(English)
Today I stayed in Arusha. Because I went to eat Japanese food more.
|
|
アルーシャで絶対やらねばならないことはもうないし、オイラの体調も、ファニーバニーの調子もいいし、天気もいい。出発する条件はすべて整っていたのだが・・・本日、出発できず。アルーシャの日本食レストラン<SAZAN>の日本食が食べ足りないという、ただそれだけの理由で。
意外と、現地食がすんなり体になじむ派と自負していたオイラ、アフリカも、「食べ物が大変だよ」とは聞いていたものの、まぁ、「地元飯、美味いじゃん」で過ごせると思っていたのですが・・・いや、まぁ、それなりに美味しくいただけているんですけど・・・味のバリエーションがあまりにも乏しい、アフリカ食。なんか、「違うものが食べたいぞ~」という信号が体の奥から発せられちゃって・・・
そんな状況で、訪れちゃった日本食レストラン<SAZAN>。オイラにとっては、ホント、オアシスのような場所となったワケなのですよ。違う味を求めていたカラダに、懐かしの日本食・・・これ以上に、カラダが幸せを感じれる組み合わせって他にありませぬ。
おとといのカツどんで、この店の味の確かさを確かめたオイラ。昨日も訪れ、豚汁と焼きそばをいただきまして。この豚汁が、涙が出るくらい美味かった。しいたけ、にんじん、もやし、ナス、高野豆腐(?)、さやえんどうなどなど野菜盛りだくさんの中に、絶妙な薄さの豚バラ肉。味噌の味付けも、完璧。ああ、豚汁・・・う~む、海外で食べて一番、心揺さぶられる日本食って、豚汁なのかもな・・・オイラの場合。
値段も安いし、美味い。こんな大満足レストラン、この先なかなか出会えないんじゃないのか?ここで食いだめしておいたほうがいいんじゃなのか?という、想いがオイラの足を止め、本日アルーシャに延泊。そして、ランチをしに<SAZAN>へ。
SAZANのドアを開けて中に入ると・・・いつもは、タンザニア人のお嬢さんたち5人くらいだけで切り盛りしているのだが、今日は、一人の日本人のおじさんが。「いらっしゃい」と声をかけてくれたこのおじさんは、ここのオーナー、今井さん。本業は、中古日本車の輸入業で、いつもはそちらのオフィスに居るそうなのだが、今日は、店の様子を見に来たとのこと。なんでも、このSAZANは、中古車販売業のカタワラに始めた商売なんだとか。今でこそ、従業員の女の子たちだけで料理を作れるようになったので、店を離れられるようになったのだが、最初の2年くらいは、常に厨房にいて、彼女たちに、日本料理を教えていたとのこと。ちなみに、今でも、放っておくと、どんどん味が落ちてきちゃうので、定期的に、味見に訪れるそうなのだ。「まぁ、彼女たち自身は、日本食なるものを舌で覚えているワケじゃないから、しょうがないんだよ」と、今井さん。
そんな今井さんとおしゃべりをしながら、本日のランチをいただく。本日のランチは、多分最後になるんで、と、贅沢に、フライの盛り合わせ+寿司+ミニうどんセット。そして、さらに、昨日感涙した、豚汁もつけ、超豪華ランチ。で、お嬢さんが出してくれた、このランチ、フライの盛り合わせとして、エビフライ、イカリングフライがお皿に盛られていたのだが・・・どうやら、本来コロッケもつくらしい。今井さんが「コロッケは?」とお嬢さんに聞くと「切れていたんで」との返事。「目を離すと、すぐこれだ」と立ち上がった今井さん、別メニューで作っていた、かき揚げをオイラの皿に盛ってくれた。「一品切れていたのなら、別のものを出すとかいう、気の利かせ方ができないんだよねぇ」と。
かき揚げを二つもサービス(?)してもらったおかげで、ただのタヌキうどんが、かき揚げうどんに変身。いやぁ、おいしくいただきました。めっちゃ満足。
と、オイラが食べ終わったところで、巻き寿司を食べていた今井さん「これ、食べてみませんか?新しいメニューにどうかと作らせたものなんで、試食ってことで」と、美味そうな巻き寿司を2種類、2巻づついただいちゃいまして。ごっつあんです。またサービスいただいちゃいました。二つとも、めっちゃ美味かったです。定番メニューに加えて、イケルます、絶対。
