Ride on Ostrich
ダチョウが大好きになりました

2011.5.4 / SouthAfrica(Oudtshoorn) 本日 自転車55km走行 : Total 26525km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→パン 昼飯→チャーハン 夕飯→チャーハン / 宿→Backpacker Paradise and Joyrides(ドミ今日もおまけで60ランド)

(English)
 Today I ride on Ostrich.



(Español)
 Hoy monto en Avestruz.
 昨日、送迎バスで素敵な山道を通ってきて、ここオーツホーンへやってきまして。ええ、ここ、オーツホーンは、山々に囲まれた静かな谷あいにある町なのです。手前には、昨日越えてきたウテニカ山脈があり、そして、町の裏にはスワートバーグ山脈がある。

 で、このオーツホーンをどうやって楽しもうかなぁと、地球の歩き方を見ていたら、このスワートバーグ山脈の頂上へと続く、スワートバーグ・パスという峠越えルートが素晴らしいって書いてあるじゃないですか・・・これは、登るべきか、と悩んでいると、宿の受付のお兄ちゃん、ヒューゴが「山頂までバスで連れて行って、そこから自転車で下るっていうツアーがあるよ」と教えてくれた。通常レンタルチャリで行くこのツアー、オイラは自前の自転車で行くからと、交渉すると、200ランドにまけるよと言ってくれるじゃないですか。うぬぬ、200ランド・・・山頂までつれてってくれるだけで、この値段はちと高すぎる・・・しかも、のぼりを連れて行ってもらって、下りだけ自転車って、チャリダーとして邪道じゃないですか?なんて気持ちもあったのですが・・・普通に行くと50km以上の道で、一日で往復するのには厳しい道のり。ん、ここは、その、のぼりを連れて行ってもらうという行為がどれだけ邪道なものなのか、いっちょ、体験してみるというのもアリなんじゃないの、と、ヒューゴの勧誘に折れるカタチで、ツアーに申し込むオイラ。

 ということで、朝9時に、バンに自転車を乗せ、出発。1時間ほど過ぎ、スワートバーグ山脈の山頂に到着。車から降りて、周囲を眺めるも・・・う~ん、なんの感慨もない。やっぱり、邪道でした。峠は自分の足で越えないと、まったく心が反応しない。チャリダー的には、上に連れて行ってもらって、下りだけ自分でっていうのは無しです。ま、確かに、眺めはよかったんですけどね。こういう景色は、自分の足で登った後に見ると、それこそ、最高の景色になるんです。200ランド、ちと高い授業料でしたが、いい勉強になりました。

 さて、この峠下り、ただ下るだけではないのですよ。さすがのオイラも、それだけで200ランドもの大金を払って車に乗るようなことはしないです、ハイ。実は、下り道の途中途中にいろいろな見るべきポイントがありまして・・・下るついでにいろいろいけるのなら、車で運んでもらうのもいいかもね、という裏の狙いがあったのです。で、まず辿り着いたのは、カンゴー洞窟という鍾乳洞スポット。洞窟・・・あんまり興味がないんですよねぇ、オイラ。というか、洞窟ガッカリ説を信じているオイラとしては、お金を払ってまで洞窟に入ろうとは思えなくて。一応、入り口まで行ってみたんですけどね。やっぱりどうしても、行きたいって気にはならなくて。カンゴー洞窟はスルーすることにしたのでした。

 そうそう、カンゴー洞窟を後にしながら、洞窟ってなんで、心に響かないのかってちょっと考えてみました。洞窟観光って大抵、ガイドつきか、大勢が進む中、一緒についていくってパターンが多いでしょ。これが、洞窟をビミョウにさせる原因なんだと思うのです。何度か日記に書いたけど、圧倒的な自然が、心に語りかけてくれるのは、一人になった時だけ。周囲に人がいては、ダメなのだ。洞窟もね、一人で彷徨えたら、スゴイって思えるのかもしれない。ま、危険だからなのか、なかなかないんだけどね、フリーで遊ばせてくれる洞窟って。

 そんなことを考えながら、次に向かったのが、カンゴーダチョウ農園。ここはねぇ、楽しみにしていたんですよ。というか、オーツホーンに来たのは、この農場を訪れるため。ここでは、なんと、ダチョウに乗って、しかも、その乗ったままのダチョウを走らせてくれるんですよ。走るダチョウに乗るって・・・そんなに特別なことなの?って思った方。いや、オイラも、そんな特別なことだとは思ってなかったんですよ。でも、この旅に出発する直前にテレビ番組イッテQで流れていた<珍獣ハンターイモトのワールドツアー>で、イモトさんが、ダチョウ乗りに悪戦苦闘していて。そんなに大変なことなら、ちょっとやってみたくなるじゃないですか。オイラならできるぞって、優越感に浸りたいし。

