Baobab Street?
バオバブ見ながらひた走り

2011.7.16 / Mozambique(Inhassoro~Save付近) 本日 自転車102km走行 : Total 30121km走行
天気:晴のち曇 自転車折りたたみ:1
朝飯→パン 昼飯→肉入りスープ&ライス 夕飯→パン / 宿→野宿

(English)
 Today I run seeing baobab trees.



 朝、テントから出たら、雲ひとつない快晴だった。ここんところ、なぜか朝はどんよりとした雲が空一面を覆う天気ばかりで、海から出る朝日を拝みたくても拝めなかったのだ。今日、ついにその念願がかない、すがすがしく海から昇る日の出をカメラでパシャリ。

 さて、インハッソロ・ビーチは一泊だけで後にすることにして、出発。高級そうな雰囲気が漂うビーチで、観光地値段で金食うところなのかなぁと思いきや、スーパーや食堂は、トーフやビランクロスより全然安くて、意外と過ごしやすそうな場所だったんですけどね。そうそう、この辺では、値段設定が場所によって全然違うのに驚かされた。そろそろなくなりかけているピーナツバターを買おうとビランクロスのスーパーに入ったところ、400g入りのBlackCat印のピーナツバター一瓶が、230メティカル(600円くらい)って書かれていて。いくら観光地価格でも、それは高すぎるだろう、って買わなかったんですけど・・・ここ、インハッソロのスーパーに入ったら、同じものが95メティカル。いや、逆にそれは安すぎるんですけど・・・ってコケた。普通の町でこれを買うと、120メティカルくらいなんですよ。う~ん、ナゾだ、モザンビークの価格設定。

 さて、これから海岸を離れ、内陸部へと入っていく幹線道路。走り出したら、だんだん風景が変わってきた。自然の風景も少しずつ変わってきたのだが、目に付いたのは、道の脇で、石砕き作業をしている人たちが現れたこと。おじさんやおばさんが、採掘した石をひたすら細かく砕いている。そして、大人たちに混じって、小さな子供たちも一緒に作業している姿があった。こういうのって、人手でやるんだ・・・そういえば、モザンビークって、畑仕事も、鍬一つで、全部手作業でやっているし・・・とにかく、機械導入なんて考えていない模様。働くのに人手が必要な体制になっている。だから、子供がたくさん必要なのだ。レソト、スワジランド、モザンビークと、とにかく走っていると、子供たちばかりが目に付く。なんでこんなに子供ばっかりいるねん、アフリカ、と思っていたけど、彼らは、労働力として、望まれて育てられているんですな。

 そう、人手がいるから、子供が増える。これ、自然な流れだと思うんです。日本みたいに、機械化が進み、労働力としての人手が以前よりも求められなくなった社会では、少子化となるのは当然だと思うんですよ。それなのに、少子化対策とかいって、無理やり子育て奨励なんてやるのは、なんか間違っているのではないかと。子供が増えなくても困らない社会でしょ・・・って、一点困ることがあるのか・・・年金関連の社会保障制度。これ、人口分布がピラミッドの時に設計したのをそのまま運用しようとしているから、困っているだけなんですよ。人口分布が逆ピラミッドに以降しようとする自然な流れに逆らわず、制度の設計も見直せばいいだけなのに。それを今やらずに、少子化対策なんて目くらましで、問題を先送りしようとしている、政府や官庁は、怠慢以外何者でもない気がするんですケド。

 ・・・なんて、アフリカの現状を見て、日本のことに憤りを感じながら、走っていると、今日も道脇にバオバブが見えてきた。

 いやぁ、申し訳ないですが、この風景を目の前にしたら、日本に対する憂いなんて一発で吹っ飛んでしまいました。

 晴れの日に見るバオバブは、また抜群に素敵。

 植物に対して、ここまで心を奪われたのは、バオバブが初めてかも。それくらい、この木々は、オイラの心をつかんで離さない。走っていると点々と見えるバオバブ。近づく度にファニーバニーを停め、バオバブの下で、ふぉぉ~と、奇妙な感嘆の声を漏らすオイラ。ああ、この感激を皆さんにも伝えたい・・・とは思うものの、なぜだか分かりませんが、このバオバブの魅力、写真だと伝わりにくいんですよねぇ・・・オイラも写真で見たバオバブには心の琴線はまったくふれなかったのに、実物を見たら瞬間から、ふぉぉ~ってな感じで、心が動きましたから。

 モザンビークの点々とバオバブが存在する道を走るだけで、これだけテンションがあがるんだから、<バオバブ街道>と呼ばれているマダガスカルのバオバブゾーンに行ったら、感激して涙がでちゃうかもな。いやぁ、ますます、マダガスカルに行ってみたくなってきたぞぉ、とマダガスカル行きたい度が95%までひき上がったオイラだったのでした。