Difficult to recognize children
名前を覚える前に顔の識別を:ボランティア生活三日目

2011.12.30 / Uganda(Kalivaliyo付近) 本日 自転車0km走行 : Total 36436km走行
天気:曇時々晴
朝飯→ポリッジ 昼飯→ビーンズ+ポショ 夕飯→ジーナッツ&ポショ / 宿→Newtopia(一週間120,000ウガンダシリング)

(English)
 Today I stayed in Newtopia. I worked as volunteer.



 今日も朝6時の鐘の音とともに起床。朝のお仕事タイム、今日も草刈りの仕事を手伝ってみる。そうそう、子どもたちに接し始めて3日目になりまして・・・割と名前を覚えるのは得意なオイラ、子どもたちの名前を覚え、名前で呼ぶことで、早いところ親しくなろうって思っていたのですが・・・今回はなんか勝手が違って、思ったようにいかない。というのも、20人ほどの子どもたちの名前、もちろん一度に覚えるのは無理なので、少しずつ覚えようと試みてはいるのですが・・・名前以前の問題として、まず、子どもたちの顔の区別がつかんのですよ。欧米人がアジア人を見たらみんな同じに見えるっていうじゃないですか。あれと同じ感じ。オイラからみれば、アフリカ人の子どもたちはみんな同じに見えるんですよ。みんな坊主頭で目がクリッとしていて背丈も同じくらい。慣れてくればそれでも、それぞれの識別はできるようになるんですが、3日くらいでは見分けができるようにはならない。せっかく名前を覚えても、その名前の子がどの子だったかが、分からない、という困った状態で、ボランティア生活の3日目が始まる。

 朝飯のポリッジを飲んだ後、子どもたちはいつものように、それぞれのお仕事。水汲みにいったり、掃き掃除をしたり、畑仕事をしたり、豆の仕分けをしたり・・・そんな子どもたちを見ながら、オイラたちは、今日も午前中はアスレチック作り。

 お昼ごはんは、先ほど子どもたちが仕分けていた豆で作った煮込み。オイラは3種類のローテーション飯の中では、この豆煮込みが一番好き。

 さて、お昼ご飯を食べ終わったところで、ナムチビさんに声をかけられた。「アンクルヨシ(ここでは、訪問者の男性にはアンクル、女性にはアントをつけて呼ぶようになっている)、今日、マンダジ(揚げドーナッツ)を作るんだけど、何個食べます?」と。「ただ?」と聞くと「ううん、一個200シリング」。孤児院内でお金のやりとりをしちゃっていいのかいな、と思ったのですが・・・これはどうやら教育の一環でやっているものらしい。この孤児院を出てからも、ひとり立ちできるように、手に職をつけてもらいたいとのことで、年長の女の子であるナムチビさんは、マンダジ作りに挑戦しているらしくて。で、どうせやるなら、これが職業になるという意識を持たせるために、作ったものをお金を介して売るというところまでやらせているところらしい。今のところ、お客はニュートピアに来た、旅人たちに限られているんだけれども、いずれは、外の人たちに買ってもらうようなものを作らせるっていう、野望があるらしい。

 5つオーダーしたマンダジ、揚げたてほやほやのをいただきまして。いやぁ、美味かったです。甘さの具合もちょうどな感じだし、揚げ具合も焦げすぎず、いい感じ。これなら、外で売っても売れるんじゃない?ただ、外に売りに行くとなると、いくつ売れるか分からないところが難しいところなんだよねぇ。旅行者相手に売る場合は、あらかじめいくつ買うか、オーダーをとってから作れるから、足りなくなったり、売れ残りがでちゃったりってことがないからさ。

 さて、マンダジを食べてパワーをつけたところで、新たなお仕事が。今日はもう、30日。二日後には新年を迎えることになる。で、新年には、子どもたちに楽しんでもらえるようなニューイヤーパーティーをやろうということになってまして。その準備に早くも取り掛かることになったのでした。メイン会場となる予定の場所に、日よけのためのカバーを張る。厚手のビニールシートに紐を通し、その紐をくくりつけるための支柱となる棒を立てる。この棒立てが結構大変なのだ。穴を掘って棒を差して土をかぶせるだけでは、すぐに倒れてしまう。なので、掘った穴に棒をさした後、レンガを入れ、ハンマーでレンガを細かく砕いた後、重いもので踏み固めていくのだ。こうすることで、支柱はめったなことでは倒れないものになる。こういう生活の知恵的なものを、ボランティアが知っているはずはない。もちろん、カマウさんや子どもたちからイチイチ教わりながら、作業を進めることになる。

