No water
途中で水がなくなるという事態について

2011.9.2 / Zimbabwe(Hwange付近~Victoria Falls) 本日 自転車116km走行 : Total 31995km走行
天気:晴 パンク:1 ネット:1
朝飯→スナック 昼飯→スナック 夕飯→ラーメンチャーハン / 宿→Shoestrings(テント泊US5ドル)

(English)
 It was hot day today, too. I had mistake!. In the middle way to Victoria Falls, I had no water. I was so thirsty. One person who sell some suvnirs helped me! I arrived at Victoria Falls.



 自転車で走っていて、一番ツライこと。それは、3000mを越える峠越えでもなく、犬に追いかけられることでもなく、風に遮られることでもなく(パタゴニアの風は別格ですが・・・)、雨に打たれることでもなく、食料を途中で落としてビスケットだけで走り続けなければならないことでもない。

 一番ツライこととは・・・水がなくなることなんです。体内の水分って、体の体温を一定に保つ働きがあるんですよね。で、水を飲めなくなって、体から水分がなくなってきたら、体の体温上昇が止められなくなるのか、体が熱をおび、頭がボーっとしてくる。体の危険信号が、精神に影響を及ぼすのか、とにかく、精神が不安定になってくる。心が不安でいっぱいになり、頭に浮かんでくるのは、このまま倒れて死ぬかも、という思いだけ。

 とにかく、ツライ。

 そんなツラく過酷な状況に、本日陥るハメになるとは・・・

 ブラワヨを出発してから、道は平地で走りやすいのに、やたら喉が渇いていたんです。水を5L持っていても、一日で飲みきってしまう。大抵平地走りの場合は、5Lあれば、二日くらいはもつものなのに・・・

 二日目に、水がなくなるギリギリのところで、昼食を食べに入ったレストランで、水を5L補給させてもらったあたりまでは、アレッって思いつつも、ブラワヨの宿でお茶ばっかり飲んでたから、水の飲み癖がついちゃったのかな、なんてノンキに考えていたんです。が、三日目に、ワンゲに向かう分岐道にあったレストランで、何も買わなかったけど、水だけ2Lいただけた後、夕方には、その水がなくなり、バオバブ街道村の道脇で、水汲みをしていた少年から、3Lの水をいただいたあたりで、さすがに、これは、飲み癖なんかじゃないと思いを改めまして。しばらくブラワヨでノンビリしている間に、すっかり夏の日差しと化してしまった太陽が、喉の渇きを煽っているのだと。これは、ちゃんと水を持たねば、大変だと、認識したオイラ、今日は、朝立ち寄ったガソリンスタンドで、水をもらい、万全の体制・・・のはずだったのですが、太陽の照りつけは、オイラの予想を遥かに超えた喉の渇きを煽ってきた。なんと、昼過ぎにはもらった水を飲みきってしまい、水がきれてしまったのだ。しかも、バオバブ街道沿いには、人がたくさん住んでいたのに、今日走っている道は、また人が住んでいない荒野。村どころか、ガソリンスタンドすらない。

 やばい、久々にやっちゃった・・・

 水だけは気をつけていたから、この旅での、水ピンチは一回だけだったのに。アルゼンチンで、塩湖を見に行く時、ちょっとしたサイクリング気分で、充分な水をもっていかずに出かけたのですが、予想以上の山道上りで、汗をかき、水をがぶ飲みしちゃって、あっという間に水がなくなってピンチに。この時は、たまたま通った、チャリダーのフランセスに再会して、助けてもらえたんですけど。

 あの時以来のピンチ。

 また、水を持った知り合いが通らないものか・・・という期待が頭に浮かんだが、オイラの予想レーダーは、そんな再会の反応を示してくれない。ああ、これは、もうすぐ倒れてしまうかも。知り合いがダメなら、知らない人に・・・倒れてしまう前に、脇を通る車を止めて、水を分けてもらうか・・・しかし、親切にオイラを避けて通ってくれる車はなんだか止めにくい・・・なんて考えていたら、目の前に、なにやら建物らしきものがみえてきた。

 おぉぉ!!!

 最後の力を振り絞って、その建物へと向かう。どうやら、みやげ物屋らしいこの建物。暇そうなおじさんが「なんか、買うか?」と、声をかけてきたので、「み、水を分けてください・・・」と、空になったプラティパスの水筒を差し出したところ、おじさんは、嫌な顔ひとつせず、奥にある水汲み場で、水筒を水一杯にしてもどってきてくれた。

 いただいた水を一気にがぶ飲み。一杯に入れてくれたプラティパスの水筒なのに、残った水は1/4ほどになってしまった。おじさんは優しく「まだ、いるか?」と水筒を再び受け取って、水を一杯にしてくれた。

 ああ、ホントに助かりました。なにか、買い物でもして、お礼を・・・と思ったのですが、売っているものが、木細工の置物ばかりで・・・自転車旅にはちょっとかさばってしまうものなので、買えず。いや、いつもながら、好意を受け取るだけ受け取って、ご恩返しができないパターン。

 とにかく、感謝の気持ちだけは、おじさんに充分に伝え(たつもり)、再び走りはじめる。いただいた水のおかげで、パワー復活。その後は、快調に走り、あっという間にビクトリアフォールズの町へ。ふ~、無事辿り着いたよぉ。

 さて、ビクトリアフォールズでは、ワイネさんや、ムシくん&ヒロキくんがお勧めしてくれた宿へ。チェックインして、四日ぶりのシャワーを浴びて、夕飯を作っていたら・・・なんと、途中で遭った夫婦ライダーのジェーン&ダリウスと再会。二人もこの宿に泊まっているとのことで。ほら、やっぱり、遭えたでしょ、これが旅のマジックなんですよ。

 ちなみに、ブラワヨからビクトリアフォールズまでの道程で使ったお金は、たったの4ドル。この3夜は、全夜ブッシュキャンプだったし、食べるところも、あんまりなかったから、安食堂で、ガッツリ食いだめという生活だったからね。この節約っぷりで行ければ、お金が減らず、旅が永遠に続けられるんですが・・・町に到着した途端に散財しちゃうんですよねぇ・・・スーパーに入ったら、使わなかった反動からか、ガッツリ買い込んじゃうんで・・・レジで示された値段を見て、やっぱりお金は減っていくのねん・・・と、ガッカリする、銀行の残高チェックが怖くなってきた今日この頃。


【今日のイラストメモ】