたいというのが本音のような気がしている。

 まぁ、行かなかった後悔はしばらく残るかもしれないけど、それはそれで、次回の楽しみになるじゃんと、心が切り替わるさ、と割り切り、セロ・カスティージョに別れを告げ、プエルト・イバニェスへ向かう道へと、ペダルを漕ぎ出す。下り坂に追い風。下りきったところで、後戻りは大変。さぁ、もうあきらめよう、と心を説得。

 途中、モラレス湖という湖が見えてきたので、寄ってみることにした。自転車を止め振り返ると・・・なんと、湖越しに、さっきお別れしてきた、セロ・カスティージョの姿が見えるではないですか。いや、こんな風にまた絶景を演出してくれちゃって・・・うんうん、この風景を見れただけでも、こちらのルートにしてきてよかったと思おう、と、さらに、こちらルートを選択したことの正しさを自分の心に納得させようとする。

 追い風に押され、楽々プエルト・イバニェスに到着。18時50分発のフェリーなので、相当ゆっくりな出発で向かったのだが、お昼過ぎには着いてしまった。湖岸沿いへ行ってみると、WiFiマークのあるカフェレストランを発見。ここで、パソコン作業をしながら、時間をつぶさせてもらうことにする。つながるのはいいのだが・・・メチャメチャ遅い。イライラするほどの遅さだ。パタゴニアに入って、それなりにネットにつながる環境はあるのだが、ほぼ、どこでも、スピードが遅い。まぁ、人口密度が低い地帯なので、インフラが十分ではないのだろう。とりあえずつながるだけでもありがたいと思わねば。メールチェックと、ブログ更新をすませ、後は、ネットにつながなくてもできる日記書きで時間をつぶす。

 意外とあっという間に時間が経ち、まだ作業が終わらないまま、乗船時間に。フェリーにそのまま自転車を乗せる。定刻どおりにフェリーは出発。2時間の船旅で、チレチコに到着。さぁて、明日には、アルゼンチンへと向かうとするか。