Sea front
ようやく海が

2011.7.5 / Mozambique(Quissico手前~Inharrime20km先) 本日 自転車102km走行 : Total 29506km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1
朝飯→パン 昼飯→ソパ&チキン+アロス 夕飯→バナナ&パン / 宿→空き地で野宿

(English)
 Today I could see the sea.



 ああ、また胸焼けだ・・・昨日の晩、まだ半分以上残っていたカシューナッツをテント内で食べきってしまったことを後悔する朝。前に一度反省したはずなのに・・・同じ過ちを何度も繰り返すオイラはアホです。いやぁ、でもね、モザンビークのカシューナッツ、一度食べ始めたら止まらなくなっちゃうんですよ。袋買いは危険。カップでの計り売りで一カップ分づつ買うのが正解かも。

 そんな胸焼け状態でテントから顔を出すと、入り口脇にテントをはらせてもらった家のご主人が、ちょうど畑仕事に出るために、出かけるところだった。「よく眠れたかい?」なんて声をかけてもらっちゃって。いや、ホント助かりました。おかげでグッスリ眠れました、ハイ。朝、ちょっと調子が悪いのは、自分自身のせいです、ハイ。

 昨日、泊めてくださいとお願いしたオバちゃんにも挨拶して、出発。さすがに胸焼けする原因となったカシューナッツ、今日は、道端での露商攻撃にも屈せず、もう買わないでおこうと思っていたところ・・・昨日まではたくさんいたカシューナッツ売りのお兄さんたちが今日はまったく見当たらない。あれ?ひょっとしてカシューナッツが売っているのって、南部だけ?北部に行けば手に入らなくなるのぉ・・・いや、売ってないとなると、逆に欲しくなる。さっきまでの買わない決心はどこへやら、次に露商を見つけたら、絶対買うぞと、心に誓う・・・って、また買う気持ちにさせられちゃうなんて、完全に、モザンビークのカシューナッツ販売戦略に操られているんじゃないの、オイラ?

 さて、ただ今走っているモザンビーク道、海側の幹線道路を走っているんですけど・・・マプトを出て以来、全然海を見ていない。実は、幹線道路から7,8km側道を走れば海岸には出られるんですけど、前の日記にも書いたとおり、モザンビークの海に続く側道は砂道になってまして。気軽につっこめる側道じゃないんですよ。ということで、モザンビークといえば海でしょ、って思って、ビーチライフを期待していたのに・・・まったく海を堪能できていなくて。あ、海沿いの道ならではの、アップダウンや、風向きがコロコロ変わる海風には、ずっと悩まされっぱなしなんですけど・・・

 で、本日、ようやく、海を見ることができたんです。小高い丘の上にある町で、丘の上が展望台になっていて、そこから海岸が一望できて。目の前には、おだやかで素敵な海が・・・いやぁ、楽しみになってきたぞ。・・・え?何が楽しみになってきたかって?実は、今は、ひたすら自転車で走っているだけのモザンビークですが、目的地がありまして。それはトーフビーチという海岸。トーフビーチ付近には、なんと、ジンベイザメやマンタがいるというんですよ。なので、そこで、ダイビング&まったりビーチライフを送ろうかと、思ってまして。

 先を急ぎたい気持ちが湧いてきたのですが、腹減りには勝てず。とりあえず、ここで腹を膨らませておくか、と、地元の人がいくレストランを探し、入る。店先にファニーバニーを止めると、通りかかる人みんながものめずらしそうに見ていく。

 今日は、チキンプレートをオーダー。ライスがドンと乗ったお皿と別に、タッパーに入れられたチキンカレーっぽいルーが渡された。ん・・・これはひょっとして・・・ルーの中にはチキンの肉片が2切れ。これが噂の2切れ飯か!実は、アルゼンチンで、ようこ&ひろさんが、アフリカでの食事事情について話してくれたんですよ。その中に「ご飯と一緒に出てくるスープみたいなのに入っている肉片が、なぜかどこいっても2個なんですよ。不思議なことに」なんて話があって。その話を思い出しちゃいました。確かに、肉片は2個しか入っていない・・・うむむ、興味深いな、これ。次に寄るレストランでも、肉入りルー&ライス料理を頼んで、検証してみることにしよう。

 腹を満たし、ひた走る。Inharrimeという町の入り口に到着したところで、ついに海と道が合流。おぉ~、これは、入るしかないでしょ、とファニーバニーを脇に停め、靴を脱いで水の中に飛び込むオイラ。ああぁあ・・・気持ちいい・・・

 抜群に景色もいいココ、今日はちょっと早いけど、ココに泊まっちゃおうかなと、近くにあったレストランで、「この辺でキャンプできそうなところはないですか?」と聞いたところ、「うちの裏のロッジで泊まれるわよ」ときた。しかも一泊200メティカルと激安。じゃあ、泊まらせてもらおうと思ったのだが・・・一応、明日、目的地であるトーフビーチに辿り着く予定にしているオイラ、今日、ここに泊まっちゃって大丈夫なのか、と地図で残りの距離を確認することに。すると・・・まだ120km近くあるではないですか・・・このあたりになると、アップダウンはあまりなくなり、比較的楽に走れるようになってきたのだが、風が相変わらずしんどい。パタゴニアほどではないにしろ、向かい風が結構シンドくて、風が吹き荒れている間は、なかなかスピードを出すことができないのだ。がんばれば120km、走れないこともないのだが・・・できれば、早めに到着して、宿探しを落ち着いてやりたいこともあり、今日はもうちょっと走ることに。ビーチを楽しむのはトーフに到着してからでいいじゃんってことで。

 しばらく走って、日暮れになった。今日も道端の家に声をかけて、入り口付近にテントをはらせてもらおうと思っていたところ、向こうから「やぁ」と声をかけてきてくれた自転車にのったおじさんが現れた。そして、そのまま、自宅のある脇道へ入ろうとするので、コレ幸いと、「おじさんの家の入り口にテントをはらせてもらえませんか?」とお願いしたところ、「ここからちょっと行ったところを曲がると空き地がある。そこがいいんじゃないか」と別の場所を勧めてくれた。え?空き地なんてあるの?と半信半疑で、行ってみたところ、採石場っぽい場所に出た。周囲には家もなく、確かに空き地っぽい。うむむ、ここは勝手にテントをはっちゃっていい場所なんだろうか?また見つかって面倒なことになったりしないだろうなぁ・・・と心配しながらテントをはり始めるオイラ。まぁ、今回はさっき出会ったおじさんがいいって言ってたし。一応許可をもらったってことで、と自分を納得させ、はり終わったテントに入る。

 今晩は何事も起こりませんように。