Pony Trekking
楽しいぞ、ポニートレッキング

2011.5.24 / Lesotho(Malealea) 本日 自転車0km走行 : Total 27473km走行
天気:曇時々雨
朝飯→パン 昼飯→ソーセージ 夕飯→ラーメンチャーハン / 宿→Malealea Lodge(内緒の割引)

(English)
 Today I ride on the horse.



(Español)
 Hoy monto en el caballo.
 楽園と言われているマレアレアに来てやりたいこと・・・それはポニートレッキングなんです。山々に囲まれ、まさに<天空の楽園>といった雰囲気のマレアレア周辺は、トレッキングするには絶好の場所。ですが・・・パタゴニアではあれほど歩き回ったというのに、アフリカに来たら、なぜか歩き回る気が失せてしまっているオイラ。そんなオイラに助け舟か・・・レソトにはポニーがたくさんいて、そのポニーにまたがって、山々の地を散策するというポニートレッキングがあるというじゃないですか。今のオイラにはピッタリのアクティビティ。値段が高かったら諦めるけど、そこそこの値だったら、やってみようと思っていたワケなのですよ。

 で、ここ、マレアレアロッジで、ポニートレッキングもやってまして。宿の管理人ミックに聞いたところ、いろんなプランがあり、値段はそれにあわせて代わるとのこと。一番安いのがマレアレアの村を1時間くらい散策するというもので、150ランド。ま、ポニーに乗ってみたいだけだから、これでいいかな、と思ってたんですが、料金表を見て<ブッシュマンペインティング>という文字に思わず目が。近くにあるブッシュマンの壁画までトレッキングする、というコースもあり、これが、250ランド。これは、3時間くらいらしい。う~む、どうせなら、ブッシュマンの壁画を見たいな。そして、3時間くらいポニーにまたがるというのも、ちょうどいいくらいなんじゃないか?と思い、このコースにすることに。ちなみに、値段は人数が増えれば安くなるらしい。今はオフシーズンで、客はオイラしかいなくて・・・一緒にポニーにまたがってくれる人がいなくて・・・ちょいと高くなってしまうのはしょうがない。

 「今日は、ヨシ一人だから、いつスタートでもいいぞ」と言われ、早速9時スタートでお願いする。そして、まず、誓約書みたいなのを書かされた。一応、安全らしいのだが、そこは相手は生き物なワケで・・・ひょっとしたら、暴れだして振り落とされて怪我をするかもしれない、ということで、それを了承するサインと何かあったときのために、保険の番号を書く。

 そして、ポニーのところに連れて行かれた。これがキミのパートナーだ、と紹介された白いポニー・・・ん?ポニーにしてはでかすぎませんか?こいつ・・・?ええ、オイラのパートナー、アイスティちゃんは、ポニーではなく、馬でした。どうやら、オイラの身長体重を考えると、馬のほうがいい、と判断されたらしくて。

 ということで、今回のは正確に言うと、ポニートレッキングではなく、ホーストレッキング。ま、それはどちらでもいいとして・・・まず、乗り方から。ポニーか馬か・・・遥か昔、多分小学生くらいの時に一度乗ったことがあるような思い出が頭をよぎるが、ま、ほぼ初めて。一から説明してもらわないと勝手が分からないのですよ。

 なのに、とりあえず、またがれ、と言われまして。いや、またがれといわれても、どう乗ればいいのかがわかんないんですけど・・・あぶみに足をかけ、勢いをつけて鞍にまたがる。おお、とりあえず、またげた。アイスティちゃんがおとなしく、あまり動かないでいてくれるので、怖いことはない。

 そして、たずな捌きについてレクチャー。まず、たずなの握り方から。基本的にたずなは左手で持つ。左手の親指と人差し指で輪を作り、たずなをその輪に通す。中指は人差し指に沿え、薬指を二本のたずなの中に通し、小指をたずなの外側に出してぎゅっと握る。こうすることで、滑ることなく、たずなをしっかり握ることができるとのこと。で、このたずなをギュッとひっぱれば、アイスティちゃんが止まってくれる。たずなを緩めて、足でポンポンとお腹をけってあげると、前に進む。そしてたずなを左に振れば左に、右に振れば右に進むとのこと。

 おお、聞く分には簡単だけど・・・実際はどうなのやら・・・ちょっと練習がてら、この辺でウロウロさせたいんですけど、というオイラの思いは届くことなく、一緒に散策してくれるガイドは、もう、外へ出ろとの指示。

 まぁ、なんとかなるかと、とりあえずお腹をポンポンと蹴ってアイスティちゃんを進ませる。カッポカッポとゆっくりした足取りで歩き始めたアイスティちゃん。おお、揺れる揺れる。鞍があるから割と安定して座ってられるのだが、ちょっと油断すると、バランスを崩して落ちるかもしんない、って思うくらいの不安定度。ま、ダチョウに比べれば全然乗りやすいです。

 最初はちょっぴり怖かったのだが、5分もしたら、すぐ慣れた。というかアイスティちゃんが、めっちゃいい子で、すごく乗りやすい。オイラの適当なたずな捌きをちゃんと聞いてくれ、右へ左へ思うように動いてくれる。

 いやぁ、楽しいぞ、馬乗り。

 自分で動かなくていい分、自転車より楽っていうのもあるんだけど、馬だと、自転車では到底いけそうもない凸凹道を、進めちゃうのが、なんかチャリダー視点としては、新鮮。こんな道、進んじゃうんだって、思って。

 今日は空には雲がどんよりたちこめていて、周囲の風景は、抜群って感じじゃない。でも・・・天気はいいに越したことはないけど、とりあえず、馬に乗ることに集中しちゃって、周囲の風景を堪能している余裕がないというのが本音。ブッシュマンの壁画地帯へ辿り着くまで、ほとんと周囲を見渡すことはなかった。常に目の前だけに神経を集中させていたって感じ。

 さて、辿り着いたブッシュマンの壁画ゾーン。ここからは馬を下りて歩き。馬はどこかにつないでおくのかと思いきや・・・なんと、そのまま。オイラたちが歩きはじめたら、馬たちは、勝手に動き始め、食料となる草が生えているところへと勝手に走り出した。えぇ~いいの?とガイドに聞いたところ、戻ってきた時に、連れ戻しにいくから大丈夫とのこと。

 さてさて、ブッシュマン壁画。この周辺には3つほど、壁画が書かれた岩場があるとのことで。まず、一つ目の壁画へ案内してもらった。ここだ、と案内された場所は、とても一人で来たら発見できそうもない場所。いやぁ、つれてきてもらってよかった。壁画はねぇ・・・やっぱり分かりづらいところにあるもんなんですねぇ。チリでクエバ・デ・ラス・マノス(手の洞窟)を発見できずに悔やんだのを思い出した。きっとあそこの手の壁画も、こんなふうに分かりづらい場所に隠れていたに違いない。

 何千年も前に描かれたという絵。なんか好きなんですこういうの。

 宗教的な意味合いではなく、俗的な要素が多いというブッシュマンの絵。ま、落書きですな。落書きが、後世の人にとっては貴重な文化資料になるのだから・・・オイラのこのつたない乱筆日記も、後世に、貴重な文化資料になったりするのかしら?

 帰りはもうすっかりアイスティちゃんの背に乗るのに慣れ、いい気分で戻ってこれた。いやぁ、馬旅もいいんじゃない?というか、馬が欲しくなってきた。自転車と違って、またいだ足にぬくもりと鼓動が伝わってくるのがなんともいえない。な~んて、浮気心を出していると、ファニーバニーの機嫌が悪くなりそうなので、この思いは胸にしまっておくことにしよう。