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つながっているぞ、僕ら

2011.8.12 / Zimbabwe(Harare~New Featherstone付近) 本日 自転車119km走行 : Total 30988km走行
天気:晴
朝飯→ハンバーガー 昼飯→スナック 夕飯→アボガドサンド / 宿→道の脇で野宿

(English)
 Today I re-started my bicycle journey.



 ハラレを出発し、しばらく走っていたら、警察の検問で一台のトラックが止められていた。そうそう、ジンバブエ、道端ではよく警察が検問してるんです。自転車はスルーして通してくれるんだけど、車は結構な割合で一時停止を求められる。今回も、いつもの光景で、またか、と、通り過ぎようとしたところ・・・

 「ヨシ!」

 と、懐かしの声がオイラのことを呼ぶではないですか。えっ!?まさか・・・声のする方を見たら、ええ、そのまさかで、なんと、その止められているトラックの荷台には、テゥナシやイタイたちが乗っているじゃないですか。

 「おぉぉ!!!???ビックリしたよ。なんで?」

 まさか、オイラの見送り?・・・なんてことはなく、たまたま、今日、また近くの村への出張ライブをすることになり、車で向かう途中だったということなのだ。ってことは、まったくの偶然ってこと。いやぁ、こんな再会劇ってありうるんだぁ・・・今までいろんな旅の再会がありましたが、今回のが、一番のビックリ再会だったかも。

 「またね」といつもの挨拶で、再び別れるオイラたち。うん、この挨拶で別れる限り、テゥナシたちとはまたまた会える気がする。

 さて、また走り出したのですが、しばらくすると再び目の前で警察が検問を繰り広げていた。「また、テゥナシたちがいるってことはないだろう」と思って、止められているトラックを見るも、今度は違う人たちで。で、そのまま通り過ぎようとしたら、一人のポリスが、オイラを呼び止めた。「なんでリフレクターをつけていないんだ?」と。リフレクターとは、よく工事現場のおじちゃんが羽織っている蛍光色のヤツ。「いや、持っているんですけど、着用義務があるとは知らなかったんで」「罰金な、50ドル」

 「・・・え!?」

 罰金って・・・しかも、50ドルって。いや、これが噂の難癖つけて金を取ろうポリスってやつなのかも・・・そうそう、話には聞いていたんですよ。でもね、ラッキーなことに、今まで一度も、遭わなくて。「いや、50ドルは高すぎる」「じゃぁいくらなら払えるんだ?」・・・って、いくらなら払えるかって質問がおかしいでしょ。「5ドルならなんとか」「無理無理、20ドル払え」・・・いきなり値下げって怪しすぎでしょ。「じゃぁ10ドルで」「もう、めんどくさいから、50ドル払え」「あ、いや、じゃ、20ドルで」・・・しまった、相手のペースにのってしまった。払わなくてもよかったかもしれない20ドルをみすみす手渡してしまった・・・

 当然領収書なんてものが出るわけもなく、そのままそのポリスマンの懐へ。いや、そうだよな。現場でお金の払いを要求されるなんて、まさに賄賂そのものだもんな。正式な手続きならば、ナミビアで交通違反で捕まった時のように、警察署に行ってからの支払いを支持されるはずだもん。あぁ・・・モザンビークのマプトで、クリスから「もし、警察に絡まれて、お金を要求されたら、『じゃあ、警察署に行こう』と開き直るといいわよ」というアドバイスをもらっていたのに。いざとなると、相手のペースに乗っちゃうもんだな。

 でも、まぁ、実際、リフレクターなしでは危険な道であったことは確か。路肩が狭いのに、トラックがガンガン猛スピードで走り抜けていく道で。お金を取られて以降、リフレクターを着て走ることにしたのだが、心なしか、トラックがちゃんとよけて走ってくれるようになったような・・・ま、今回の20ドル出費は痛かったが、勉強代ってことで割り切ることにしよう。

 その後も、何度か検問を通らねばならない機会があったのだが、今日に限ってなぜか毎回ひっかかる。お金こそ、あれ以降はせびられなかったが、止められて、質問攻めにあい、めんどくさくてしかたがない。

 なんか、ジンバブエの印象がどんどん悪くなっていってしまう・・・せっかく素敵なガリカイさん一家と出会えたり、井戸で水汲みの最中に、「私、将来スチワーデスになるんだ」って、英語をがんばって勉強している、瞳のきれいな女の子と出会えたりしたというのに・・・

 ああ、こんな時には、ムビラだ、と、途中で休憩してムビラを弾いて心を癒して走るオイラだったのでした。