(English)
Today I met two japanese cyclist.
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今日も天気が悪い。代わり映えのしない景色もビミョウなので、昨日と同じく、走っている間はテンションもあがらず。ということで、今日も特に語ることが発生しないまま、一日走り終える時間を迎えてしまいまして。で、そろそろ、どこかブッシュキャンプができそうな場所でも探さなきゃって思いながら、キョロキョロして走っていると、道脇に荷物を積んだ自転車を止め、こちらを見ているアジア人の二人組みが見えた。
「おや?あの二人、現地人に見えないこともないが・・・うむむ、ひょっとして、チャリダーなのかな?」
と、気になり、一度は通り過ぎてしまったものの、ファニーバニーを止め、二人の方に行ってみることに。すると「Where are you from?」と聞いてきた。「Originaly from Japan」と答えると「なんだ、日本の方ですか」と日本語が返ってきた。おお、日本人だ。そして、やっぱり彼ら二人は旅人で、チャリダーだった。
・・・のだが、実は、このお二人、これまで、バックパッカーとしてアフリカを旅してきたのに、ブラワヨでチャリを買って、南アのケープタウンを目指し始めたという、変身チャリダー。ということで、チャリの後部荷台に乗せてあるのは、バックパック。
へぇぇ、やっぱり居るんだ、変身チャリダーって。
オイラの愛読書、石田ゆうすけさんの<行かずに死ねるか!>に、それまでパッカー旅をしていたのに、ハラレで自転車を買って石田さんと一緒に走り始めた変身チャリダーの人のことが書かれていたり、実際、オイラの旅途中、南米で、チャリダーが走り終えて宿においていったチャリを使って、チャリダーに変身して、旅を続けたなんて人の話を聞いたりしていたのだが、実際に出会ったのは初めて。あ、変身ライダーなら、出会ってたんですけどね。中南米で何度も再会劇を繰り返したショウさんは、コロンビアからバイクに乗り始めた変身ライダー。
で、変身チャリダーのお二人、かれこれ、3週間も前に、ブラワヨを出発したというのに、まだブラワヨから60kmほどしか離れていないこの場所で立ち往生してまして。どうしたんですか?と聞くと、なんでも、走り始めてすぐ、自転車の調子がおかしくなり、修理修理で、全然前に進めず、今日も、前輪に異音が生じたので、修理をしようと思ったのだが、工具が足りなくて、前輪のハブが分解できず、さて、どうしようかと、もう日が暮れそうなこの時間に道脇に自転車を置いて立っていたという。
そこへ通りかかったのが、チャリダーのオイラ。これは何かの縁ですよ、ウンウン。なにか手伝いましょうか、と、とりあえず、持っていたレンチを手渡すと、手馴れた手つきで、前輪を分解しはじめたムシくん。聞けば、彼は、以前日本を自転車で一周した経験の持ち主でして。自転車の修理知識もオイラ以上に持っている感じ。いやいや、オイラの出る幕なんてないな、こりゃ、とは思いつつ、修理をムシくんに任せているチャリ旅初心者のヒロキくんとともに、ムシくんの修理する様子をただ眺める。で、何とか外せた前輪ハブ、分解したハブの中では・・・ハブを両側から止めるネジの片方が欠けてしまっていた。これは、ヒドイ。まだ、走り始めたばかりだというのにこの状態って・・・とりあえずケープタウンまでの2000km走ればいいからと思って買った安モノチャリ、いやぁ、まだ60kmしか走っていないのに、このトラブルっぷりとは・・・この先のお二人の旅が心配でたまりませぬ。
そんな、二人をほおっておくワケにもいかず、何もできないのだが、その場にたたずむオイラ。一方、修理は終わらないのに、日がどんどん暮れていく。「そろそろ寝るところを決めないといけないんじゃない?」と切り出すオイラ。「じゃぁ、僕らがしばらく民泊してお世話になっていたとこに、行きましょう。僕らは戻ることになるけど・・・あそこの、おじいとおばあなら喜んでくれると思うんで」という二人のお誘いにオイラも乗ることにして、前輪を取り外してしまい走れる状態ではないヒロキくんの自転車をヒッチして捕まえたトラックの荷台に乗せ、オイラとヒロキくんが乗り込み、10km先の、そのおじいとおばあの家に行くことに。
で、ヒッチの車から降りて、脇道に入って2kmほど、前輪を外した自転車をオイラのファニーバニーを台車代わりにして運びながら、連れて行ってもらったのは、グメディおじいと、マモヨおばあの家。ここにしばらく泊まりながら、自転車修理作業をして、ようやく今日、走れる状態になったから、出発したのに、また出戻ってきたヒロキくんを、おじいとおばあは喜んで迎えいれてくれていた。そして、オイラに向かっては、「ん?自転車変えたのか?」とグメディおじい。どうやら、おじいは、オイラのことは、ムシくんと勘違いしているらしい。出て行ったときと、自転車が違うのを不審がっている。いやいや、そこじゃなくて、顔が全然違うでしょ・・・ってやっぱりアフリカ人にとって、アジア人の顔は見分けづらいのかな。それにしても、人の違いは分からないのに、自転車が違うのにはすぐに気づくって・・・そういうものですか。
さて、オイラとヒロキくんは、ギリギリ暗くなる前に辿り着いたのだが、ヒッチしたトラックには乗らず、自転車で走ってきたムシくんが辿り着いたころには周囲はもう真っ暗。そんな暗い中、焚き火を囲んで食事が始まった。突然の訪問にも関わらず、おじいとおばあには、夕食サザをご馳走していただきまして・・・感謝感謝です。初めて食べた小魚&トマトがおかずのサザ飯、めっちゃ美味かったぁ。ずっと続いていたサザ飯が食べ飽き気味で、もう、あんまりサザは食べたくないなぁと思っていたオイラだったのに、サザ飯に伸びる手が止まらない。ああ、今日も素敵な出会いと、人の優しさに包まれ、一日が終わっていくなぁ・・・それにしても、今日は、何事もなく終わると思っていたのに、走り終わる直前からドラマチックな展開が始まるとはねぇ。
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