After not allow entering park by bicycle...
サファリで門前払いされると、いいコトが起こるというジンクス

2011.9.1 / Zimbabwe(Lupane付近~Hwange付近) 本日 自転車140km走行 : Total 31879km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1
朝飯→パン 昼飯→サザ&ビーフシチュー 夕飯→サバ缶 / 宿→バオバブの木の下で野宿

(English)
 Today I tried to enter National Park by bicycle. But running by bicycle was not allowed. So I didn't enter National Park and continued to run. After National Park I could see so many baobab trees. I thought this is baobab way. I like baobab tree, so I was happy running. And in this area there are so many friendly people. Saying "Hello!" from them is power to run for me.



 走り始めてしばらくしたら、分かれ道に出た。まっすぐ行けば、ビクトリアフォールズ。左に曲がれば、ワンゲ国立公園というサファリゾーン。気持ち的には、もう、ビクトリアフォールズにまっすぐ向かいたかったのですが・・・ココで、オイラの中のもったいないオバケがうずいちゃいまして。せっかく見所の近くまで来たのに、素通りしちゃったら、後から「ああ、行っておけばよかった」って後悔することになるぞ、というもったいないオバケ。一度この想いが頭に浮かんじゃったら、もう、行くしかない。行かなかったら、行かなかったことをずっと引きずるすることになっちゃうんで。

 ということで、向かい始めたワンゲですが、この国立公園、自転車で入れるかどうかは定かではない。不確か情報で向かって、結局入れなかったシュルシュルウエの教訓が生かせないのか!バカなのか?と自問する自分もいたのですが、ただ、ここは完全な不確か情報ではなくて。実は、ガイドブックに、ウォーキングサファリが出来る、と書かれていたんですよ。なので、歩きが大丈夫だったら、自転車でも行けるでしょ、という楽観的判断から向かうことにしたのです。

 ワンゲまでの道を自転車で走り始める。たまに、観光客の車や、公園のレンジャーの人たちの車が、追い抜いていく。しかも、にこやかに手を振って。行き先はワンゲ国立公園しかない、この道、自転車に乗っているオイラを見て、公園関係者の人たちが何も言わない、というのは、自転車で大丈夫ってことでしょう、と、次第に、ワンゲに入れることを確信し始める、オイラ。だって、普通は、自転車で入れなかったら、「ワンゲに自転車で行くのか?自転車だと無理だぞ」って言ってくれるはずでしょ。

 すっかりワンゲに入れる気満々で、公園入り口まで辿り着き、入り口の表札で、記念撮影。その後、ゲートへ向かい、このまま通してくれるでしょ、と「ハロー」と軽い挨拶で通り過ぎようとしたら・・・「ちょっと待て」と公園管理局のおじさん。「自転車はダメだ」

 ええ~・・・やっぱりぃ・・・・

 というか、自転車で入れないんだったら、途中で追い抜いていった、明らかに公園関係者と思われる車に乗った人たち、一言言ってくれよぉ・・・ワンゲまでの道、16kmも脇道を走らされたんだぞぉ。入れないってわかったら、途中で引き返したのに・・・最後に追い抜いて行った車なんて、しばらく併走しながら、おしゃべりしたじゃないですか。あの時、「自転車か・・・もうすぐだぞ。公園でまた会おう。じゃぁ、またな」と行って公園に走り去った車のサイドに<ワンゲ>と書かれた車はなんだったんだよぉ・・・

 ワンゲのために、遠回りして、脇道を16kmも自転車でわざわざ走ってきたんですけど・・・と、なんとか入れてくれるように、管理局のおじさんに頼み込むオイラ。すると、おじさんは「ちょっとそこで待ってろ」と、次に来た車の対応をするために、ゲートへ。で、ゲートから戻ってきたおじさん「あの車に、公園内のキャンプ場まで乗せていってくれるように頼んでおいたから。自転車だで入るのは許可できないけど、自転車ごと中に入れればいいんだろ?」、と。

 え、いや、そういうことじゃないんです。オイラは、ただ公園に入りたいんじゃなく、<自転車で>公園に入りたいんです。自転車で行けないんだったら、無理してまで行く必要はないサファリ。

 自転車ではどうしても入れてくれない、ということで、ワンゲ入園は諦めることに。オイラを乗せるために、わざわざ車を停め、降りてきてくれた、車のおじさんたちには、申し訳ないとお詫びを言って、オイラが公園に入れるよう画策してくれた管理局のおじさんにはお礼を言って、再び幹線道路へと戻る道を走り始める。

 ああ、残念だなぁ、と若干気落ちしながら走っていたら、ゾウ注意の看板が目に入った。今走っているのは、公園沿いの道。どうやら、この道、公園から抜け出したゾウが出没するらしい。道のあちこちに、ゾウの糞が落ちている。これは公園に入らずとも、ゾウに遭遇か?と期待しながら走るも・・・ゾウには遭えず。

 さて、ブラワヨを出てからずっと、人がいない荒野を走ってきたんですが、ワンゲ国立公園を抜けたあたりから、だんだん、道脇には民家が増えてきた。道で人から声をかけられるのは久しぶり。しかも、この辺の人たち、めっちゃフレンドリー。にこやかな笑顔で、声をかけてくれる。ああ、やっぱりいいなぁ、この感覚。すれ違う人との挨拶が、走りのパワーになる感じ。

 で、道の脇には、次第に、人だけではなく、バオバブの木も見えてきた。なにげなく、あ、バオバブだ、と思いながら、しばらく走っていたのだが、よくよく見ると、この辺、バオバブだらけなのに、驚いた。今まで、バオバブが見えたとしても、ポツンポツンとしか見れなかったのだが、ここでは、バオバブが連なっている状態で見れる。まさに、バオバブ街道。

 いやぁ、これはテンションあがりますよ。ワンゲに入れなかったことなんてすっかり忘れてしまうほどのテンションのあがりよう。これは、ぜひとも、バオバブの木の下にテントを張って寝たいものだ、と思ったのだが、立派なバオバブの木の周辺には、すでに民家が。ああ、なるほど、みなさん、オイラと同じで、バオバブ好きなんですねぇ(多分)。バオバブ目当てで、この辺に住んでいるんでしょう(多分)。

 いざとなれば、バオバブ下の民家の人に頼み込んで、バオバブの下でテントを実現しようと思ったのだが、バオバブ街道のはずれで、ようやく、民家が少なくなり、ちょっと貧弱だけど、一応バオバブの木の下にテントを張ることができた。いやぁ、シュルシュルウエの時もそうだったんだけど、国立公園で門前払いされた後って、いいコトが起こるんですけど・・・これ、ジンクスかなにかですか?


【今日のイラストメモ】