 オイラたちが、そんな感じでメイン会場作りをしている間に、キッチン脇では、パーティ時にメインのご馳走となるカレー作りが始まっていた。二日前から仕込むとは・・・おいしいカレーを食べさせてあげたいというカマウさんの想いのこもったカレー、二日間かけて、たっぷり愛情を注ぎ込むようです。

 さてさて、ランチには、そんな豪華二日間煮込んだカレーが用意されるニューイヤーパーティ、当日のスケジュールを立てていたサトシさんから、食事の用意をしている時間がちょっと空いてしまうので、なにかしらで時間の埋め合わせができないか、という話が出ていまして・・・で、その話を受け、その時間を使って、ボランティアメンバーで、曲を演奏するって話になっていたらしいのです。フルートを持って旅しているサユさんと、ギターを持って旅しているジョンがいるんで、二人で、宮崎アニメソングでも演奏しましょう、ってことになっていたらしいのですが・・・オイラが太鼓を叩けるってことを知ったサユさんが「ぜひ、一緒にセッションしましょう」と誘ってくれまして。ニュートピアに置いてあったジャンベを使って、オイラはリズムを奏でることに。で、ニュートピアにはキーボードも置いてあるということが発覚しまして。ピアノが弾けるアサミさんも、セッションメンバーに加わることに。ということで、急遽編成された、ニューイヤーズバンド、4人編成で本日から練習開始。

 つーか、サユさん、フルートを持って旅している旅人なんて、初めて出会ったんですけど・・・

 ニューイヤーズバンドのメンバーの皆さん、音楽歴は長いようで。基本的にはメロディラインを誰かが歌えれば、耳コピで、演奏ができちゃう。もちろん、難易度の高い曲は、無理なんだけど、子どもたちが知ってそうな曲を候補曲として挙げ、パート割などをやりながら、あわせていく。

 そんな本日、ニュートピアに新しい訪問者が訪れまして。日本でお医者さんをやっているドクターさとさん。病院での冬休みを利用して、ニュートピアのためだけに日本から直接ウガンダに飛んできたというドクター。

 そんなドクターとオイラの歓迎会を夕食の後に、催していただいちゃいまして。ズラリと子どもたちが並んだ前に、座らせてもらって・・・歌い始める子どもたち。オリジナルのウエルカムソングがとても心に響く。いやぁ、なんていうか、歓迎されちゃっているなぁって、この時、実感しちゃいまして。歌と踊りの力をまざまざと魅せつけられた体験でした。

 それにしても、ニュートピア、昨日の朝礼の時の歌といい、今日の歓迎会での歌と踊りといい・・・すごくいい形で歌と踊りが取り入れられている。なんていうか、歌と踊りが、自然に使われているっていうか・・・日本ってなんか、歌は歌として区切られて歌われている気がするんですよ。が、ここニュートピアの子どもたちの歌う歌って、なんていうか、生活の中の気持ちの一部として歌われているような気がしたんです。朝、元気になるために歌う歌だったり、誰かが来てくれたのが嬉しいから歌う歌だったり。気持ちをそのまま歌に乗せているだけっていう素直な感じがとても心地よく感じちゃったんですよねぇ。

 いやぁ、ここニュートピアで、こんなにも素晴らしい音楽体験ができるとは・・・

 そんな素敵な音楽体験をさせていただいたお礼にと、子どもたちの素敵な合唱の後、オイラはムビラを披露することに。いやぁ、公園で練習しているところを道行く人に聞いてもらったりっていうのは、何度かあったけど、ズラリと椅子に座った観客に対して、ムビラプレイを聞いてもらうのは、初体験でして・・・ああ、ド緊張した。こういう機会って、突然やってくるもんなのだから・・・普段から、怠けずに、もっと練習しておかねばならんな。