I want to learn Mbira
ハラレは素通り・・・ムビラを習いにガリカイさん宅へ

2011.7.29 / Zimbabwe(Marondera付近~Chitungwiza) 本日 自転車105km走行 : Total 30836km走行
天気:晴
朝飯→パン 昼飯→サザ&チキン 夕飯→サザ&チキン / 宿→ガリカイさん宅にホームステイ

(English)
 Today I arrived at Garikayi's home to learn Mbira.



 朝起きて、テントをたたみ、ファニーバニーに荷物を装着していたら、リアキャリアがグラグラするのに気づいた。アレッと思ってみてみたら、なんと、パッキリ折れちゃっているじゃないですか。ショック・・・ってほどの心の動揺は起きなかったオイラ。いやぁ、もう、自転車のパーツ破損ごときでは、驚かなくなりまして。リアキャリアは、鉄製なんで、修理もしやすいし。これから向かうハラレなら、板金加工をする工場くらいあるだろう、と。

 で、走り始めて、だんだん近づいてきたハラレの街。予想通り、街郊外は、車の整備工場らしい場所が並んでいる。そう、中南米、アフリカと町の構造って似ていて、大抵の町は、入る時に、車の整備工場が見えてくるんですよ。さて、その中の一軒の工場に入って、折れたリアフレームを見せて、溶接加工してもらうことに。あっという間に直してくれて、料金は2ドル。

 さて、ハラレの街に入って、泊まる宿を決めなきゃと、日本人がよく泊まるという<パームロックビラ>という宿へ行ってみた。で、値段を聞いてビックリ。一泊30ドルっていうじゃないですか。ワイネさんから、ハラレの安宿は25ドルが最低ラインかなと聞いていて、え~、もっと安いところあるでしょ、と思っていたのだが、どうやら、今のハラレ、このあたりの値段が相場らしい。う~ん、どうしようかなぁと思っていたら、「高いでしょ」と、たまたま宿に遊びにきているという一人の日本人女性が声をかけてきた。「ハラレではムビラを習いたいと思ってきたんですけど、ビックリです、この値段は」と答えると、「あら!、ムビラ習うつもり?」と。彼女は、林エリカさんといって、日本でもムビラを教えているほどのムビラプレイヤーらしい。

 おぉ、これはやはり、ムビラに呼ばれているのか・・・?

 そうそう、打楽器は音楽修行すべしという裏テーマをもつこの世界一周チャリ旅、メロディー楽器修行までは考えていなかったんですよ。やったら楽しいんだろうけど、習得するの大変そうだし。ムビラも、話には聞いていたけど、メロディー楽器ってことで、まぁ、ライブを見るくらいかな、と思っていたのですが・・・ナミビアを一緒に旅したダイスケくんが、ジンバブエで、ムビラ修行をして、旅途中で、素敵なメロディを奏でてまして。それを聞いてたら、オイラもやりたくなってきちゃったんデス。さらに、ちょうどジンバブエに入る頃に聞いたポッドキャスト<世界一周たびたびニュース>で、ムビラが取り上げられてたし。で、ココへ来て、ムビラをやっているというエリカさんと偶然出会って。これは、ムビラを習いなさい、と神様が引き寄せてくれているのではないか、と。

 で、ジンバブエのムビラプレイヤーと結婚までしちゃったほどムビラなエリカさん、当然、このあたりのムビラ事情は詳細にご存知で。習いたいけどどうすればいいのか分からない、オイラの相談に乗ってくれまして。ハラレで、長居しながら修行というのは無理だから、ダイスケくんがステイしながら習った<ガリカイさん>というムビラプレイヤーのお宅にオイラもお邪魔しようと思っている、と話したら、エリカさん、ガリカイさんに電話連絡して、アポをとってくれまして。さらに、住所と、いざという時のためにと、電話番号まで教えてくれて。「うちの旦那も教えられるんだけどね」と、誘ってくれたのですが、結局、自転車でいけそうな隣町にあるガリカイさん宅に行くことに。

 さて、幸い今日はまだ14時で、動ける時間。隣町まで、17kmくらいあるのだが、充分自転車でいける。善は急げってことで、宿代が高いハラレは素通りして、このままガリカイさん宅へ行って、修行生活に突入することに。

 隣町までは一本道で、すんなり来れたのですが・・・町に入ってから迷った。番地が規則的に並んでおらず、多分この辺だろうと思って行ってみると、まったく違う番地に変わっていたりして、全然分からないのだ。町の人に聞いても、皆、適当なことを言うので、余計迷う。次第に日が暮れてしまい、困っていたら・・・家を作っていた親子が、声をかけてきた。また道を聞いてもなぁ・・・と思い、事情を話すと、電話をかけてくれるという。おじさんの携帯で、ガリカイさんと連絡がつき、近くにあるチキン・インというファーストフード店に迎えをよこすから、と待ち合わせ約束をとりつけることができまして。いやぁ、助かった。

 で、親切なおじさんに、チキン・インまで連れて行ってもらい、待っていたら・・・自転車がめずらしいのか、来るわ来るわとあっという間に、ジンバブエ人に取り囲まれてしまいまして。50人くらいがオイラのファニーバニーを取り囲んで、現地語で話しかけてくる。正直・・・こ、怖い・・・黒人からの妙な威圧感には慣れてきたオイラですが、この人数で迫られると、さすがにひるむ。あぁ、早く迎えに来て~、と願うオイラ。

 30分くらい、大変な状況に置かれていたのですが、ようやく、「ガリカイのところから来た」という男の人が現れ、脱出。迎えに来てくれたのは、テゥナシという男の人。ガリカイさんの息子で、彼もムビラプレイヤーだという。多くの日本人たちを相手にしているためか、けっこう片言の日本語を知っていた。陽気でずっとしゃべりまくる彼、なんか、一緒に居て、肩肘はらずにいられるイイヤツでして。

 で、ガリカイさん宅に着いた頃には周囲はすっかり真っ暗。いやぁ、とりあえず辿り着けてよかったよぉ。荷物と自転車を部屋に入れさせてもらうと、この家に住む、いろんな人たちが一斉に挨拶してきた。え~・・・と、名前が覚えきれません・・・名前って、顔が一致する前に、名乗られちゃうんですよねぇ、困ったことに。改めて親しくなった時には、最初に聞いた名前って忘れちゃっているもんで・・・親しくなってから、また聞くのも変な感じで、結局聞けずじまいになることも多々あり。親しくなってから、忘れてしまった名前をもう一度聞くコツってなんかないものだろうか?

 そして夜、歓迎ということで、近くのスーパーに酒を買出しにいって、ふるまってくれた。夕飯もご馳走になっちゃって。この家でのホームステイシステムがまだよく分からない状態なので、なさるがままなのですが・・・ここは、流れに身をまかせ、過ごしてみることにするか。いい人たちみたいだし、ま、大丈夫でしょう