Climb up Tugen Hills
ここはどう楽しめばいいんでしょうか?

2011.12.10 / Kenya(Marigat~Kabarnet) 本日 自転車41km走行 : Total 35650km走行
天気:晴 ネット:1
朝飯→サモサ 昼飯→ビーフマサラ 夕飯→ビーフカレー / 宿→Sinkoro Hotel(900ケニアシリング:朝食つき)

(English)
 I climb up Tugen Hills.



 昨日、途中で検問をしていたポリスが、「峠の上にあるカバルネットまでは、緩いスラロープが続くだけだから、自転車でもがんばれば、今日行けるぞ、きっと」と言っていたのが、昨日の午後2時。この辺の日没は大体午後6時。ここから約1,000mほど上る道、たとえ緩やかで、40kmくらいしかなかったとしても、おそらく4時間では無理でしょ、と判断。昨日は、ふもとの町で泊まったワケです。

 そんな緩やかだという話の峠道に、いよいよ挑戦。走り始めた峠道、周囲には何もない田舎な山道だというのに、なぜか道はカッチリ舗装されている。ミシュランのマップで赤く塗られている主要幹線道路なんかより、全然きれいな道が続いている。そう、このケリオ・バレーを越える道、道自体はメッチャきちんとされているのだ。なぜ、こんな田舎道が・・・?観光客がいっぱい通るからか?いや、この道、全然車の通りはない。じゃぁ、なんで?・・・それは、なんでも、元大統領だかの出身地が近くにあるらしくて、地元にお金を落とすというためか、道路公共工事が大々的に行われたらしいのだ。ま、理由はなんであれ、舗装道路推進派のオイラとしては、ありがたい。というか、道がきれいということを聞いていたので、この一見厳しそうな道を通る気になったんですけどね。

 きっちり舗装されている道は、しょっぱなから上りっぱなし。ひたすら、上り道。確かに緩やかなスラロープが続き、がんばればこぎ続けられそうな感じではあるのだが・・・暑いのでバテバテ。途中からは、こぐのを諦め、押して上る。

 高度が上がるにつれて、景色がよくなってきた。バリンゴ湖が遠くに見える。昨日は茶色だったバリンゴ湖が、今日はきれいな水色になっていた。雨による泥水濁流が注ぎ込んで、汚れていた湖の水だったが、天気が落ち着いて、きれいになったようだ。そうそう、昨日泊まった宿のお兄ちゃんが言っていたのだが、この辺、おとといまで結構な雨が降っていたらしい。晴れ始めたのは昨日からだって。それを聞いて、ふふふ、晴れ始めたのは、晴れ男のオイラが来たからですよ、と思わず言いそうになってしまったオイラであった。

 さてさて、ようやくカバルネットの町に到着。40kmほどの距離であれば、1,000m近く上るのもそんなにはキツイわけじゃない。3時前で、まだ青空が心地いい時間に、宿にチェックイン。で、泊まった宿、部屋から、チェランガニ・ヒルが見える絶好のロケーション。しばらく、部屋の窓から眺めていたのだが・・・ここ、チェランガニ・ヒルは正面に見えるのだが、谷底であるケリオ・バレーが見えない。オイラとしてはケリオ・バレーが見たくなりまして。町のはずれとかに、ケリオ・バレーを望むビューポイントとかあるだろう、と思って、カバルネットを散策。が、それっぽい場所が見つからない。雄大にそびえるチェランガニ・ヒルは、町のどこからでも見れるのだが、谷を見下ろすような場所がないのだ。ロンプラには、ケリオ・バレーをトレッキングするなら、カバルネットを拠点とすべし、と書いてあるのに・・・町の人に「谷が見たいんですけど」と聞いても、ポカンとした顔を返されるだけ。

 こんなときにはネットだ、とネットカフェに入り、ケリオ・バレー情報をググッてみたものの・・・ほとんどひっかからない。おお、どんだけマイナーな場所なんだ・・・ケリオ・バレーでほぼひっかからないので、当然、カバルネットの町情報なんて全然ない。これは、困った。せっかく来たというのに、ここはどのように楽しめばいいのか分からない。外は夕暮れ時となってしまい、何も情報を得られないまま、一日が終わってしまう。

 しょうがないので、宿に戻ろうとした時・・・事件が起こった。泊まっている宿、入り口にレセプションがあるんですが、そこからセカンドフロア(3階)まで上った後、結構長い廊下が続いて、部屋に辿り着くようになっていまして。で、宿泊客で賑わっているワケでもないこの宿、途中の廊下が、不気味なほど静まり返っているのですよ。そんな廊下を通って、部屋に戻る途中、なんか、怪しげな人が立っていた。オイラとすれ違った後、ちょっとの間をあけて、オイラの後をついてきはじめたその男。危険回避レーダーがマックスに発動中の、最近のオイラ、これは危ないかも、とピンと来まして。早足で、その男を振り切るように、廊下を駆け抜け、部屋に入り、すぐさま内側から、鍵でドアをロック。すると、オイラを追って早足になった足音がオイラの部屋の前で泊まり、なんと、ドアノブをガチャガチャとするじゃないですか。そして、チッ、という舌打ち。これは、明らかに宿関係者の対応じゃないでしょ。部屋のシーツを交換に来ましたって対応やないでしょ。ひぇぇ~、コエェ~・・・やっぱり、ケニアは危ないぞ。田舎だと思っていたカバルネットでもこんなことが起こるなんて。いやぁ、危険回避レーダーが鈍っていたら、部屋に侵入され、金品を脅し取られていたかもしれない。もしかしたら、体に危害が加えられちゃったかもしれない。ふ~、ナイス判断だったな。

 あ~、ビューポイントは見つかんないし、強盗に押し入られそうになるし、この町はどうすればいいのだろうか?