Ése es Fitz-roy
あれがフィッツロイか?

2010.12.06 / Argentina (Laguna del Desierto南岸~El Chalten) 本日 自転車35km走行 : Total 24585km走行
天気:晴れ(曇多し) ネット:1
朝飯→パスタ 昼飯→パン 夕飯→ラーメンチャーハン / 宿→Alb Patagonia (60ペソ)

(English)
 Today I arrived at El Chalten.



(Español)
 Hoy llegué a El Chalten.
 すっかり違和感がなくなってきたテントで迎える朝。起きて外に出ると、昨日の天気がウソのように空は晴れ渡っている。これは、朝飯前に、散歩がてらに氷河でも見てくるか、とキャンプ場の裏山へと向かうオイラ。そう、このキャンプサイト、場所代として30ペソ要求されるのだが、裏にでっかいウェムル氷河があり、ここに泊まれば勝手に見に行くことができるのだ。ちなみに、ここはキャンプ場オーナー所有のプライベートな土地。自分の土地に氷河があるって・・・なんて素敵な土地をお持ちなんでしょう。

 ちょいとしたトレッキングルートになっている山道を30分ほど上り、辿り着いたミラドール。目の前に見えた氷河に感動・・・というより、ここから見えるエル・チャルテン方面の景色の絶景っぷりに目を奪われてしまった。あいにく、フィッツロイと思われる山には、雲がかかってしまっていて、その姿の全貌を拝むことができない。時々雲の切れ間から見える姿にドキドキさせられる、チラリズム。風が吹いているのか、雲はえらい勢いで流れている。この雲の流れだったら、そのうち雲がかかっていない姿を見れるんではないかと、寒い中しばらく待ってみたものの、次から次へと発生する雲が切れ間なくフィッツロイにかかるため、見れない。お腹も減ってきたため、諦め、テントのある場所へ戻る。

 パスタをつくり、腹ごしらえをして出発。いつもより遅めの出発時間だが、本日の目的地であるエル・チャルテンまでは40km弱の距離。まぁノンビリ走っても、夕刻前には辿り着ける。途中途中でアングルを変え、見えてくるフィッツロイらしき山を拝みながら、自転車を進める。と、ここで見えているのはフィッツロイ<らしき>山。いくつかの山々が連なっているこの辺の山群、どれがどの山なのか、まだ把握しきれていないオイラとしては、「多分、あれじゃねぇのか?」という不確かな勘で判断しているだけ。フィッツロイだと思って、ありがたく拝んできた山が実は違う山でしたというオチになってもおかしくない。

 そうして走っているうちに、フィッツロイにかかっている雲が薄くなってきた。あぁ、これだったら、キャンプ場のミラドールでもうちょっと粘っていればよかったなぁと若干後悔。あそこから全貌が見たかった・・・

 エル・チャルテンに到着する手前頃には、完全に山の姿を拝める状態になっていた。「あれがフィッツロイか!」雲の切れ間から見えた花崗岩の岩肌は、やはり思ったとおりフィッツロイの山肌であった。山の後ろに広がるパタゴニア南部大雪原から発生する雲のせいで、全貌意の姿を拝むのが難しいというフィッツロイ。うむむ、噂どおりでした。エル・チャルテンに到着し、宿にチェックインした後、シャワーを浴びて外に出てみると、再び雲隠れしてしまったフィッツロイ。見れるときにガッツリ拝んでおかないと・・・さっき見た姿が最後の姿でしたなんて悲しすぎるぞ。

 ということで、早め早めに行動しておこうと、早速明日からフィッツロイの麓へトレッキングに向かうことにした。スーパーに食料を買い出ししにいき、大量に買い込んだ食材をダンボールにつめ、宿に戻ろうと歩いていると・・・「それは全部ビールか?」と声をかけてくるオジさんが。「違いますよぉ」と振り返ると、ビジャ・オヒギンスで知り合ったチャリダー、ウェマーおじさんじゃないですか。見た目はもう60歳くらいのドイツ人おじさん(おじいさん)なのだ。そんな年齢で、自転車旅をしているスゴイおじさん(おじいさん)でして。そして、そんなウェマーおじさんの後からやってきたのは、同じくドイツ人チャリダー、クリスチャンとジェニファー。「ヨシ、一人であの道を通ってきたのか?」とクリスチャン。あの道とは、もちろん、シットな国境越えのアルゼンチン道のことだ。「皆が先に行っちゃったから・・・孤独だったよぉ。まぁ、馬で荷物を持っていってもらったから楽だったけど」「俺たちはホント大変だったよ。二度と通りたくないね、あそこは」そんなやりとりをしながら、戦友の健闘を称えあうオイラ達なのであった。