 そんな下心を抱きながら、ダチョウ農園に入る。入り口が超豪華なこの農場・・・以前、ダチョウってブームになったことがあったらしく、ダチョウで、巨万の富を稼いだダチョウ成金なる人たちが出てきたほどだったらしいのですよ。この豪華な建物も、そんなブームの名残なのかな、なんて感じながら、ツアーが始まるのを待つ、オイラ。

 10分ほど待ったら、ガイドに呼ばれ、農場ツアーが始まった。いろんな資料が飾ってある部屋に通され、その資料を見ながら、ダチョウについていろいろ説明してくれるのだが・・・オイラとしては、早くダチョウに乗りたくてしょうがない。ガイドの話は完全に上の空。あ、でもダチョウの卵話には反応しました、オイラ。残念なことに、今オフシーズンらしく、今の時期、ダチョウの卵料理は食べれないらしいのですよ。肉はケープタウンで食べてきたんで、オムレツ系のダチョウの卵料理を、ここで食べるのも、一つの楽しみとして来たのに・・・えぇ~(涙)

 で、話が終わり、ダチョウたちが集う外の農場へ。そして、ついに、ダチョウ乗りに挑戦することに。乗る用のダチョウ、一応座るところに一枚の布が巻いてあるんだけど、鞍もなければ、手綱もない。足を巻きつけて体を固定し、ダチョウの羽部分を両手でしっかり握ってバランスをとるのだ。動き出さないように、顔に袋をかぶせられたダチョウが、台のところに、運び込まれる。オイラが一番手に乗ることになり、一緒に回っていたイギリス人の男性にカメラを渡して撮影してもらうようお願いする。

 さて、いざ、ダチョウの背中に乗り、重心のかけ方を教えてもらう。なんだ、意外と簡単そうじゃんって思ったのですよ、この時は。で、ガイドが、ダチョウの顔にかぶせてあった袋をとった瞬間、走り出すダチョウ。一応、安全対策として、農場の人二人が、後ろからサポートしてくれている。ひゃっほ~!!!と、テンションがあがった瞬間、地面が横に見えた。あっという間にダチョウに振り落とされてしまったのだ。まったく、ひっかけるところがないダチョウの背中。基本的に重心がどちらかに動いてしまうと、あっという間にそちらの方向からズレ落ちてしまうことになっちゃうのだ。

 う~ん、難しい。そして、悔しい。

 もう一回、やらせてくれ、とガイドに頼み込む。一緒に回っているカップルは、乗らないで見てるだけのようで、「彼にもう一度やらせてあげて」とそのカップルが言ってくれたので、もう一回オイラがやらせてもらえることに。

 前回の感覚から、とにかく、重心さえ、真ん中に保っていればなんとかなる、と学習したオイラ。再び走り出したダチョウの背中で、バランスだけを考える。そして、お、今回はイケテルじゃん、って思った瞬間、ダチョウがターン。おぉぉ、この動きは予想してなかったぁぁぁ、重心のコントロールがおっつかず、見事にバランスを崩すオイラ。なんとか体制を戻せないかち、崩れたバランスのまま、足だけは離さず、しがみついて、そのままもがくが、傾いた体は元に戻らず・・・くるくると回転した後、またもや地面に投げ出されてしまったのでした。二度とも、落下時に尻から落ち、ビテイ骨がしこたま痛くなってしまったオイラ。もう一回挑戦したい気持ちもあったのだが・・・やめておきました。自転車に乗れなくなるくらいビテイ骨を痛めてしまうわけにはいかないもので。

 いやぁ、乗りこなせなかったけど、スッゴク楽しかったですよ、ダチョウ乗り。そして、この戯れを通じて、すっかりダチョウに魅了されてしまいまして。よくよく見ると、キュートなやつなんですよ、ダチョウ。たたずまいは気品があるのに、なんか動きがコミカル。体と足のバランスも変だし。そうそう、足が妙にゴツイんですよ、ダチョウって。この足が、陸上動物第二位のスピードを出すのかぁ、なんてしみじみ思ったりして。

 今日からファンになります、ダチョウ。アフリカに来て出会った、<愛しの動物ファイル>ファイルナンバー2はダチョウに決定です。ちなみに、<愛しの動物ファイル>ファイルナンバー1はゼブラです。さてさて、このファイルナンバーがどこまで増えていくのか・・・アフリカ旅は、これが楽しみだ。

 といいつつ、ダチョウ農園の後、見えてきた、チーターに触れると評判のカンゴー野生動物園はスルー。猛獣に触れるってのは、ブエノスのルハン動物園で体験して、その楽しさは分かっているんですケド・・・アフリカでは、その猛獣たちと、サファリで、アフリカの大地で出会いたいって思ってるので・・・ここは行きたい気持ちをぐっと抑えて、おあずけです。たまには我慢もしてみます、ハイ。