Cielo de ruta 40
この空を見たかったのかも

2010.12.12 / Argentina (El Chalten~La Irene) 本日 自転車142km走行 : Total 24727km走行
天気:曇のち晴 自転車折りたたみ:1
朝飯→おむすび 昼飯→おむすび 夕飯→パン / 宿→テント泊

(English)
 Today I run on route 40.



(Español)
 Hoy corro en ruta 40.
 体は疲れているような気もするのだが・・・カラファテまで行ってしまえば、日本人・韓国人宿があるので、そこでゆっくり休むことにして、本日、エル・チャルテンを出発することに。

 今日の天気は雲が多く、風は強め。パタゴニアの風だ。ちなみに、風は西風、オイラが向かう方向は東方向。完全な追い風だ。しかも、東方向の道は90kmほど延々ほぼ直線で続く。こんな好条件の中で走れる場所はなかなかありまんで。走り始めると、自転車がグングン進んでいく。ペダルを漕いでいないのに、勝手に自転車が走ってくれる。こりゃ、楽しい。90kmがあっという間。90kmを4時間で完走しちゃうなんていつものファニーバニーでは考えられない新記録。いやいや、だっていつもなら一日かけて走る距離を4時間ですよ。4時間。いやぁ、衝撃の走りでしたよぉ。

 そして、90km走ったところで、あのルート40と合流。計画ではペリト・モレノから突入するはずだったルート40、ようやくここから、走れることに。もともと、写真を見て、惹かれてしまったルート40。目の前に、実物の風景が広がっているのをみて、自分が何に惹かれたのか気付いた。そうか、この空の風景に惹かれたんだ、と。まるで広角レンズで捉えたように、グアァっと広がっている雲。そして、真っ青な空の色。これだ、これが見たかったからルート40を走りたかったんだ。早速憧れていた風景を目の当たりにして感激。早速、おむすび弁当を広げ、ほおばる。

 そして、合流したルート40を走り始めたのだが・・・実は合流した点で、走る道はⅤの字に方向転換。つまり、今まで味方だった西風が、今度は向かい風となり敵へと変貌するのだ。そうそう、追い風の時って、風と一緒に移動することになるので、実は、風をあまり感じない。楽に走れるとは思っていても、それが追い風のおかげということはあまり気付かない。自転車で走っていると、いつも向かい風ばかり会うって思うのは、追い風の時には風を感じていないからだったのだ。ということで、いきなり向かい風になって、強烈な風を感じることになった。今日はこんなにも風が吹いていたのかと、改めてビックリ。暴風にさらされながら、さっきまでの快走がウソだったかのように、ノロノロ運転。まったくスピードがでなくなった。さっきの90km道路のスピードで走れれば今日のうちにカラファテに到着できるのではないか、という淡い期待を持ったのだが、そんな淡い期待はもろくも崩れ去ってしまったのであった。

 暴風を正面から受けると、まったく前に進めなくなる。これがパタゴニアの風か・・・ルート40に突入した途端に、ザッツ・パタゴニア体験の洗礼を次々と。いやぁ、楽しいような厳しいような。

 この辺、パンパと呼ばれる土地で、農場地が延々と続いており、建物なんてほとんど見当たらない。テントを張れそうな場所はたくさんあるのだが、この風の中、適当にテントを張っちゃうと、風で飛ばされかねない。どこか、風除けになりそうな場所はないものかと、とりあえず、テン場を探しながら、走り続ける。ルート40に突入して50kmほど走り、向かい風の中登り坂を上るという試練をへて、その峠を越えたところ、先に建物らしきものが見えてきた。<La Irene>と看板が出ていたこの建物、近寄ってみると、子供二人が戯れている。窓をのぞくと、オジさんがいたので「すいません、ここにテントを張っていいですか?」と聞くと、「おお、いいぞ。あっちの木の陰にテントを張れ張れ。ガハハ」と快諾いただきまして。廃車になった車と木ではさまれた場所が、風除け場所になっていたので、そこにテントを張る。パスタでも作ろうと、オジさんにお願いして2リットルほど水を新たにもらったのだが、いざ、調理しようと調理バックに手をかけたら、なんかめんどくさくなっちゃって、今晩の飯はパンで済ませる。そして、食後、テント内で横になったら、あっという間に寝ついてしまった。う~ん、なんかやっぱり体が疲れているのかなぁ・・・