Hell's Gate National Park
ヘルズゲートはヘルズゲートが凄カッタ

2011.12.3 / Kenya(Naivasha) 本日 自転車60km走行 : Total 35221km走行
天気:晴のち大雨のち曇
朝飯→サモサ&チャイ 昼飯→サンドイッチ 夕飯→ビーフフライ&チャパティ / 宿→Orchards Lodge(500ケニアシリング)

(English)
 Today I went to hell's gate national park.



 朝起きてビックリした。空が雲ひとつない快晴。この小雨季のケニアでありえない天気。天気の神様は、どこまでオイラの願いを聞き入れてくれるんだ・・・そう、実は、昨晩、一つお願いをしていたのです。

 昨日到着したナイパシャ。近くに<ヘルズゲート国立公園>というナショナルパークがありまして。自転車で入れてチャリサファリができる場所と聞いていて、楽しみにしていたんですよ。が、ここんところ、雨続きの天気でしょ。国立公園内はきっと未舗装道だから、雨が降ったら、道がぐちゃぐちゃになるに違いない。ということで、雨が降らないようにお願いしますよ天気の神様、って祈っておいたんです。で、リフトバレー以上に、楽しみにしている場所なんでね、と、付け加えたのが効いたのか、まさか、ここまで晴らせてくれるとは!いや、オイラに憑いてくれている天気の神様、ホント、スゲェな。

 さて、いそいそと出発準備。ヘルズゲート国立公園には園内にキャンプ場もあるらしくて。せっかくの天気ですから、キャンプすることに。いつも日帰りでの周辺サイクリングの時には、カバン一つで行くのですが、キャンプで一泊となると、テントとか調理道具とか食材とかもっていかないといけないので、少々荷物が増える。未舗装道だし、途中でパンクすると困るしなぁ、など考えたら、結構な荷物になってしまった。これは、フル装備で行っちゃったほうがいいんじゃないか?とも思ったのだが、万が一、途中で雨が降っちゃった場合、めんどくさくなるから、と、いらない荷物は、宿に置いていくことに。

 ナイパシャ湖沿いの道を走り、到着したヘルズゲート国立公園。さぁ、今回はどんな動物たちと遭えるのか、と入り口にあるレセプション脇の案内板を見たところ・・・そこに貼ってあって一枚の写真に目が釘付けとなってしまった。それは、動物写真ではなく、オイラの奇岩フェチレーダーがビビビと反応してしまった、層のようになった岩が連なった奇岩写真。

 「こんなのが見れるんですか?」と聞くと、「そう、これがヘルズゲートだ」と受付のお兄さんが教えてくれた。この国立公園は、単にサバンナが広がっているだけではなく、川が削って作った渓谷、まさに<地獄への扉>と呼ぶにふさわしい、おどろおどろしい谷間があるらしいのだ。そう、それが、ヘルズゲート・・・

 テンションがあがるオイラ。公園真ん中にあるというヘルズゲートに向けて、公園内を走り始める。いやぁ、普通に、心地よい場所だった。久々の未舗装道だが、ビミョウなガタガタが返って心地よい。さて、まず最初に見えてきたのは、フィッシャーズタワーという巨大な岩山だった。ここはロッククライミングができるらしく、下でインストラクターのおじさんが、しきりに「登らないか?」と誘ってくる。とりあえず、園内を一通り見た後、余裕があったら、登ってみることにするか、と、先に進むことに。

 周囲が崖で囲まれた草原の真ん中を突っ切る道を、しばらく、走り続ける。気分はいい・・・が・・・楽しみにしていた、動物はあまり見られない。イボイノシシや、インパラはそこそこいるのだが、他の動物を見かけない。肉食動物はいないとしても、ゼブラやキリンはいると思ったんだけどなぁ・・・と、ちとガッカリ。

 1時間半ほど走ったら、ピクニックサイトと呼ばれる場所に辿り着いた。ここで、昼飯。買ってきておいたパンとハムとトマトとたまねぎでサンドイッチを作る。すると、どこからか、視線が・・・バブーン(猿)だ。オイラの食べ物を横取りしようと、遠くから見つめる彼ら。そういえば、さっき、ピクニックサイトの管理人のお兄ちゃんが「バブーンに気をつけて」って言ってたっけ。

 バブーンに襲われることもなく、無事、昼飯を食べ終え、いよいよ、<ヘルズゲート ジョージ>と呼ばれる渓谷に行くことに。ここへは自転車では行けないとのことなので、ピクニックサイトのお兄ちゃんに自転車を見てもらうことに。「一時間500ケニアシリングな」と言ってくるお兄ちゃん。自転車を見てくれるだけでその値段は高すぎね?と思ったのだが、しょうがなく、払うことにすると、お金はレセプションで払えという。どうやら、500ケニアシリングは、自転車保管代ではなく、ヘルズゲート・ジョージを歩くのに付いてくれるガイド代だった。一人で歩くからいい、と言ったのだが、「ガイドがいないと迷子になるから」と言ってくるので、しぶしぶ支払うことに。が、ここ、ガイドについてきてもらって、大正解。ガイドがいないと絶対迷子になりますわ、ココ、と思い知るのは、渓谷に入ってすぐのことだった。