ここねぇ、ホント、タンザニア人のお嬢さんたちが作っているとは思えないクオリティの日本食にビックリですよ。
さて、このレストラン、日本のテレ東で、8月に放送された、<世界の秘境にある日本食レストラン>を紹介する番組で取り上げられていたらしいのですよ。で、その番組をDVDで持っているから見る?という今井さんのお勧めで、見せてもらうことに。ま、今日はSAZANで飯を食う以外予定はなんにもないっスから。
で、久々に見る日本の民放のテレビ番組(NHKは結構あちこちで見れるんですけど)に、ちょっと興奮。それと同時に、ほぼ三年ぶりに民放の放送を見て、ちょっと気になったことが・・・なんかCMのクオリティが下がっている気が・・・いや、クオリティっていうか、作りが安直になったというか。静止画をディゾルブつなぎで映像にする手法や、タレントが、ただ画面に向かって話しかける手法などなど・・・いかにもお金を使ってません、っていうのがミエミエのCMが、いっぱい流れている。う~む、テレビ業界、斜陽産業と聞いていたが、これくらいのお金しかCMにかけない企業がスポンサーになれちゃうんすか・・・
そして、番組本編でもそんな業界の金のなさを感じさせることが・・・今までだと、こういうタイプの番組は、<タレントが秘境にあるレストランを訪問>という図式で、番組を構成していたと思うのだが、今日見せてもらった番組は、タレントを使わず、スタッフが秘境にあるレストランを訪れちゃっている。タレントは、スタジオで、スタッフが体験するVTRを見ながらコメントをするだけ。しかも、スタジオも、おそらくブルーバック。だって、背景描写がCG。こんな作りでいいのかテレビ?
さてさて、番組で紹介されていたSAZAN。まず、スタッフがタンザニアに到着し、SAZANという日本食屋を探すために、マサイ族を訪ねるところから始まった。そこで、スタッフがインタビューしたマサイのお兄さんの映像に「知ってるぞ。あそこの日本食は最高だ」というアテレコがかぶさる。いやいや、マサイのお兄さんが、知っているわけないやろ、と、ここを旅した旅行者なら、誰でも突っ込みたくなる、ウソ演出。それなりに安いSAZANだが、それでも、現地の人、ましてやマサイの人たちにとっては、手を出す値段の食べ物ではない。アルーシャから離れた場所に住んでいるマサイのお兄さんが、フツーなら、知りようもない、というのがタンザニアの事実なのだ。番組の演出上、言わせたのか、それとも全然別のコメントに勝手にアテレコしているのか・・・ほかにも、タンザニアを知っていたら、ありえねーだろ~それ、と、突っ込みどころ満載の映像に、笑わせてもらいっぱなし。う~ん、でも、テレビでしか世界を知りえない日本の人たちは、「これがタンザニアなんだ」って思っちゃうんだよねぇ。オイラも日本に居た頃この手の番組は「なるほどねぇ~」って見てたもん。いやぁ、知らないって怖い。
世界を自分の目で見て知ると、だれか(多くはメディア)のウソを暴けるようになる。これが<自分で旅をする>ことの本意なのかも、とふと思う。
さて、そんな映像でしたが、ここで出している蕎麦のそば粉は、全部自家製だと説明されてて、ビックリ。今井さんに聞いたところ、「これはホントだよ」と。自宅の庭でそばの花を栽培していて、それを、石臼ならぬ、コーヒーミルで、粉にして、そば粉を作っているらしい。おおお・・・そこまでして作っているから、蕎麦が看板メニューなんですか。それを聞いたら、食べたくなってきちゃったじゃないですか・・・蕎麦・・・
ということで、夕食時にもう一回来ちゃいました、SAZAN。オーダーしたのはもちろん、蕎麦。
今井さん、これからも、美味しい日本食を提供し続けてください。アフリカを旅する日本人旅行者にとって、オアシスみたいな場所なんですから、ここは。美味しい上に、値段も手ごろで・・・む、値段と言えば、ここ一年くらい前から、中国の業者が入り込んできて、大量に魚介類を買い漁るもんだから、値段が一気にあがってしまった、との今井さんのぼやきが気になるところです。中国ねぇ・・・
ちなみに、ここ、ラーメンだけはビミョーでした。トンコツスープはめっちゃ美味かったんですが、麺が・・・惜しい。麺のクオリティをもう一段あげてくれれば、完璧っス。
|
|
|