Bus trip
バス移動も大変だ

2011.11.6 / Tanzania(Dar es Salaam~Moshi) 本日 564km移動(自転車5km走行) : Total 34639km走行
天気:曇時々晴 自転車折りたたみ:1 ネット:1
朝飯→なし 昼飯→ビスケット 夕飯→ビーフ&スープ / 宿→Cofee Tree Hotel(朝食つき15000シリング)

(English)
 Today I ride on the bus to Moshi. When arriving at Moshi, I could see Mt. Kilimanjaro.



 朝4時半起床。顔を洗い、トイレをすませ、歯を磨いて、ビスケットをかじりながら、出発準備。5時前、まだ暗い中、宿を出発。自転車をこぎ、バスターミナルへ向かう。

 バスの出発時刻が6時なんですよ。荷物の詰め込みとかあるから5時半にはターミナルに来てねと言われてまして。で、結局バスターミナルから自転車で20分くらい離れた場所にある宿にチェックインしちゃったもんだから、逆算して、5時前に宿を出発することになっちゃったんです、ハイ。

 さて、到着したバスターミナル、相変わらずのカオスっぷり。朝っぱらから声をかけてくる客引きを振り切って、バス乗り場へ。オイラが乗るバスを確認して、その隣で自転車の荷物をばらし、バス詰め込みようにパッキングをする。パッキングした荷物をバスの下部の荷物入れに積み込んでもらったら、10,000シリング、と、荷物係のお兄ちゃんが要求してきた。どうやら、預け荷物が多いので、荷物用の追加料金がかかるらしい。いや、それは、正規な料金請求ではなく、荷物係のお兄ちゃんの小遣い稼ぎなんでしょ、と思うも、ここで渋ると、荷物を乱雑に扱われたり、ロストバゲージされちゃう可能性もある、と考え、おとなしく払っておくことに。

 さて、乗り込んだバス、バスの大きさは普通の長距離バスタイプなのだが、中の座席が奥に向かって左手が3列、右手2列と、計5列席になっている。普通のバスは4列席なはずだが・・・しかも、前の席との間隔もめっちゃ狭い。たくさん人が乗れるようにしたいの分かるのだが・・・これは、ちょっと窮屈にしすぎじゃね?一人の座席が笑っちゃうほど狭い。しかも、オイラの場合、盗難防止のため、貴重品の入ったナップザックをひざの上に乗せて乗るため、この狭さは、キツ過ぎる。座席チェック係のお兄さんが、何度も、「荷物は上の網棚に乗せるといいよ」と言ってくれるのだが、網棚乗せが危険だということを知っているオイラは、お兄さんに対してニコヤカに「分かった」と答えるものの、ナップザックは自分で抱えて持ったまま。

 で、バスは満席となり出発。隣のマサイのお兄ちゃんがしきりにオイラの椅子の領土に侵入してくる。そうささせじと、自分の椅子の領土を守るオイラ。そうそう、マサイの人って、タンザニア人から「マサイ」って呼ばれているんですよ。バスに乗って、席に案内する時に、座席チェック係のお兄さんが「そこのマサイは、ここ、あっちのマサイはここね」っていう風に言ってて。外国人であるオイラに向かって「そこのジャパンはここの席ね」と言うのはなんとなく分かる。でも、同じ国に住んでいる人に対して、「そこのマサイは・・・」というのは、聞いててなんかちとショックだった。その発言に<自分たちとは違う人たち>という意識を猛烈に感じてしまったからだ。差別というか、区別というか。ああ、タンザニアの人は、マサイの人たちを<違う人たち>として捉えてているんだなぁ、と。

 そんな満席バス、途中何度か停留所らしき場所に立ち止まるんですが・・・満席なのに、人が乗ってくる。市バスじゃないのに、立ち乗りな人たちが出てくるのですよ。車内はものすごい圧迫感。そんな空気が薄くなったような気がする車内で、繰り広げられるのが、窓の開閉バトル。バスの中の方は、空気がたまってしまいひたすら暑い。ということで、窓を全開にして、風を中に入れたいのですが、全開にしちゃうと、窓際の人がたまったもんじゃなくなる。というのも、相当なスピードで走っているバス、窓を開けると猛烈な風が入り込んでくるのだ。空気の流れがまったく違う端と内で、「窓を開けろ」「閉める」の大バトル。ちなみに、オイラは窓際だったのですが、ちょうど窓の開閉部のない場所でして。窓の開閉バトルに巻き込まれることなく、オイラの前方と後方で繰り広げられる窓の開閉バトルを高みの見物。