 さて、ガイドに導かれ、渓谷に入り込むオイラ。そこに展開される世界に、ただもう、大興奮。いやぁ、ヘルズゲート国立公園には、チャリサファリをしにきたんですけど・・・それはどうでもよくなってきちゃった。キリンやゼブラが見れなくてもいい。こんなモノスゴイ風景が見れるなんて・・・来てよかったヘルズゲート。いい意味で予想が裏切られまくり。いやはや、ただもう、スゴイ・・・の連呼。

 幾層にもなっている岩。これが壁のように聳え立つ中、川の流れが削って出来上がった道を歩いていく。今も水が流れているところ、昔は流れていたけど、今はもう水が枯れちゃっているところ、などなど、いろんな道が交差している。この川が作った道は、人間が意図的に作ったものではないため、変幻自在で、自由奔放。途中、ロッククライミングばりの岩下りをしながら、下の道を降りていったり・・・めっちゃアドベンチャーなウォーキングで渓谷の中へと入っていく。

 興奮続きのヘルズゲート渓谷の中でも、一番興奮したのが、ヘルズベッドと呼ばれる空間だった。行き止まりになっている道の先が台のようになっており、ベッドのようになっている。ここで寝ると、動物の鳴き声が壁に反響して、まるで悪魔が咆哮しているように聞こえるため、悪魔が寝る場所と名づけられたとのこと。この空間から感じられた地球パワーは、スゴイものがあった。そう、奇岩ゾーンの魅力とは、大地のうねりを感じること。人間の創造力を遥かに超えた自然のデザイン・造形力は、見る人間を圧倒するものなのだ。

 さらに・・・どこを見ても大興奮しているオイラを見て、こいつはガイドのしがいがある、と思ってくれたのか、ガイドさんが、本来一時間コースでは行かない場所へ連れて行ってやる、と言ってくれた。そして、連れて行かれたのが、ヘルズキッチンと呼ばれる場所。このあたり、火山が近いのか、地熱が高い場所がいくつかありまして。で、ヘルズキッチンと呼ばれる場所は、高温に熱された岩がむき出しになっている。で、この岩のくぼみに溜まった水は、すぐに熱せられ、90度ちかくの熱水になってしまう。ここに、卵を入れたら、すぐにゆで卵が作れることから、ヘルズキッチンと呼ばれるようになったらしい。

 そんなオマケスポットも通りつつ、最後に連れて行かれたのが、ヘルズゲートを上から見下ろせるビューポイント。ここからの眺めが、これまた最高だった。そんなこんなで、ヘルズゲート一時間チョイのウォーキングは、最後まで大興奮のまま、あっという間に終了。

 いやぁ、これは二時間コースでもよかったかなぁ、と思いながら、ピクニックポイントに戻ろうと、後ろを振り返ったら、空に、巨大な雨雲が広がっているのが見えた。「あれは、もうすぐ雨を降らす雲だな」とガイド。なに~、今日は、一日晴れていると思ったのに・・・オイラが見たいと思ったのが見終わると、雨っていうのは、昨日と同じパターン。本来雨になるところを、神様パワーで、晴れにしてもらっていたと考えると、嬉しいことなのだが・・・イベントが終わると同時に、雨を降らすのは、ちと勘弁して欲しい・・・

 ピクニックポイントで自転車を受け取り、ヘルズゲート国立公園の入り口に戻る途中で、土砂降りの雨が降り始めた。ここはサバンナ、雨宿りできそうな木なんて、道脇には生えていない。雨ガッパを着て、傘をさし、雨がやむまで、大地に立ち尽くすしかない。

 雷も鳴り響くほどの、スコールの中、1時間ほど立ち尽くしていたら、ようやく雨がやんだ。雨ガッパを着て傘をさしていたとはいえ、横殴りの強い雨のため、全身びしょぬれ。このままでは風邪をひいてしまうかも・・・と、思い、本日、国立公園でテント泊するつもりだったのだが、これは止めて、ナイパシャの宿に戻ることに。

 で、戻り始めたのだが・・・道が・・・川になっている!1時間も降り続けた雨が、道に流れ込み、川を形成しちゃっているのだ。しょうがないので、道脇のちょっと盛り上がっているところに自転車をのせ、押しながら前へ進む。うむむ、とりあえず、フル装備でこなくて正解だった・・・荷物を減らしているため、今日のファニーバニーは、持ち上げようと思えば持ち上げられるのだ。道脇の盛り上がっているところに浸水している場所がいくつもあったのだが、なんとかファニーバニーを持ち上げながら、進むことができた。

 とりあえず、未舗装のヘルズゲート道を脱出し、ナイパシャ湖沿いの舗装道路へと出た。そこからは、普通に自転車をこぎ、前に進むことができ、ホッと一息。で、もうすぐナイパシャの町だ、というところで、ふと、道脇に広がる野原に目を向けたら、なにやら、見たことがある動物影が・・・

 キリンじゃん!ゼブラじゃん!

 そう、ヘルズゲート国立公園ではまったくお目にかかれなかった、キリンとゼブラが、こんな町の近くの道脇の野原に、たたずんでいたのだ。

 なんだよぉ、こんなところに居たのかよぉ・・・