 そうそう、バトルといえば、バスが停車するたびに巻き起こるのが、物売りバトル。停留所はもちろんのこと、たまにある警察の検問の時でさえ、バスがちょっと止まる度に、物売りが窓の外に駆け寄ってきて、窓越しに、モノを売りつけてくる。いや、この風景、自転車で走っている時に、目の前で止まるバスで繰り広げられていたのを、いつも見ていたんですが・・・バスの中から見たら、いつも以上に壮絶だった。開かれている窓に、いきなりミカンとかをつっこんでくる。「俺のを買え!」「いや、私のを!」と窓の外では、物売りの人たちが、いいポジションをゲットしようと争奪戦を繰り広げるのだ。で、バスの乗客は、自分の欲しいものをピックアップして、料金を後払い。ここで気になったのが、モノをとった後、バスが発車しちゃって、料金を払い損ねるってことがないのかどうか・・・だって、バスは、モノを買うために止まってあげているんじゃなく、あくまで警察の検問のために止まっているだけなワケで。検問が終わってしまえば、モノの売り買いが途中であっても、バスは走り出してしまう。と、そんな心配をしてみたオイラなのですが、そんな心配はご無用と、モノの売り買いは毎回ちゃんと成立している。こういうのを見ると、アフリカって実はスゲェ?って思っちゃうんですよねぇ。なんか、無茶なことを成立させちゃうアフリカン妙技っていうやつに。

 ちなみに、アフリカのバス、途中、トイレ休憩とか昼食休憩は特にもうけられてない。警察の検問や、バスの故障チェックのために止まったタイミングで、外に出て、草むらでトイレをすませたり、ちょっとした町の停留所で、客の乗車下車に手間取っている間に、近くのテイクアウェイのお店で、食べ物を買ってこなきゃいけない。ちなみに、食べ物を買っている間にバスが出発してしまい、置いてけぼりを食らうのがいやな、小心者のオイラは、アフリカのバスに乗るときは、食べ物持参。

 さてさて、途中、バスの下部から、<プシュー>という空気が抜ける音がして、すわ、パンクか?みたいな事態も発生。が、バスを止めた運転手が一旦降りて、石で下部をガンガン叩いた後、何事もなかったかのように、また走り始めた。ん~、いったい何が起きていたのだろうか?明らかにヤバイ空気音がしていたのだが・・・そんなこんなで、予定よりちょっと遅れて、15時半ころモシに到着。あ~、なんか疲れた、今回のバス移動。やっぱ、自転車移動の方がいい・・・ってバスに乗るたびに、そう思う。

 で、とりあえず、宿なんですが・・・モシでは、部屋からキリマンジャロが見えるという宿があると聞いてまして。どうも、マンションみたいになっている建物の上のほうの階の窓から、キリマンジャロが見えるらしいんです。ん・・・ということは、キリマンジャロを見るためには、上のほうの部屋を借りなきゃいけないってこと?自転車を上まで運ばなきゃいけないってこと?それはちと面倒だな・・・とは思ったものの、とりあえず、その部屋からキリマンジャロが見えるというコーヒーツリーホテルへ。で、到着したホテルには、なんと、エレベーターがついてまして。自転車をそのままエレベーターに押し込んで、3階(日本で言う4階)まで一気に上がり、そのまま部屋に、自転車を入れた後、荷物を降ろす。うむむ、案ずるより生むが易し。めっちゃ楽だった。

 モシに到着した時には雲がかかっていたキリマンジャロ、部屋に入ってシャワーを浴びた後、再び見たら、雲の切れ間から、頂上が覗いているではないですか。う~ん、いいぞ、ここからの眺め。